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驚きの雑学

潜水艦UB-65（歴史的恐怖）

呪われし潜水艦と呼ばれたのは、ドイツ軍のUB-65号でした。この潜水艦は、第一次世界大戦中に建造されたUボートの一隻で、建造から沈没までに多くの不幸な事故を引き起こしました。その中でも特に有名なのは、建造中に死亡した水兵の幽霊が艦内に現れたという話です。

UB-65号は1916年にベルギーのブルージュで建造が始まりましたが、その時点で既に不吉な出来事が起こっていました。建造中に鉄骨が落下して作業員2人が死亡したり、エンジンの試運転中に有毒ガスが発生して3人が死亡したり、潜水テスト中に甲板から海に落ちて行方不明になったりと、次々と命を奪われていきました。

そして、最も恐ろしいのは1917年4月に起こった魚雷爆発事故です。出撃準備中に魚雷が突然爆発し、5人の水兵が死亡しました。その中の一人がリヒターという二等航海士でした。リヒターは日焼けした黒い肌と大柄な体格が特徴で、シュバルツ（黒）というあだ名で呼ばれていました。

この事故の後から、UB-65号では奇妙な現象が起こり始めました。艦内でリヒターとすれ違ったり、甲板で腕組みをして立っている姿を見たり、乗艦点呼で一人多かったりと、死んだはずのリヒターの幽霊が目撃されるようになったのです。乗組員たちは恐怖におびえ、気が狂う者もいました。

軍当局はこの幽霊騒動を収めるために、司祭を呼んでUB-65号をお祓いしたり、乗組員を入れ替えたりしましたが、効果はありませんでした。リヒターの幽霊は何度も現れ続けました。そして1918年7月10日、UB-65号はアイルランド沿岸でアメリカ軍の潜水艦L-2号に発見されました。L-2号は攻撃する前にUB-65号から火の手が上がり、そのまま沈んでいくのを目撃しました。UB-65号は37人の乗組員と共に姿を消しました。

UB-65号の沈没原因は不明ですが、魚雷の爆発や自爆などの説があります。また、敵国のスパイやサボタージュなどの陰謀説もあります。しかし、どれも確証はありません。UB-65号は呪われし潜水艦として歴史に残りました。