13 / 32
崖からぼた餅
しおりを挟む
ザシュ……ザシュ……ボキ……グイ……ザク……ゴロン
「よし、終わったぞ」
ほんの10分ほどでミリゼットが手早く解体を済ませてくれた。
最初は丸ごと鉱山の外に運び出してから解体しようと思ったんだけど、重すぎて運べなかったからしかたなくバラして甲羅と魔石だけ持ち運ぶ。
小柄な亀の甲羅といっても、甲羅部分だけで長さは70から80センチほどもあるんじゃないか?
金や銀に比べたら銅の重さは軽いけどそれでも1人で運ぶのはちょっときつい。
……そういえば、タックは余裕でひとりで運んでいたな。オレも生前もう少し鍛えておけばよかったかな。というか、あれだけ準備はしっかりしたつもりだったのに袋を忘れるとは。
「これ、チャッチャカレまで運ぶんだよな? きついな……」
思わずため息が出る。
「それも含めての試験ということだな。わたしも手伝うから頑張れ」
ミリゼットと2人でかつげばなんとかなるか? そのあとはタックたちのように丈夫な袋を買って中に入れればなんとかなるか? そう思っていると、
「ミリゼットさん、それはありがたいですけどダメですよ。これはわたしとヒカリさんの試験なんですからわたしがヒカリさんといっしょに運んでいきます」
メルルの言葉にミリゼットは一瞬だけ驚いた表情を浮かべていたけど、その後は笑顔で頷いた。
「わかった。わたしはその分まわりの警戒に力を入れよう」
結局オレとメルルが甲羅をかつぎながら前を歩き、ミリゼットが後方を警戒しながら鉱山の出入り口まで戻ることにした。
ここまで来る道中は今倒した亀以外に魔物はいなかったので、帰り道の前方は安全だと判断しての並び順だ。
出口までもう少し。早く外の新鮮な空気が吸いたい。この水たまりを抜ければもうすぐだ。そう思ったその時……
ビキッ……ミシィッッ…………!!
「うわああぁぁ!」
「きゃああっ!」
地面が!? 嘘だろ? 甲羅が重かった?
「ふたりとも、はやくその甲羅を捨てるんだ!」
ミリゼットの言葉に慌てて甲羅を投げ捨てようとするが、遅かった。
ミシリという音がひときわ強く聞こえたその瞬間、ズドーンという音とともに地面が崩れオレとメルルの体は鉱山の中で宙を舞うことになった。
「……!! ……リ殿! ……ルル殿! 無事か!?」
「……あ、ああ。大丈夫。とりあえず大きなケガはなさそうだ……えっ! あ、ごめん!」
衝撃で気を失っていたようだけど、頭上だいぶ離れたところからのミリゼットの呼び声で気が付いた。
そしてオレの腕の中。メルルは抱かれるような状態で顔を真っ赤にしていた。
「ど、どうした? 何かあったのか? わたしもすぐに降りるから動かずにそこで待っていてくれ!」
「あ、いや、大丈夫! 何でもないから!」
慌ててぱっとメルルから手を放す。どうやらオレと光の魔法石は今の衝撃で壊れてしまったらしい。
ミリゼットの魔法石は無事のようだけど、元いた場所からここまではさすがに光も届かないらしい。
おかげで見られなくて助かったというべきなのか、周りが暗くて困ったというべきなのか。
「メルル、ケガは?」
「ひゃ、ひゃい! ヒカリさんにかばっていただけたので、あの、大丈夫です。 それよりヒカリさん、その、お顔に傷が……!」
落下の恐怖と興奮のせいなのか? 珍しくメルルがキョドっていた。
額に手をやると、血でべっとりと濡れていた。なのに痛みはまったく感じない。
これがアドレナリンだかドーパミンだかでハイな状態というやつなのか? 平静な状態ならかなり痛いんだろうな。
「あ、ごめんなさいヒカリさん。すぐに回復魔法で治療しますね」
額に手を当てて魔法を発動させようとするメルルを止める。
「メルル。取り合えず血だけ止めてくれればそれでいい。できるか?」
「え? できますけど…… それだと傷は残ってしまいますよ?」
回復魔法の効果があるのは、現在進行形で病気やケガなどの異常がある場合のみ。
古傷や、過去に患った病気のせいで残った障害には効果がない。
それをもちろん知っているメルルが、本当にそれでいいのかとオレに目をむけてくる。
「構わない。頼む」
「わかりました」
メルルが魔法を使うと、血が止まり痛みもひいていく。
触ってみると、左目の上に大きな傷があった。たぶん、落ちた時に崩れた地面の破片か何かが当たったんだろうな。
「どうだ?」
「え?」
「傷だよ。なんかこのままのほうがかっこいいんじゃないかなんて思ってさ。オレって特徴があまり無い顔してたし? 似合うか?」
「もう……馬鹿ですね。心配して損したじゃないですか。でも、そうですね。ヒカリさん、かっこいいですよ」
「だろ? なかなかいい面構えになっただろ? ははは」
「ふふふ。ははははは」
しばらくふたりで笑いあう。
実は傷を残しておきたかったのは本当だけど、別にかっこいいからとかそんなんじゃない。
情けないけど、前世のオレならイザという場面に出くわしたとしてもきっと体がついていかずに何もできなかったと思う。体力も……勇気もなかった。
だけど、今は違う。
ゴブリンや角ウサギ、角オオカミなんかと命を張った戦闘をこなして体力的、精神的にだいぶ成長できたんだろう。
体が勝手に動いて、人を守ることができた。
この傷はその勲章として残しておきたい。
メルルにそう言ってしまうとからかわれるかもしれないし、逆に気にしてしまうかもしれないから彼女には言わない。かっこいいだろという話だけで納得してくれたみたいだしな。
「【ライト】」
砕けてしまった魔法石のかわりに、光魔法でまわりを照らす。
「カッパータートルの甲羅は……あ、あそこです。 あれ? 甲羅の下に何かありますね」
メルルが指さした場所には確かにさっきまでかついでいた亀の甲羅。そしてその下に何かが埋まっていた。
「これは? ……おいおい、マジかよ。こりゃあ逆にラッキーだったかもな」
歩いていたところにちょうど銅でできた甲羅が落ちてきたのだろう。
首の骨が曲がってはいけない方向に曲がっていて、息がないのは確実だ。
土砂や甲羅にやられただろうに、その亀の甲羅には傷ひとつ付いていなかった。
それもそのはずだ。 この甲羅は金剛石。 ダイヤモンドだったのだから。
「よし、終わったぞ」
ほんの10分ほどでミリゼットが手早く解体を済ませてくれた。
最初は丸ごと鉱山の外に運び出してから解体しようと思ったんだけど、重すぎて運べなかったからしかたなくバラして甲羅と魔石だけ持ち運ぶ。
小柄な亀の甲羅といっても、甲羅部分だけで長さは70から80センチほどもあるんじゃないか?
金や銀に比べたら銅の重さは軽いけどそれでも1人で運ぶのはちょっときつい。
……そういえば、タックは余裕でひとりで運んでいたな。オレも生前もう少し鍛えておけばよかったかな。というか、あれだけ準備はしっかりしたつもりだったのに袋を忘れるとは。
「これ、チャッチャカレまで運ぶんだよな? きついな……」
思わずため息が出る。
「それも含めての試験ということだな。わたしも手伝うから頑張れ」
ミリゼットと2人でかつげばなんとかなるか? そのあとはタックたちのように丈夫な袋を買って中に入れればなんとかなるか? そう思っていると、
「ミリゼットさん、それはありがたいですけどダメですよ。これはわたしとヒカリさんの試験なんですからわたしがヒカリさんといっしょに運んでいきます」
メルルの言葉にミリゼットは一瞬だけ驚いた表情を浮かべていたけど、その後は笑顔で頷いた。
「わかった。わたしはその分まわりの警戒に力を入れよう」
結局オレとメルルが甲羅をかつぎながら前を歩き、ミリゼットが後方を警戒しながら鉱山の出入り口まで戻ることにした。
ここまで来る道中は今倒した亀以外に魔物はいなかったので、帰り道の前方は安全だと判断しての並び順だ。
出口までもう少し。早く外の新鮮な空気が吸いたい。この水たまりを抜ければもうすぐだ。そう思ったその時……
ビキッ……ミシィッッ…………!!
「うわああぁぁ!」
「きゃああっ!」
地面が!? 嘘だろ? 甲羅が重かった?
「ふたりとも、はやくその甲羅を捨てるんだ!」
ミリゼットの言葉に慌てて甲羅を投げ捨てようとするが、遅かった。
ミシリという音がひときわ強く聞こえたその瞬間、ズドーンという音とともに地面が崩れオレとメルルの体は鉱山の中で宙を舞うことになった。
「……!! ……リ殿! ……ルル殿! 無事か!?」
「……あ、ああ。大丈夫。とりあえず大きなケガはなさそうだ……えっ! あ、ごめん!」
衝撃で気を失っていたようだけど、頭上だいぶ離れたところからのミリゼットの呼び声で気が付いた。
そしてオレの腕の中。メルルは抱かれるような状態で顔を真っ赤にしていた。
「ど、どうした? 何かあったのか? わたしもすぐに降りるから動かずにそこで待っていてくれ!」
「あ、いや、大丈夫! 何でもないから!」
慌ててぱっとメルルから手を放す。どうやらオレと光の魔法石は今の衝撃で壊れてしまったらしい。
ミリゼットの魔法石は無事のようだけど、元いた場所からここまではさすがに光も届かないらしい。
おかげで見られなくて助かったというべきなのか、周りが暗くて困ったというべきなのか。
「メルル、ケガは?」
「ひゃ、ひゃい! ヒカリさんにかばっていただけたので、あの、大丈夫です。 それよりヒカリさん、その、お顔に傷が……!」
落下の恐怖と興奮のせいなのか? 珍しくメルルがキョドっていた。
額に手をやると、血でべっとりと濡れていた。なのに痛みはまったく感じない。
これがアドレナリンだかドーパミンだかでハイな状態というやつなのか? 平静な状態ならかなり痛いんだろうな。
「あ、ごめんなさいヒカリさん。すぐに回復魔法で治療しますね」
額に手を当てて魔法を発動させようとするメルルを止める。
「メルル。取り合えず血だけ止めてくれればそれでいい。できるか?」
「え? できますけど…… それだと傷は残ってしまいますよ?」
回復魔法の効果があるのは、現在進行形で病気やケガなどの異常がある場合のみ。
古傷や、過去に患った病気のせいで残った障害には効果がない。
それをもちろん知っているメルルが、本当にそれでいいのかとオレに目をむけてくる。
「構わない。頼む」
「わかりました」
メルルが魔法を使うと、血が止まり痛みもひいていく。
触ってみると、左目の上に大きな傷があった。たぶん、落ちた時に崩れた地面の破片か何かが当たったんだろうな。
「どうだ?」
「え?」
「傷だよ。なんかこのままのほうがかっこいいんじゃないかなんて思ってさ。オレって特徴があまり無い顔してたし? 似合うか?」
「もう……馬鹿ですね。心配して損したじゃないですか。でも、そうですね。ヒカリさん、かっこいいですよ」
「だろ? なかなかいい面構えになっただろ? ははは」
「ふふふ。ははははは」
しばらくふたりで笑いあう。
実は傷を残しておきたかったのは本当だけど、別にかっこいいからとかそんなんじゃない。
情けないけど、前世のオレならイザという場面に出くわしたとしてもきっと体がついていかずに何もできなかったと思う。体力も……勇気もなかった。
だけど、今は違う。
ゴブリンや角ウサギ、角オオカミなんかと命を張った戦闘をこなして体力的、精神的にだいぶ成長できたんだろう。
体が勝手に動いて、人を守ることができた。
この傷はその勲章として残しておきたい。
メルルにそう言ってしまうとからかわれるかもしれないし、逆に気にしてしまうかもしれないから彼女には言わない。かっこいいだろという話だけで納得してくれたみたいだしな。
「【ライト】」
砕けてしまった魔法石のかわりに、光魔法でまわりを照らす。
「カッパータートルの甲羅は……あ、あそこです。 あれ? 甲羅の下に何かありますね」
メルルが指さした場所には確かにさっきまでかついでいた亀の甲羅。そしてその下に何かが埋まっていた。
「これは? ……おいおい、マジかよ。こりゃあ逆にラッキーだったかもな」
歩いていたところにちょうど銅でできた甲羅が落ちてきたのだろう。
首の骨が曲がってはいけない方向に曲がっていて、息がないのは確実だ。
土砂や甲羅にやられただろうに、その亀の甲羅には傷ひとつ付いていなかった。
それもそのはずだ。 この甲羅は金剛石。 ダイヤモンドだったのだから。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
女神様の使い、5歳からやってます
めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。
「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」
女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに?
優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕!
基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。
戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
人見知り転生させられて魔法薬作りはじめました…
雪見だいふく
ファンタジー
私は大学からの帰り道に突然意識を失ってしまったらしい。
目覚めると
「異世界に行って楽しんできて!」と言われ訳も分からないまま強制的に転生させられる。
ちょっと待って下さい。私重度の人見知りですよ?あだ名失神姫だったんですよ??そんな奴には無理です!!
しかし神様は人でなし…もう戻れないそうです…私これからどうなるんでしょう?
頑張って生きていこうと思ったのに…色んなことに巻き込まれるんですが…新手の呪いかなにかですか?
これは3歩進んで4歩下がりたい主人公が騒動に巻き込まれ、時には自ら首を突っ込んでいく3歩進んで2歩下がる物語。
♪♪
注意!最初は主人公に対して憤りを感じられるかもしれませんが、主人公がそうなってしまっている理由も、投稿で明らかになっていきますので、是非ご覧下さいませ。
♪♪
小説初投稿です。
この小説を見つけて下さり、本当にありがとうございます。
至らないところだらけですが、楽しんで頂けると嬉しいです。
完結目指して頑張って参ります
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる