我が国は、宇部人民共和国である

ナタリア

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第一章革命

人生が変わる瞬間

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その後実隆は一睡もできなかった、自分の父親の存在と最後の母親が言い放った一言が脳裏から離れず、結局朝になっていた…


昨日の話で自分は全然眠れず、カーテン明けを開け、日差しをたっぷりと浴びた
自分はベットにいても時間の無駄だと思い、
いつもより早く起き、リビングへと向かった

するといつもは、朝ご飯の支度をしている母親が食卓に座りテレビを食い入るように見ていた…
自分は喉渇いていたので冷蔵庫から牛乳を取り食器棚からコップを取り出した瞬間、予想だにしない言葉がTVから放たれた

「速報です深夜未明宇部市民共和国の内部でクーデターが決行していた事がわかりました」
アナウンサーから読み上げた原稿に夢を見ているのではないかと錯覚した、井崎が言った「一週間後宇部は変わる」と言うことが現実になってしまったのだ…

「うそだろ…ねぇ母さん」

「たぶん予定早くなると思うから」


「え?早くなる?何が?」

自分の返答に母親は、答えずテレビに集中していた、自分もそれに釣られ食卓のイスそっと腰を下ろした


アナウンサー「クーデターでの死傷者はなく、先ほど首謀者からの声明で渡辺翁記念会館で10時から会見を開くと出しています…そしてその首謀者ですが、旧山口国総理大臣成宮正孝と言うことも情報から明らかになっています」

まさか父親生きていたとは自分はこの時に知ってしまった事に、いろんな感情が混ざってうまく表現ができなかった…
ふと母親の顔を見てみると涙の粒が溢れていた、今まで人生の中で母親の涙を見たのは、初めてだった…その様子から父親の存在がいかに多く占めているかが見て取れた、女手一つで息子を育ててきたがやっぱり父親の事を忘らないでいたのであろう…
自分は声をかけられずただぼんやりとテレビを見ていた…

その後母親は、涙を拭き何事もなかったように自分に振る舞った、いつも通り朝ご飯を作り、早く制服に着替えるよう口うるさく言われた…そういった態度を見てみると自分も言われるがままになってしまい…うまく喋りかけることができなくなってしまった…
あの時見せた涙母親は心底成宮正孝という男に惚れいたんだと思った…

「あ、もうこんな時間、実隆7時半よ、」

「ああ、わかった」とイスから立ち上がり、ソファーに置いてあるリュックをかるって
玄関に向かった、母親は自分の後を追って付いていき、いつものように見送りをしようといた、そして靴に履き替え出ようとしたん瞬間、いってらっしゃいではなく、これから戦いに行く兵士に贈る言葉を言った…

「生きて帰って来て、ただそれだけだから…」

「うん」

この二つ返事を残して家を出た…
この母親の一言で自分は決意を新たにし、政治家人生を歩んでいこうと腹を括った
これが自分の運命だと言い聞かせて
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