高天原異聞~女神の言伝~

ラサ

文字の大きさ
上 下
90 / 100
第九章 希う神々

10 女神の死

しおりを挟む

 絶望の中、自分は産まれた。
 愛しい者を奪われた慟哭が、狂乱が、自分のみことだった。
 狂気と渇望を具現した自分は、あらゆるものを滅ぼす稀神まれがみとなった。

 祖神の命を受け継ぎながら天に昇ることも出来ず、誰ともともに在れる事もなく。

 孤独の内に、静かに正気を失った祖神を、愛しく憐れに思う。
 その孤独を癒したかった。
 引き裂かれた命を、取り戻してやりたいと。

――悔いはないのか。

――在る筈もございませぬ。

 痛みすらなかった。
 この身を捧げて望みが叶うなら、現身うつしみなど何度捨て去っても構わない。

――許せ……

 女陰を貫く美しい剣が、この交合いが、新たな神々を産む。
 八百万の神々よ。
 私こそを、お許し下さい。
 我が身が産まれし故に、最も大切なみことを奪ってしまったことを。
 最も尊き祖神に、絶望のみを与えしことを。
 それでも。
 御護り致します。
 現身うつしみを喪おうとも。
 我々の命の源を、何処までも、何時までも。
 たとえ、永劫に近いときを費やそうとも――





 建速が一太刀で落とした大宜津比売おおげつひめの首が転がった。
 そのあまりの速さに、身体は未だ立ちつくしていた。

「――」

「どうだ。これでもう、そなたを脅かす者はいなくなった」

「……りぬ」

「?」

「足りぬ――一太刀で済ませるなど、到底足りぬ」

 建速の手から、神殺しの剣を奪うなり、月読命つくよみのみことは、残された大宜津比売の身体を切り裂いた。
 大宜津比売の身体から、まず左腕が落ちた。
 続いて、右腕が。

「月読――」

 泣きながら、月読は大宜津比売の身体を切り刻んだ。
 建速が止めるまで。

「もうよせ、月読。もう十分だ」

 剣を取り、建速は月読を抱き寄せた。
 血の気のない容にも、衣にも、血飛沫が飛び散り、血塗れだった。

「神殺しの剣で切り裂いた。もう、大宜津は黄泉返らない」

「ああ。そうだ。もう、お前を傷つける者はいない」

 血にまみれてもなお、月神は美しかった。

「建速、高天原に還ろう。こんな処にはいたくない。高天原に、還りたい」

 幼子のように、月神が建速に縋り付く。

「ああ。連れていってやる」

 荒ぶる神の神気が揺らぎ、神威が満ちる。
 瞬く間に二柱の神は豊葦原から高天原へと還り着く。
 太陽の宮の対に当たる月の宮の前庭に降り立つと、其処には思兼を筆頭とする数多の天津神々が在った。

「――」

 待ち構えていた思兼命の言霊が響く。

「建速様、月読様、これは大罪ですぞ。この高天原に、死の穢れを持ち込むとは――」

「思兼――」

「月の御方様をお連れせよ」

 天之宇受売をはじめとする采女達が躊躇いがちに進み出てきた。

「何処へ連れていくつもりだ」

「禊に。死の穢れを払わねばなりませぬ」

 天之宇受売がさらに進み出で、月読の手を取る。
 月読命つくよみのみことは抗うことなく、宇受売についていった。

「傷一つつけるな。違えれば、さらなる穢れを持ち込むことになるぞ」

 荒ぶる神の言霊と鋭い一瞥に、その場にいた神々は皆畏れおののいた。

「月の御方様のことはご心配あそばしますな。建速様はこちらへ」

 思兼が建速を促す。

「何処へ連れて往こうというのだ」

「罪の裁可が下るまで、天之岩屋戸に留まりいただく」





 大広間では、八百万の神々が喧々囂々と論じ合っている。
 だが、太陽の女神はつまらなそうにそれを眺めているだけだった。

「天照様、御裁可を」

 思兼が近くに寄ってそう告げる。

「私の話を聞く気があるのか。皆好き勝手に論じておろうが」

 その冷たい言霊に、天津神々が一斉に静まり返る。

「そなた達が論じる必要はない。すでに私は告げた。月読は夜の食国へ。建速は豊葦原へ。それで高天原の秩序は保たれる。私の裁可に文句があるなら、高天原はそなた達が治めるがいい」

「天照様、そのような――」

神逐かむやらいだけでは、そなた達は満足せぬのか。我らは三貴神ぞ!!」

 太陽の女神の怒りが、大気を震わす。
 その怒りに、高天原が揺れる。

「お怒りをお鎮め下さい、天照様!」

「どうか、御慈悲を」

 天津神々が一斉に平伏す。

「明日には、月読も建速も高天原を去るのだ。それ以上私は何も言わぬ」

「仰せの通りに」

「我らが差し出がましく口を開いたことをお許し下さい」

「ならば疾く去れ。話すことはもう無い」

 脅えた天津神々が先を急いで大広間を出て往く。
 思兼が独り残ったが、太陽の女神の言霊は冷たく響く。

「建速は、何処にいる」

「は、天之岩屋戸に」

「出してやれ」

「ですが――」

 目も合わせずにいると、思兼はそのまま諦めて出て往った。
 太陽の女神は、自らも大広間を出て、自室に戻る。
 思った通り、程なくして天の岩屋戸から出された荒ぶる神がやって来る。

「望んだ通り、明日には豊葦原への追放だ」

「そうか」

 荒ぶる神は、静かだった。
 取り乱してでもいれば、慈悲を施すことも出来ように。

「聞きたいことは、他にはないのか」

「月読はどうした?」

 その言霊に、かっとなる。

「月読は、夜の食国への神逐かむやらいだ。そなた達は禁忌を犯したのだ。高天原に死の穢れを持ち込むなど、在ってはならぬことなのに――」

 平気で、その禁忌を犯した。
 後ろめたさが残る。
 そんなに、大宜津比売を娶るのが嫌だったのか。
 あの時、もっと話を聞いてやれば良かったのか。
 心優しい月神が、何故、女神を殺すなど恐ろしい罪を犯したのかどうしてもわからなかった。

「時折はおとなってやれ。月読は、心弱いからな」

「――」

「天照、明日には神逐かむやらいされるなら、高天原での最後の時はお前と過ごしたい」

 さらりと言われて、何故か心は一層苦しくなる。

「嫌な男よ――」

 神逐かむやらいされることを、何ほどのこととも思わぬくせに。
 それなのに、自分だけが、未練がましく言霊を待っている。

「天照」

 引き寄せられてくちづけられれば、もう拒めない。
 荒々しく扱われても、応えてしまう。

 どうして、自分を抱くくせに、月読まで欲するのか。
 どうして、高天原ではなく、豊葦原を選ぶのか。

 聞きたいことが溢れているのに、口に出すことが出来ないのは、自分を振り回すだけの男の心を読めないからだ。
 結局、自分は愛されないのだ。
 父上様も、建速も、月読も、自分を必要とせずに捨て去る。
 それが、苦しくて、辛くて、こんなにも自分を歪めていくのに、どうすることも出来ない――





「――」

 哀しい余韻に、美咲は胸が痛んだ。
 最後に見えたのは、神逐かむやらいされる建速と月読命。
 それを視つめる太陽の女神の後ろ姿。
 引き離された三貴神は、そうして独り異なる領界に留まることとなる。

 なんという永いとき
 なんという孤独。

 目の前の月神は、憐れだった。
 それを、月神自身もわかっていた。

「母上様――とても、寂しいのです。心を寄せても、相手は返してくれぬばかり。待つことも、断ち切ることも出来ずに、とても苦しい」

 月神の零した涙が、美咲の手に落ちた。
 魂のみの姿で受け止めた変若水おちみずが衝撃となって美咲の意識を跳ばした。
 その時、口に出た言葉は、美咲のものではなかった。

――愛し子よ……何と憐れな……

 その声音は、言葉ではない言霊は、三貴神を現象させる元となった太古の女神のものだった。
 太古の女神の容から、美しい涙が零れた。
 慈愛に溢れたその眼差し。
 抱きしめる腕の温かさ。
 月神にも、そのことがわかった。

「……母上様、ようやく……」

 母神の胸に抱かれて、月神は涙を流し続けた。





 引き離された三貴神の過去を、闇の主もまた思兼命の夢を通じて知った。

「――そなたは、太陽の女神を、月神にも、荒ぶる神にも渡したくないのだな」

 夢を覗かれたことを訝しみもせず、思兼は未だ神代の夢に囚われていた。

「そうだ。太陽の女神は、高天原の天津神のもの! 誰にも渡せぬ!!」

 だからこそ、月神を豊葦原へ往かせた。
 大宜津比売や神直毘と大直毘の兄弟神を唆すのは簡単すぎた。
 その後、月神とともに荒ぶる神までが大宜津比売を殺したのは、思兼にとっては願ってもないことだった。

「だが、女神の対は、そなたではないし、永遠に対にはなれぬ」

「それがどうした。我がものにならずともよい。天に在っては唯一の御方だ。永遠に、そうで在ればよいのだ!!」

 闇の主の手が、思兼の目の前で一振りされる。
 途端に、思兼は意識を失い、その場に頽れた。
 闇の主は、暫しそれを視つめたが、

「唯独りで在ればよい、か――どうだ。太陽の女神よ」

 美しいみを湛えて、容を上げた。

「――」

 闇に在っても美しく光り輝く女神は、虚空に佇み、厳しい眼差しで闇の主を視ていた。

「本来ならば分かち難き三貴神の絆を、こうも容易く断ち切るとは。思兼とやらは、真に策士だな」

「――」

「我の言霊に譎りはなかったであろう? これで、少しはこちらの話に耳を傾ける心持ちになったか?」

「――そなたは、母上様が欲しいのであろう」

「そして、御身は、伊邪那岐が欲しいのであろう。神逐かむやらいを解けば、三貴神が再び高天原に君臨することも叶う。全ては元に戻るのだ」

「――」

「還りたいと思わぬのか」

「――」

 太陽の女神の容は、全く変わらなかった。
 だが、闇の主にはわかっていた。
 その沈黙こそが、言霊よりも雄弁に女神の心を伝えていたのだ。

 失ったもの全てを取り戻したいと、神代へ還りたいと。

「そなたは、ただ視ているだけでいい。伊邪那美は死の女神。豊葦原に永くは留まれぬ定め」

「ただ視ていたら、私の豊葦原は、闇の領界と重なった」

「伊邪那美が黄泉国に返れば、豊葦原と黄泉国も元に返る。我は豊葦原を欲しはせぬ。我ら黄泉神は黄泉国でしか生きられぬ定め故に」

「要らぬ死神や死人をつくらぬであろうな」

「そのようなこと、するはずがない。我は、死の女神を取り戻したいだけ。だが、そのために無用な死神や死人はつくらぬ。それは、理に叛くことだからな」

「理を、そなたが説くのか?」

「高天原に理があるように、黄泉国にも理がある。死の理に叛いた者を導き、正すのが我の役目。死を知らぬ御身には、わからぬであろうがな」

「わからずともよい」

 その言い様は、己が想いにのみ囚われた思兼命を思わせた。
 所詮、神々も同じ。
 己の視たいものしか視ようとはせぬし、聴きたいことしか聴かぬ。

「では、暫し我らが動くのを、天津神々には静観していただこう――」

「――」

 沈黙の後、太陽の女神は俄に姿を消した。

「九十九神」

 呟きとともに、闇が蠢いた。

――お呼びですか

「時が来た。往け」

――御意に

 瞬く間に九十九神の気配も消える。
 残ったのは、闇の主と意識のない思兼のみ。

「――」

 ふと気づけば、空を視上げるのはすでに習いとなってしまったようだ。
 其処に在るはずのない月を捜して、闇の主は息をつく。





 気が付けば、美咲は闇の中にいた。
 さっきまで月神とともにいたのに、月神の涙が触れた途端、意識が跳ばされたのだ。
 もともと意識だけだったのに、今の美咲はただの死人のように存在が希薄で心許ない。
 まるで女神の自分と、黄泉返った記憶のない美咲とに分かたれてしまったかのように。
 その証拠に、意識となっても首にきちんとかかっていた勾玉が、今はなかった。

「ここは、どこなの……?」

 辺りを見回しても闇ばかり。自分の姿だけは見えるが、それ以外に何も見えない。
 一人きりで、もう跳ぶこともできずに、立ち尽くすしかなかった。

――母上様……

 誰かが、自分を呼んでいる。
 その言霊の響きを、美咲は知っていた。

「咲耶比売……?」

――お戻り下さいませ。此処は死の領域。留まれば、現身うつしみが喪われてしまいます

 闇の中にその姿を探しても、そこに咲耶比売の姿はない。

「咲耶比売、どこに行けばいいの? どうすれば、ここから出られるの?」

――歩き続けて下さい。留まってはなりませぬ。やがて、光が視えるでしょう

 美咲は促されて動き出した。

「光なんて見えないわ……」

――いいえ。もう、ともに歩むことは出来ませんが、必ず、現世の光が顕れるでしょう

 咲耶比売の言霊が小さくなったような気がした。

「咲耶比売、瓊瓊杵様と一緒にいるの? もう哀しくはない?」

――はい。死の領域にあろうとも、私は幸せです。愛しい方と、もう離れることはありませぬ故

「よかった……」

――母上様も、お戻り下さいませ。父上様が、待っておられます

 そうだ。
 慎也が待っている。
 建速も、国津神々もいる。
 帰らなくては。

 その時、背後で嫌な気配がした。

「!?」

 振り返ると、闇の中に蠢く影がある。
 切羽詰まったような咲耶比売の言霊。

――母上様、お逃げ下さい。九十九神です

「――!!」

 咲耶比売に答える前に、美咲は駆け出した。
 影が追ってくる気配がした。





「建速様」

 図書館内に戻った荒ぶる神に、次に声をかけてきたのは大山津見命だった。

「闇山津見に、闇の領界を探らせました」

「何か妙な動きでも?」

「妙と言うより、有り得ぬ事が」

「有り得ぬ事?」

「闇の主と太陽の女神が、闇の領界に会していたと」

「天照と、黄泉大神が――? 月読ではなく?」

「は、確かに太陽の女神であったと。思兼命もともにあったとか。よもや、母上様を黄泉国に返すために、手を結んだのでは」

「――そうであっても、我らは変わらぬ。母神を護るのみ」

「天に叛かれるのですか。本来、高天原は貴方様の――」

「我の天は、高天原に非ず。豊葦原に降り、母神を黄泉国より取り戻す。その為に、我は在る。それが、天命であったのだから」

 揺るぎない意志に、大山津見命は息をついた。

「――我ら国津神が目覚めたのも、天命でございましょう。神代では為す術もなく喪われた母上様を、今生では必ず御護り致します」

 突如、大気を裂くように神威が満ちた。

「!?」

 荒ぶる神の目前の空間が揺らぐ。
 差し伸べられた手の前に、揺らめく神気と、真紅に輝く炎を湛えて、その剣は顕れた。

「天之尾羽張――」

 神殺しの剣が、今一度、自らの意志で現世に顕現する――





 美咲は走った。
 振り返らずに、ただひたすら。
 どこまでも追いかけてくる九十九神の気配。
 幸いなのは、意識のみのせいか走り続けても疲れないことだけだった。
 迫ってくる恐怖は消えないが、美咲はとにかく走り続けた。
 もう咲耶比売の言霊も聞こえない。
 走り続けて、ようやく目の前にうっすらとした光が見えた。

「!!」

 あれが、現世の光だ。
 美咲は少しでもその光に近づこうと思い切り足を動かした。
 だが、九十九神の方が速かった。
 闇の固まりである九十九神が美咲の脚に絡みついた。

「いやぁ!!」

 意識のみの美咲の身体を、九十九神が絡め取る。
 まず、腕が押さえ付けられた。
 続いて、両脚が。
 蠢く闇の触手が、美咲の身体を這い回る。

「いやあ、やめてっ」

 嫌悪と恐怖で悲鳴をあげる美咲の口に触手が入り込む。
 喉の奥に何かが流し込まれた。
 吐き出したいのに出来ずに、美咲はそれを呑み込まされた。
 何度も嚥下させられ、ようやく触手が離れる。
 美咲は自由になった指を、喉の奥に入れ、呑み込まされたものを吐き出した。
 だが、全てを吐き出せるわけもなく、苦しさに涙が零れても、喉の奥に指を入れて何度も嘔吐えづく。

 黄泉戸契よもつへぐい――黄泉のものを口にしては、現世には戻れない。

 それが、頭をよぎった。
 何を飲まされたのかもわからない。
 ただの水のようにも思えたが、そうであるはずもない。
 身体が痺れるように震えだした。

――母上様。ようやく誓約が果たされるときが参りました

――さあ、我らとともに、黄泉国へ返るのです

――対の命である主様がお待ちです

 意識の集合体である九十九神が話しかけてくる。
 震えて動けない美咲の身体を持ち上げた。

「……いや……」

 抗おうにも優しく包み込まれて動けない。
 向かっていた光から遠ざかっていく――

 その時。

 激しい熱と光が、真っ直ぐに美咲に向かってきた。
 美咲を持ち上げた九十九神を貫き、美咲から引き剥がす。
 真紅の炎が、美咲を取り囲む。

――穢らわしい九十九神如きが、母上様に触れるな!!

 業火が、九十九神を取り囲み、包み込んだ。
 硝子を劈くような響きが九十九神から発せられ、闇を震わせる。
 瞬く間に業火に焼かれ、九十九神の半分は逃げ去った。
 動けない美咲は、横たわったままそれを見ていた。
 美しく輝く炎。
 血のような赤。
 だが、それは遠呂知おろちの瞳とは違っていた。
 もっと暖かく、美咲を思う心が伝わってくる。
 心の何処かが、懐かしさと愛しさで溢れた。

 誰なの?

 心の中で問いかける。
 だが、それが美咲の最後の記憶だった。
 限界が来て、美咲は意識を保てない。

 死に穢された。
 もう、戻れない。

 美咲の意識は、そのまま途絶えた。





 突如顕れた神剣から、揺らめく炎が図書準備室に向かって往った。

「美咲の処か!?」

 荒ぶる神が準備室へ向かう。
 だが、その前に久久能智と石楠が飛び出してきた。

「建速様!!」

「母上様が!!」

「何事だ!?」

 駆け寄った荒ぶる神の前に、石楠と久久能智が頽れる。

「母上様の鼓動が、止まりました――」

「呼吸もです――」


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...