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陸
お帰りなさい
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翌日。
昨日買った食材を車に積み込んで私は幸之助の待つ仁淀川町に向かって車を走らせていた。仁淀川町に近づくにつれて虎太郎も興奮し始め、「あそこ知ってる! 昔よく遊んだ場所だ!」とか「懐かしいなぁ。この辺は全然変わってない」などと独り言のように、窓から外を眺めて呟いていた。
仁淀川を沿うように上流に向かって山道を走り抜け、「仁淀川町」と言う看板が見えた瞬間、私の胸も高鳴った。
帰って来たんだ。またここに。
「寄相神社で参拝してから行きましょう。あそこは私があなたたちとの縁を結んでくれた大切な場所だもの。そこを飛ばして行くのは何だか違うような気がするの」
「うん。分かった」
「分かりましたわ」
私は村役場の駐車場に車を停めさせてもらって、目の前にある寄相神社を見上げた。
傷みやすい魚や肉類は一応保冷バッグの中に入れてあるけど、夏場の車の温度はシャレにならないぐらい熱くなるからダメになる前に手早く済ませてしまおう。
虎太郎とやこと一緒に階段を登ると、懐かしい自然の香りを連れてさぁっと風が吹き抜けた。まるで「お帰り」って風も歓迎してくれてるみたい。
神社の前に来ると、一年前と全く変わらない風景が広がってる。
それもそうか。一年やそこらじゃよっぽどのことがないと変わらないよね。
私は舎水場で手と口を清め、本殿の前で鈴を鳴らし手を合わせた。
今年も帰ってきました。また少しの間、どうぞよろしくお願いいたします。
こうしてここにまた元気に帰ってこられたのも、全ては皆のおかげです。ありがとうございます。
――シャン……。
「!」
ふと、聞き慣れた鈴の音が聞こえた気がして、私は顔を上げた。
まだ昼間だから、幸之助がここで神楽鈴を手に踊っているわけがない。だけど、聞こえたあの鈴の音は確かに聞こえた。
「加奈子?」
「今、鈴の音しなかった?」
「別にしてないけど……飯綱は聞こえた?」
「いえ、何も」
二人には聞こえなかったみたい。
私は聞き間違いか何かか、もしくは私が聞きたいと無意識に思ったせいとかそう言うのもあるのかしら……。
「さ。車に戻ろう。食べ物が傷んじゃう」
私達は急いで車に戻ると、今度こそ黒川屋敷へと向かった。
仁淀川の町を過ぎて、車がギリギリすれ違えるくらいの幅の細道を走っていくと、すぐに舗装された綺麗な道に出る。その道を走る事約10分。右手の山肌に懐かしい黒川のお屋敷が見えてきた。
「懐かしい! 全然変わってない!」
虎太郎が目を輝かせながらそんな声を上げた。
私も高鳴る鼓動に、急ぎたくなる気持ちを何とか抑えて車をお屋敷の下に広場に停め、外に出た。
「……っ」
とっても静かで長閑な、緑豊かな村。辺り一面のお茶畑。
私はトランクから荷物を持つと足早に黒川家に向かって歩き出した。
「あ! 加奈子!」
そんな私の後ろで、他の荷物を持って追いかけて来る虎太郎の声が聞こえて来るけど、今はもう気にしている余裕がない。
戻ってきた嬉しさと、幸之助に会いたい気持ちの方が勝って、一刻も早く会いたい気持ちでいっぱいだった。
黒川家の門を抜けて、お屋敷の入り口を開く。
「幸之助!」
一番最初に彼の名前を呼ぶと、まるでこの時を見計らっていたかのように幸之助が顔を出した。
着物の袂を襷がけしているところを見ると、掃除か、もしくは何か支度していたのかもしれない。
「加奈子殿……!」
私の姿を見た瞬間、幸之助の顔がパァっと明るくほころぶ。
ああ、会いたかった! 本物の幸之助だ!
私は彼の顔を見た瞬間、会いたかった気持ちが爆発して荷物もとりあえず彼に抱きつこうと手を伸ばした。幸之助も同じように私に駆け寄ろうとしていたのだけど、一瞬早く幸之助を追い抜いて、足音も荒々しく私に駆け寄って抱きついて来る人がいた。
「うっわ!?」
私は訳も分からず飛びついて来た誰かに押し倒されるように、玄関に尻もちをついてしまう。
「加奈子! 待ってたぞっ!」
「加奈子! お帰りなさい!」
そう言って私にギュウッと抱きついているのは、やんこちゃんとてんこちゃんだった。
「やんこちゃんとてんこちゃん! わぁ、来てくれてたの?」
「加奈子が帰って来るって聞いたから! 父上にお願いしたんだ!」
「加奈子! あのね、父上も来てるんだよ! やんこたちと一緒に来たの!」
顔を紅潮させながら、ふさふさの尻尾をブンブン振りまくって私を歓迎してくれる二人に、私は嬉しくなって二人同時に思い切りギュッと抱きしめた。
「ありがとう。私も二人に会いたかったわ」
「俺のが加奈子よりいっぱい会いたかったぞ!」
「やんこのがいっぱいいっぱい会いたかった!」
二人がどれくらい私が戻って来ることを待っていたかよく分かる。目の前で二人揃って「俺が」「やんこが」と言い争うくらい楽しみにしてくれていたんだ。
私が二人に陣取られてしまって成す術も無くなった幸之助は、困ったような顔でこちらを見ていた。差し出されかけた手もどうしていいのか分からずに固まっていて、私が彼に声をかけようとすると、またタイミング悪く後ろから妖狐が現れた。
「加奈子殿、お帰りなさい。お待ちしておりましたよ」
「あ、妖狐。ただいま戻りました」
相変わらずゆったりと構えた余裕のある風貌をしている妖狐の、優しい笑みが眩しい。その後ろからドスドスと足音を立てながら慌ただしく出てきたのは鞍馬だ。
「おう! 何じゃ! お嬢さんやっともんて来たがかよ! もうわしらぁ待ちくたびれちょったぜよ!」
ガハハと笑う鞍馬は、相変わらずだ。
当たり前だけど、皆全然変わってない。前みたいに暖かく迎えてくれる事がとってもとっても嬉しかった。
「加奈子! 荷物!」
「お邪魔致します」
そうこうしていると、私を追いかけてきた虎太郎とやこが玄関から入ってきた。すると途端に鞍馬が彼を指さして声を張り上げる。
「あぁ―――っ! 虎太郎やいかっ!」
「あ、ども。お久し振りです」
「何しに来よったがぜよ! この流浪者が!」
「はぁ!? まだそんな事言ってるんですか! もういい加減そう言うの止めて欲しいんですけど? 僕だって傷つくんですからね!」
「はあ? 傷つくだぁ? おんしのどこにそんなやわっこい心があるがぜよ! 言うとくがなぁ、わしはおんしの事をまだ認めたわけやないがぞっ!!」
「何であなたに認められなきゃいけないんですか? 意味が分からないんですけど」
「っかぁああぁ~~~~っ! 何ちゃあ分かっとらんがか!!」
話に聞いていたから分かっていたことだけど、この二人ほんとに嫌い合ってるんだなぁ……。私たちの事なんかそっちのけで、いきなりギャアギャアと喧嘩を始めてしまった。
「お二人とも、こんな玄関先でいきなり喧嘩をしてはご迷惑ですよ」
やこが止めに入ってくれるけど、二人は全然聞く耳を持たない。お互い胸倉を掴み合いながら子供みたいな喧嘩を始めてしまって……。
私はやんこちゃんとてんこちゃんに断ってその場に立ち上がると、二人の間に立って声を張り上げた。
「二人とも! いい加減にしなさいっ!」
すると二人とも胸倉を掴んだ状態のままぴたっと動きも声も止めたのだった。
昨日買った食材を車に積み込んで私は幸之助の待つ仁淀川町に向かって車を走らせていた。仁淀川町に近づくにつれて虎太郎も興奮し始め、「あそこ知ってる! 昔よく遊んだ場所だ!」とか「懐かしいなぁ。この辺は全然変わってない」などと独り言のように、窓から外を眺めて呟いていた。
仁淀川を沿うように上流に向かって山道を走り抜け、「仁淀川町」と言う看板が見えた瞬間、私の胸も高鳴った。
帰って来たんだ。またここに。
「寄相神社で参拝してから行きましょう。あそこは私があなたたちとの縁を結んでくれた大切な場所だもの。そこを飛ばして行くのは何だか違うような気がするの」
「うん。分かった」
「分かりましたわ」
私は村役場の駐車場に車を停めさせてもらって、目の前にある寄相神社を見上げた。
傷みやすい魚や肉類は一応保冷バッグの中に入れてあるけど、夏場の車の温度はシャレにならないぐらい熱くなるからダメになる前に手早く済ませてしまおう。
虎太郎とやこと一緒に階段を登ると、懐かしい自然の香りを連れてさぁっと風が吹き抜けた。まるで「お帰り」って風も歓迎してくれてるみたい。
神社の前に来ると、一年前と全く変わらない風景が広がってる。
それもそうか。一年やそこらじゃよっぽどのことがないと変わらないよね。
私は舎水場で手と口を清め、本殿の前で鈴を鳴らし手を合わせた。
今年も帰ってきました。また少しの間、どうぞよろしくお願いいたします。
こうしてここにまた元気に帰ってこられたのも、全ては皆のおかげです。ありがとうございます。
――シャン……。
「!」
ふと、聞き慣れた鈴の音が聞こえた気がして、私は顔を上げた。
まだ昼間だから、幸之助がここで神楽鈴を手に踊っているわけがない。だけど、聞こえたあの鈴の音は確かに聞こえた。
「加奈子?」
「今、鈴の音しなかった?」
「別にしてないけど……飯綱は聞こえた?」
「いえ、何も」
二人には聞こえなかったみたい。
私は聞き間違いか何かか、もしくは私が聞きたいと無意識に思ったせいとかそう言うのもあるのかしら……。
「さ。車に戻ろう。食べ物が傷んじゃう」
私達は急いで車に戻ると、今度こそ黒川屋敷へと向かった。
仁淀川の町を過ぎて、車がギリギリすれ違えるくらいの幅の細道を走っていくと、すぐに舗装された綺麗な道に出る。その道を走る事約10分。右手の山肌に懐かしい黒川のお屋敷が見えてきた。
「懐かしい! 全然変わってない!」
虎太郎が目を輝かせながらそんな声を上げた。
私も高鳴る鼓動に、急ぎたくなる気持ちを何とか抑えて車をお屋敷の下に広場に停め、外に出た。
「……っ」
とっても静かで長閑な、緑豊かな村。辺り一面のお茶畑。
私はトランクから荷物を持つと足早に黒川家に向かって歩き出した。
「あ! 加奈子!」
そんな私の後ろで、他の荷物を持って追いかけて来る虎太郎の声が聞こえて来るけど、今はもう気にしている余裕がない。
戻ってきた嬉しさと、幸之助に会いたい気持ちの方が勝って、一刻も早く会いたい気持ちでいっぱいだった。
黒川家の門を抜けて、お屋敷の入り口を開く。
「幸之助!」
一番最初に彼の名前を呼ぶと、まるでこの時を見計らっていたかのように幸之助が顔を出した。
着物の袂を襷がけしているところを見ると、掃除か、もしくは何か支度していたのかもしれない。
「加奈子殿……!」
私の姿を見た瞬間、幸之助の顔がパァっと明るくほころぶ。
ああ、会いたかった! 本物の幸之助だ!
私は彼の顔を見た瞬間、会いたかった気持ちが爆発して荷物もとりあえず彼に抱きつこうと手を伸ばした。幸之助も同じように私に駆け寄ろうとしていたのだけど、一瞬早く幸之助を追い抜いて、足音も荒々しく私に駆け寄って抱きついて来る人がいた。
「うっわ!?」
私は訳も分からず飛びついて来た誰かに押し倒されるように、玄関に尻もちをついてしまう。
「加奈子! 待ってたぞっ!」
「加奈子! お帰りなさい!」
そう言って私にギュウッと抱きついているのは、やんこちゃんとてんこちゃんだった。
「やんこちゃんとてんこちゃん! わぁ、来てくれてたの?」
「加奈子が帰って来るって聞いたから! 父上にお願いしたんだ!」
「加奈子! あのね、父上も来てるんだよ! やんこたちと一緒に来たの!」
顔を紅潮させながら、ふさふさの尻尾をブンブン振りまくって私を歓迎してくれる二人に、私は嬉しくなって二人同時に思い切りギュッと抱きしめた。
「ありがとう。私も二人に会いたかったわ」
「俺のが加奈子よりいっぱい会いたかったぞ!」
「やんこのがいっぱいいっぱい会いたかった!」
二人がどれくらい私が戻って来ることを待っていたかよく分かる。目の前で二人揃って「俺が」「やんこが」と言い争うくらい楽しみにしてくれていたんだ。
私が二人に陣取られてしまって成す術も無くなった幸之助は、困ったような顔でこちらを見ていた。差し出されかけた手もどうしていいのか分からずに固まっていて、私が彼に声をかけようとすると、またタイミング悪く後ろから妖狐が現れた。
「加奈子殿、お帰りなさい。お待ちしておりましたよ」
「あ、妖狐。ただいま戻りました」
相変わらずゆったりと構えた余裕のある風貌をしている妖狐の、優しい笑みが眩しい。その後ろからドスドスと足音を立てながら慌ただしく出てきたのは鞍馬だ。
「おう! 何じゃ! お嬢さんやっともんて来たがかよ! もうわしらぁ待ちくたびれちょったぜよ!」
ガハハと笑う鞍馬は、相変わらずだ。
当たり前だけど、皆全然変わってない。前みたいに暖かく迎えてくれる事がとってもとっても嬉しかった。
「加奈子! 荷物!」
「お邪魔致します」
そうこうしていると、私を追いかけてきた虎太郎とやこが玄関から入ってきた。すると途端に鞍馬が彼を指さして声を張り上げる。
「あぁ―――っ! 虎太郎やいかっ!」
「あ、ども。お久し振りです」
「何しに来よったがぜよ! この流浪者が!」
「はぁ!? まだそんな事言ってるんですか! もういい加減そう言うの止めて欲しいんですけど? 僕だって傷つくんですからね!」
「はあ? 傷つくだぁ? おんしのどこにそんなやわっこい心があるがぜよ! 言うとくがなぁ、わしはおんしの事をまだ認めたわけやないがぞっ!!」
「何であなたに認められなきゃいけないんですか? 意味が分からないんですけど」
「っかぁああぁ~~~~っ! 何ちゃあ分かっとらんがか!!」
話に聞いていたから分かっていたことだけど、この二人ほんとに嫌い合ってるんだなぁ……。私たちの事なんかそっちのけで、いきなりギャアギャアと喧嘩を始めてしまった。
「お二人とも、こんな玄関先でいきなり喧嘩をしてはご迷惑ですよ」
やこが止めに入ってくれるけど、二人は全然聞く耳を持たない。お互い胸倉を掴み合いながら子供みたいな喧嘩を始めてしまって……。
私はやんこちゃんとてんこちゃんに断ってその場に立ち上がると、二人の間に立って声を張り上げた。
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