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九 望遠の楯
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「はっ――はぁ!? 何言ってるんですか梓さん!?」
(うん。それは僕もすごく聞きたい)
僕と真奈さんの容赦ない視線が梓を貫く。梓は顔を赤らめながら、
「だ、だって、えっと、私は……楓の理想の女性、なんでしょ?」
「あ、あー、うん」
「なら、その……楓は、私の体も、好き、なんだよね?」
(なんだろう。ものすごく今この場から逃げたい)
梓の質問にどう答えるべきか。いや、そもそもこの質問は本当に答えてもいいものなのか?
「わっ、私だってこれからなんだから!! ね、そうだよねせんせー!? 私まだ十七だし、これからだよね!?」
真奈さんの体を改めて上から下まで見る。浮かんできた形容動詞は未発達、未成熟、華奢。
「――せんせー、今本気で失礼なこと考えなかった?」
明確な殺意が込められた真奈さんの視線が僕に突き刺さる。そんなはずはない、とわかっているが、それでも物理的に皮膚が痛むと錯覚する。
(うん。それは僕もすごく聞きたい)
僕と真奈さんの容赦ない視線が梓を貫く。梓は顔を赤らめながら、
「だ、だって、えっと、私は……楓の理想の女性、なんでしょ?」
「あ、あー、うん」
「なら、その……楓は、私の体も、好き、なんだよね?」
(なんだろう。ものすごく今この場から逃げたい)
梓の質問にどう答えるべきか。いや、そもそもこの質問は本当に答えてもいいものなのか?
「わっ、私だってこれからなんだから!! ね、そうだよねせんせー!? 私まだ十七だし、これからだよね!?」
真奈さんの体を改めて上から下まで見る。浮かんできた形容動詞は未発達、未成熟、華奢。
「――せんせー、今本気で失礼なこと考えなかった?」
明確な殺意が込められた真奈さんの視線が僕に突き刺さる。そんなはずはない、とわかっているが、それでも物理的に皮膚が痛むと錯覚する。
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