→本当にあったかもしれない不思議な話

ノアキ光

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白紙の本

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私は高校生の時、図書館でバイトをしていました。
そこは古い本がたくさんある静かな場所で、私は本の整理や貸し出しを担当していました。
ある日、私は本棚の奥にある古い文学の本を整理していたとき、一冊の本に目が留まりました。
その本は「○○」というタイトルで、表紙には白い花が描かれていました。
私は好奇心からその本を手に取り、中を開いてみました。


すると、その本の中には何も書かれていなくて、真っ白な紙だけが並んでいました。
私は不思議に思いながら、その本を持って受付に行きました。
そこには、先輩であるAさんがいました。
私「Aさん、この本は何ですか? 中に何も書いてないんですけど」
Aさん「え、どの本? 見せて」
私はその本をAさんに渡しました。
Aさんはその本を開いてみましたが、やはり中には何も書かれていませんでした。
Aさん「変だな、この本はどこから出てきたの?」
私「あの、本棚の奥にあったんですけど」
Aさんはその本の裏表紙を見て、驚いたように言いました。
Aさん「これは……この本は図書館にはないはずの本なんだよ。この本は昔、この町では有名な作家が書いたもので、その作家はこの本を完成させる前に亡くなったんだ。この本はその作家の遺品として家族が所持していたはずで……どうしてここにあるんだろう」
私「え、本当ですか? それならこの本は貴重なものですね」
Aさん「そうだね、でもこの本には何も書かれてないから、作家が何を伝えたかったのかわからないんだ」
私「そうかもしれませんね。でも、この本はどうすればいいんですか? 返すべきですか?」
Aさん「うーん、それは難しいな。この本の持ち主はもういないし、家族もどこかに引っ越したと思うし……」
私はその本を見つめながら、不思議な気持ちになりました。
この本は本当に何も書かれていないのでしょうか。
誰かに何かを伝えたがっていたのでしょうか。

でも今では、不思議と本までが、行方が分からずじまいです。
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