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#50 異世界の闇バイトに手を出したら騙された
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カズヤは、闇バイトの面接に合格した翌日、深夜の倉庫で「荷物を運べ」という簡単な仕事を任された。指示された場所に行くと、不気味な機械が一台だけ。そこには「時空を超える」と書かれた謎のボタンが。
「こんなもん、ただの冗談だろ」
と、カズヤは半ば投げやりにボタンを押した。すると、眩しい光に包まれ、気がつけば見知らぬ場所に立っていた。
「え、ここどこだよ? まさか……転生!?」
目の前には、中世風の城がそびえ、鎧を着た兵士たちが行き交う。どうやら異世界に飛ばされたらしい。カズヤはすぐに理解した。
「ラッキー、これなら楽に暮らせるぞ!」
しかし、次の瞬間、目の前に一人の美少女が現れた。長い金髪に蒼い瞳、見るからにこの世界のお姫様風だ。しかし彼女が言ったのは驚きの一言だった。
「あなた、闇バイトをやっているのね? すぐにこちらの依頼を受けてもらわないと困るわ。」
「え、何それ。闇バイトってここでもあるのかよ!?」
彼女の説明によると、この異世界でも「闇バイト」が存在しており、カズヤはその最上位の仕事に自動的に登録されてしまったのだ。しかも、彼が請け負ったのは「時間の修正」――つまり、異世界の歴史の中で失敗した重大な事件を未然に防ぐという途方もない任務だった。
「いやいや、俺そんなの無理だろ! 戦いとか魔法とかできないし!」
だが、彼の抗議は一蹴され、無理やりタイムリープ用のブレスレットを渡される。そして、カズヤは歴史を修正するため、何度も何度も時間を遡ることに。
しかし、失敗するたびにタイムリープの報酬が差し引かれていき、とうとう「0ギルド」になってしまう。
「おいおい、何のために俺働いてんだよ……」
カズヤが途方に暮れたその時、ブレスレットが光り、次の瞬間、元の世界に戻された。
――倉庫の薄暗い室内。目の前には先ほどの機械。
「終わった……のか?」
その瞬間、カズヤのスマホにメールが届いた。件名は「最終報酬明細」。
そして、本文にはこう書かれていた。
「タイムリープ成功報酬:-10年」
「マジかよ……時給どころか寿命が削られるバイトだったのか!?」
カズヤは、異世界闇バイトの恐ろしさをようやく知った。
しかし、もう遅かったのだ――。
「こんなもん、ただの冗談だろ」
と、カズヤは半ば投げやりにボタンを押した。すると、眩しい光に包まれ、気がつけば見知らぬ場所に立っていた。
「え、ここどこだよ? まさか……転生!?」
目の前には、中世風の城がそびえ、鎧を着た兵士たちが行き交う。どうやら異世界に飛ばされたらしい。カズヤはすぐに理解した。
「ラッキー、これなら楽に暮らせるぞ!」
しかし、次の瞬間、目の前に一人の美少女が現れた。長い金髪に蒼い瞳、見るからにこの世界のお姫様風だ。しかし彼女が言ったのは驚きの一言だった。
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「え、何それ。闇バイトってここでもあるのかよ!?」
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しかし、失敗するたびにタイムリープの報酬が差し引かれていき、とうとう「0ギルド」になってしまう。
「おいおい、何のために俺働いてんだよ……」
カズヤが途方に暮れたその時、ブレスレットが光り、次の瞬間、元の世界に戻された。
――倉庫の薄暗い室内。目の前には先ほどの機械。
「終わった……のか?」
その瞬間、カズヤのスマホにメールが届いた。件名は「最終報酬明細」。
そして、本文にはこう書かれていた。
「タイムリープ成功報酬:-10年」
「マジかよ……時給どころか寿命が削られるバイトだったのか!?」
カズヤは、異世界闇バイトの恐ろしさをようやく知った。
しかし、もう遅かったのだ――。
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