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プロローグ
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宝石の花――異世界の植物。見た目など通常の植物と差異はほとんど見られない。しかしその命を終えようとする時、宝石質の鉱物へと花が変質する。また、種の内部は通常の植物と同様のものに加え、一部に元となる鉱物が見られる。成長後の花と種内部の鉱物は必ずしも一致しないことが研究の結果判明している。咲いた花は装飾品として流通しているが、花の育成が難しいため希少価値が高い。
『宝石の花』研究者 タカユキ・サキシロの研究成果より抜粋
――そんな摩訶不思議な花を扱うお店がある。その店の名前は『花屋Morning Glory』。北海道第二の都市、旭川市のとある住宅地にひっそりと存在している。店舗正面の道路を挟んで向かい側には、個人経営のラーメン屋やマッサージ店などの店舗の裏口が見えている。そのまた向こうには、それらの店の駐車場を兼ねた地域の夏祭りを催すための広場となっている。広場からは店も看板も見えないため、ひっそりと人知れず存在しているのは必然であった。
それは何も店にとって不都合という訳ではない。異質な植物を取り扱う手前、目立たない方が何かと都合がよい。さらに――
『宝石の花』研究者 タカユキ・サキシロの研究成果より抜粋
――そんな摩訶不思議な花を扱うお店がある。その店の名前は『花屋Morning Glory』。北海道第二の都市、旭川市のとある住宅地にひっそりと存在している。店舗正面の道路を挟んで向かい側には、個人経営のラーメン屋やマッサージ店などの店舗の裏口が見えている。そのまた向こうには、それらの店の駐車場を兼ねた地域の夏祭りを催すための広場となっている。広場からは店も看板も見えないため、ひっそりと人知れず存在しているのは必然であった。
それは何も店にとって不都合という訳ではない。異質な植物を取り扱う手前、目立たない方が何かと都合がよい。さらに――
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