日の出ずるのんびり異世界生活

それぞの仕事 前編

水の大精霊、デイジーが住人として加わることになった。

彼女の部屋はハイエルフたちと同じ屋敷の普通の客室だ。　少しいい部屋もあるけど、そこは大事なお客様用に空けておく。まあ、来客が来る予定は今のところないが。

デイジーにやってもらう仕事は、水まわりに関すること全般だ。

水瓶の魔力を調整して水量を調整。さらに水路も点検して異常があれば自分で直すか、ハイエルフに連絡。

さらにお風呂も彼女の担当になった。水ではなく、いきなり適温のお湯を出すことも出来るのでお風呂を沸かす時間も今までの数分の1で済むようになった。

さらにさらに。なんと水魔法を駆使して全自動食洗機の真似事まで出来るようになった。

これによりメイドチームは大喜びで、いっきにみんなと打ち解けたようだ。

仕事量としてはかなり多いが大丈夫か？

「大丈夫、大丈夫だけど疲れてお腹空くからご飯は大盛りでお願いしたいです」

そのくらいは全然構わないぞ。仕事もきついようなら早目に言ってくれ。

メイドチームの仕事は多岐にわたる。

朝は早くから起きて朝食の準備。俺も手伝うと言ったのだが、屋敷の主なのだから駄目と言われてしまった。

みんなが朝食を食べているあいだに俺の部屋の掃除をしてくれる。以前は全員の部屋の掃除をしていたが、さすがに人数的に厳しく今は俺の部屋以外は各自それぞれで掃除するようにしている。

その後も洗濯、共用部分の掃除、食料の品質と在庫の管理、昼食の準備と休まる暇がない。

これでは体が持たないと、午後には俺の命令という形で昼寝時間をもうけるようにしてもらった。

あくまで休憩なので、俺の寝室へ来るのも無しだからな？

そのへん、よくわきまえておくように。