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あくる日の悪役様

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この国は魔法に力を入れている。
有名な噂話だ。
魔女の育成で有名な国。



この全世界において、本物の魔女は5人だけ存在する。説明のしようのない、不思議な能力を使いこなす魔女。



5人のうち3人はここの国出身なのだ。



だからだろう、幾千の人の中でたまたま、摩訶不思議な能力を持って生まれた人の育成だなんて。
効率の悪いことをするのは。
魔法の育成。
その噂話を半信半疑で、気になって留学をすることにした。どうやら聖女が通っているのを見ていると本当らしい。
そんな確率に期待をするより、何も力を持たない人へどんな力をつけさせるべきかを考えるほうが余程賢い。
魔女に頼りきった国の運営など、砂の城よりも脆いことは想像に難くない。



だからこそ、自称聖女を簡単に学園へ入れてしまう、この国が滑稽に見えてしまうのは仕方の無いことだ。愚鈍とはいえ王族と、詐欺師が通っている学園なんてこの国のセキュリティはガバガバだなぁ。そんなことを対した考察すらなく笑ってしまえるのだから、この国の価値はそれだけで底辺のようなものだった。



聖女はジェシカの一つ一つの行動を自分への嫌がらせだと風潮しているらしい。


ただ、周りの人間はジェシカの迷惑を身をもって体感しているので、自意識過剰なのだと認識していた。



王子はどうやら、ジェシカの悪口を一緒に言ってくれる仲間が増えたと嬉しそうだった。

バカ同士お似合いだというだけの感想を抱く。
それだけだった。


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