君の姿をまだ知らない

ナタリア

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第1章真実の中身

俺がアメリカ?

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川口のスカウト発言自分は驚きを隠せなかった…
「いや、すいません…よく話の内容を理解できなかったんですけど…」

「ごめん…驚かしたね、まぁ当然そうなるよね…」と申し訳ない様子で誤った、しかし川口は、そこからめげずに喋り出した

「この件今すぐってわけではないんだ…一年後を見据えてのスカウティングなんだ…」

「それは、どうゆう意味ですか?」


「今うちの球団は若手育成に力を入れてて、あるプロジェクトを立ち上げようとしてるんだ!」

「プロジェクト?」

「そうだ…簡単言うと今のメジャリーグは、グローバル化が進んでいる、自国選手だけではなく多国籍の選手が多く活躍しており、
ヨーロッパや南米、アジアの選手が所属している時代だ、それでうちの球団も流れに乗って世界から選手を発掘しようと言うわけだ」

「でも僕はどこにでもいる平凡な選手ですし、チームメイトであるマークの方が適任なんじゃないんですか?」

「それは自分が勝手に思い込んでいるんだよ
実際は、君のプレーを見ると非凡な面がいっぱいある、守備でのゴロへの補給、グラブ捌きは、南米の選手と似た動きをしていて、
実にスムーズで軽快、おまけに肩も強い、
バッティングはどんな球にも対応できる、
バットコントロールもある、後ろに繋ぐ打者に見られがちだが、二塁打、三塁打の比率が高く、中距離打者としてまさに理想な選手だし、素材は、ピカイチだと思ってるよ」

まさか川口が自分に対してここまで調査していたことに驚きを隠せなかった、
しかしあまりにも褒めすぎだと思い、
否定するように喋るようにした

「たしかに打撃や守備は、それなりに自信は、ありますが、プロの選手と比べると劣ると思います」

「それはなぜだ?」
川口が聞き返す

「そうですね、自分は体は小さい方であまりパワーある方ではないです、今は金属バットで対応できていますが、芯の狭い木製バットを扱う技量はないですよ」

自分は徹底的に否定した、あまりにも買い被り過ぎてると思う点もいくつかあり、プロ選手を雲の上の存在だと思っていたからだ、ましては、メジャリーグなどなどあまりにもかけ離れている…

「確かにマーク君もすごい選手だ…たぶん再来年にはドラフト会議で指名されるだろ…
しかし君の獲得したい理由はもう一つだ
それは…将来性だ」

「将来性?」

「マーク君は完成度が高い選手で君はまだまだで、側から見たら、マークを推すだろ
しかし伸び代を見ると香川君の方があると思ってる、未完成でまだまだ荒いがだからこそ、磨きあげたら凄いダイヤモンドになると確信して獲得しようとしているんだ」

「伸び代ですか…」

「だからもっと自信を持っていいんだ…
欲を出して、野球に取り組めば自ずと結果は付いてくる」

自分はスケールの大きさについていけず…
しばらく無言なってしまった、
それを見兼ねた監督が話しかけた。

「なぁ香川?さっき川口さんが言ったようにこの話は急いで答えを出しさなくてもいいんだ、まだたっぷり時間はある、
焦る必要もない、今日お前を呼んだのは、
進路の一つに頭に入れていいんじゃないか?ってことだ…悩む必要もない」

(こんな話を聞いて動揺しない奴いないだろ!、このバカ監督)と思ったが心に留めた

「わかりました…」と言った


すると川口は深呼吸をしてまた話をした…

「まだ気が早いけどもしアメリカ行くってことになったら、まず球団の提携している 二年制の短大に入学し、学校のチームで野球をしてもらい、学業にも励んでもらう、もちろん学費免除と生活費も免除だ、ちなみ一応少ないが給料は出るシステムになっている」


「給料出るんですか?」
自分は食い気味に言った

「当たり前だ、一応プロ扱いだからね…
それから、短大を卒業すると学校側の首脳陣と球団と会議をし、そこで選ばれた者が
マイナーリーグを経由せずメジャーリーグの
招待選手としてキャンプに参加できる、
そして認めればメジャー契約、ダメだったらマイナー契約でスタートする流れだ」

「短大を卒業してキャンプ以前に呼ばれなかったら…?」
自分は恐る恐る質問した…

「厳しいが、日本へ帰国だ、こればかりは、
仕方ない勝負世界だ受け入れてくれ」

川口は良い面を伝えると共に厳しい面を両方言った…

「わかりました、今日は、ありがとうございます!とてもいい話が聞けました…
この件については、じっくりと考えます」

「こちらこそありがとう!焦らなくていいからしっかりと自分で決めてね!」

「はい!じゃ練習があるので監督もういいですか?」
と監督に質問した…

「もうこんな時間かぁ…わかった、いいぞ」

「はい!」と返事をして、川口に会釈をして
グランドへ向かった…

自分はこの話を聞いて、自分がアメリカ?
何かの間違えじゃないと思ったが
人生一度きり、やってみるのもアリじゃないかと思う反面、異国地で生活する不安もあった自分がいた…
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