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第一章革命

父親の存在

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母親が初めて父親のことを語る姿を見た
普段は自分が母親から避けていることもあり、中々話す機会はなかったが生きてきた中で初めて父親を口にした瞬間でもあった

「俺が何歳の時に離婚したん?」

「あなたが1歳の時かな、」

「まじか…てか俺の父親ってどんな人だったの?」

「簡単に言えば、頑固、自己中、ナルシストかな、本当あんたを見てるとあの人を見てるみたい」

「は?なんで?」


「まぁ親子だから仕方ないんだけどそっくりよ、顔も性格も」


「俺ナルシストじゃないでしょ」

自分は母親が言ったことに反論したが、頑固と自己中だけは、思い当たる節があったので、結局ナルシストの事でしか言い返せなかった

「ナルシストでしょ、井崎先生から話は、聞いてるけど、学校では所構わず、自分の持論を言って、はい俺の言ってる事全部正論、気持ちいいーとか思ってるんでしょ?」

「あっちから突っかかって来るんだよ、しょうがないだろ」

母親と自分は会話を続くにつれ口喧嘩に発展しようとしていた
しかし自分は、母親と喧嘩するために会話しているんじゃない、父親の事を聞きいているんだと、心に言い聞かせ、もう一度母親に話しかけた

「生きてるの?父親」

「わかんらん」

「え?」

「離婚してから連絡は取ってないし、内乱によって首相の座から失脚し、その後行方知れず、生きてるかも、死んでるかも知らない、
ちなみに井崎先生はあの人の側近中の側近だった、だからあんなにあんたを気にかけているのよ」

「井崎先生が」

母親の言った事に驚きを隠せず、しばらく沈黙が続き、井崎との会話や言動を振り返っているうちに、全てが繋がっている事をひしひしと感じていた

「まぁあの2人は、高校の時からの付き合いで、運命共同体みたいなところがあったからね、結婚してあなたが赤ん坊時、よく家で酒を酌み交わしいたわ、」

「そうなんだ…」


「でもすべてが悪いってわけじゃなかった」

「え?」

先ほどまで父親をむかついた顔で罵倒していた母親だがそこから一転、一呼吸置いて神妙な面持ちになった事に気づいた

「離婚の理由も自分に降りかかる不幸や災難に家族を巻き込んでいけないと思ったらしくあの人から別れ話を切り出したくらいだし、家族を守りたいって気持ちが伝わったから私も応じた」と母親が喋り終わった後、時計を見てみると日付変わって0時過ぎになっていた…それに気づいた母親も「明日学校でしょ?もう寝な、遅刻するよ」と普段のいつも自分に接する母親に戻っていた、それを聞いた自分は部屋に戻ろうとしたその時…

「先生は、あんたを政治家にさせる気よ」

「は?そんなのなるわけ…」

「だから明日学校終わった後話があるからそこで貴方がどうなりたいか決断しなさいお母さんは実隆の意思を尊重するから」と言われ母親はテレビと電気を消して寝室へと戻っていった…

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