🎊異世界転生が流行っているので１ミリも知らないけど書いてみたら何か良作が生まれた件 （▶20から毎日投稿挑戦開始）

#7 肩甲骨に刻まれた

「うっ……ここは？」

目覚めると、そこは見たこともない風景が広がっていた。見慣れた天井ではなく、青々と生い茂る木々。そして、自分の身体はなぜか、異様に軽い。

「な、なんだこれ……肩甲骨が……ない？」

鏡に映る自分の姿は、肩甲骨がぽっかりと空いた異様なものだった。しかし、不思議と痛みはない。むしろ、身体の中から力が湧き上がってくるのを感じる。

「肩甲骨がない……ってことは、私は……死んだの？」

混乱する中、目の前に現れたのは、美しい銀髪の女性。彼女は微笑みながら、こう告げた。

「あなたは、肩甲骨の姫として、この世界に転生したのです」

銀髪の女性は、この世界の女神アテナだと名乗った。そして、この世界は肩甲骨の力で成り立っており、肩甲骨を失った者は、異世界から転生する運命にあるという。

「肩甲骨の……姫？」

戸惑う私に、アテナは優しく語りかける。

「あなたの肩甲骨は、この世界の危機を救う鍵となるでしょう。どうか、その力を信じて、この世界を救ってください」

こうして、私は肩甲骨の姫として、異世界での冒険を始めることになった。

「肩甲骨がないのに、姫って………どういうことよ！」

最初は戸惑いながらも、私は次第に肩甲骨の力に目覚めていく。肩甲骨を動かすことで、炎や水、風といった魔法を操れるようになったのだ。

「すごい……これが肩甲骨の力？」

肩甲骨の力で魔物を倒し、困っている人々を助け、私は次第にこの世界に馴染んでいく。そして、仲間たちと出会い、絆を深めていく中で、私は自分の使命を自覚していった。

「私は、この世界を救うために、ここに来たんだ」

肩甲骨の姫として、私は世界を脅かす闇の勢力に立ち向かう。仲間たちと共に、肩甲骨の力を駆使して、困難を乗り越えていく。

「みんな、力を貸して！　肩甲骨の力で、この世界を守るんだ！」

戦いの末、私は闇の勢力を打ち破り、世界に平和を取り戻した。そして、肩甲骨の姫としての使命を果たした私は、仲間たちに見守られながら、元の自分の世界へと帰っていく。

「ありがとう、みんな。そして、さようなら」

肩甲骨のない身体で異世界に転生し、肩甲骨の姫として世界を救う。そんな奇妙で壮大な冒険は、私の肩甲骨に深く刻まれた。