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#13 エビリア王国の神として
しおりを挟む「まさか、エビフライで異世界転生するなんて……」
昼休み、いつものように定食屋でジャンボエビフライ定食を食べていた俺は、突然目の前が真っ白になり、気がつくと見知らぬ場所に立っていた。周囲は広大な海原で、潮風が心地よく吹いている。
「ここは……どこだ?」
すると、目の前に巨大なエビが現れた。普通のエビではなく、明らかに人の背丈ほどもある巨大なエビだ。そのエビが口を開くと、驚いたことに人間の言葉で話し始めた。
「ようこそ、エビリア王国へ。我々はジャンボエビフライを崇拝する民族です」
どうやら、俺はエビフライの神様として召喚されたらしい。このエビリア王国では、ジャンボエビフライが最高のご馳走とされ、その調理法を極めることが神聖な儀式とされているという。
「では、俺がエビフライを作ればいいのか?」
「そうです、神様。私たちに究極のジャンボエビフライを伝授してください」
困惑しながらも、俺はエビリアの住民たちに囲まれた。彼らは目を輝かせ、期待に満ちている。俺は一度深呼吸し、厨房へと向かった。
まずは巨大なエビを選び、慎重に下処理を始める。塩とコショウで味を整え、小麦粉、卵、パン粉の順に衣を付ける。そして、特製のフライヤーでじっくりと揚げていく。香ばしい香りが広がり、住民たちは一斉に歓声を上げた。
「これが、究極のジャンボエビフライだ!」
俺は出来上がったエビフライを住民たちに振る舞った。一口食べた瞬間、彼らの顔が喜びで輝き、感動の涙を流す者もいた。
「神様、これこそ我々が求めていたジャンボエビフライです!」
エビリア王国はその日を境に、大きな変革を迎えた。住民たちは新しいエビフライのレシピを学び、それを元に創意工夫を重ねていった。エビフライの祭典が開かれ、観光客も増え、国全体が活気づいていった。
しかし、俺の使命はここで終わりではなかった。エビリア王国には、もう一つの秘密があったのだ。それは、ジャンボエビフライの力を使って世界を救うということだった。
「神様、このエビフライには特別な力が宿っています。その力で、暗黒の海に封印された古代の魔物を封じ込めてください」
俺は巨大なエビフライを持ち、暗黒の海へと向かった。そこで待ち受けていたのは、恐ろしい魔物。しかし、エビフライの力を信じて、俺は一気に突進した。
「これが、お前を封じ込めるエビフライだ!」
魔物はエビフライの力に圧倒され、そのまま封印された。こうして、エビリア王国に平和が訪れたのだった。
「ジャンボエビフライって、すごいな……」
そうして俺は、エビフライの神様としてこの異世界で新たな人生を送ることになった。エビフライの力を信じ、平和を守りながら、エビリア王国の発展を見守る日々が続いたのだった。
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