→本当にあったかもしれない不思議な話

大震災の予兆

「地震だ！　地震だ！」
と叫ぶ声が聞こえた。
私は慌てて娘たちの部屋に駆けつけた。

そこには、おもちゃのハウスが倒れて、ぬいぐるみや人形が散らばっていた。
娘たちは笑顔で私を見た。
「ママ、地震ごっこしてるの。ほら、こんなに大きな地震が来たらどうなるかなって」
私は驚いて彼女たちを抱きしめた。
「そんなことしないで。地震は怖いことなんだよ。もし本当に来たらどうするの？」
娘たちは首をかしげた。
「ママ、大丈夫だよ。私たちは強いんだから。地震なんかに負けないよ」
私は涙がこぼれそうになった。

翌日、東日本大震災が起きた。私たちは奇跡的に助かったが、家は半壊した。
娘たちは私にくっついて泣いた。
「ママ、ごめんなさい。地震ごっこしたせいだよね。私たちが悪いんだ」
私は必死に彼女たちをなだめた。
「違うよ。あれは遊びだったんだから。誰も悪くないよ。私たちは生きてるんだから。これからも一緒に頑張ろう」
私は娘たちの頭を撫でた。

あの日の地震ごっこは、何かのムシの知らせだったのでしょうか。それとも、ただの偶然だったのでしょうか。
私にはわかりません。

ただ一つ言えることは、地震ごっこなんて、あの時が初めてだったので、驚きが一層大きかったですね。
そうして翌日の地震も大きかったのです。