→賛否分かれる面白いショートストーリー（1分以内で読了限定）

#48 地雷系女子（皮肉なラスト）

彼女は地雷系女子だった。
彼女からそう聞かされていた。
しかし彼は本当の意味を知らなかった。
今流行りの、かまってちゃん気質の束縛が少々強いということだと思っていた。
彼は彼女に一目惚れした。彼女は彼に興味を持った。
彼は彼女にデートに誘った。彼女は承諾した。

デートの日、彼は彼女を迎えに行った。
彼女は美しく着飾っていた。彼は感激した。彼女は嬉しそうだった。
彼はレストランに連れて行った。彼女は美味しそうに食べた。
彼は会話を楽しんだ。彼女は笑顔で応えた。

レストランを出た後、彼は彼女に手を差し出した。彼女は手を優しく握る。
彼は公園に向かった。彼女も手をつないだままついてきた。
公園に着いたとき、二人はベンチに座った。彼は彼女に近づいた。彼女も近づいた。

そして、彼はキスをした。

その瞬間、彼女は爆発した。
これで何人の男を巻き添えにしただろう――。
そっちの地雷系かよ、とツッコミを入れる相手は、もういない。