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領土平定
第96話 一家団欒
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春祭りも終わりポカポカ陽気の日々が続く中、マコトがお触れを出した。
「猫飼いの御触れ:猫を飼うことを決めた者、及び今現在猫を飼っている者の家族に補助金を出す」
というものだ。
「なぁオヤジ、あの御触れは何なんだい? ひょっとしてオヤジ猫派で単なる猫ひいきなんじゃねーの? オレ犬派なんだが嫌がらせか?」
「そんな理由じゃないぞ、クルス。ちゃんとした訳はある。いいか……」
マコトは義理ではあるがだいぶ背の伸びた息子に御触れの真意を詳しく話す。
ネズミは貯蔵してある穀物を食い荒らすだけでなく病原菌をばらまく。
地球ではネズミは致死率が三割から六割にも達するとされる上に、医学薬学に優れた現代地球においてすら効果の高いワクチンが開発されてない恐ろしい病、黒死病を引き起こすペスト菌を保有する事でも知られている。
そのネズミ対策としてこの世界で最も有効なのが……猫である。
物理的にネズミを捕えて排除してくれるというのもあるが、ネズミは猫のフェロモンを敏感に感じ取り猫がいると分かっただけで逃げてしまう。そのため狩りが下手でもただそこにいるだけでネズミ対策になるのだ。
黒死病やその他もろもろの伝染病に加え、穀物の食害を未然に防げるというのなら猫を飼う為の補助金なんて安くて効果のある良い投資なのだ。
「へーそんな理由があったのか。意外と考えてるんだな」
「病気を予防することに力を入れることが費用もかからないし確実なのさ」
病気や何かしらの被害は起こることを予想してあらかじめ予防しておいた方が手間もコストもかからない。『名医は病気を予防し、ヤブ医者は手遅れ寸前で治療する』ものなのだ。
父親は息子にさらに言葉を付け加える。
「それと、クルス。これだけは覚えとけ。人間は必ず誰かを差別する。「差別をしない人間などいない」事と「差別を無くせ」と言ってる奴が一番ひどい差別をしている事も覚えとけ。
そういう奴は「私は全ての人類を愛しているが、私の隣人は豚だから別に愛さなくてもいいし、皆殺しにしても一向に構わない」などと普通に言うからな」
「そんな人間いるのか?」
「お前の見えないところにうじゃうじゃいるさ。……いいかクルス。悪く言えば誰だって多かれ少なかれ誰かを差別しているものさ。俺だって他の子よりもお前の事が大事だ。これだって差別になる」
「それは愛情なんかじゃないのか?」
「そういう名前で言いかえてるけど差別であることには変わりないだろ? 常に「自分は差別していないか?」と考えとけ。
じゃないと一番ひどい差別をしていることに気付くことすらできなくなるぞ。俺のわがままかもしれんが、俺はお前にはそういう差別はして欲しくないな」
人間は誰もが差別する。なぜなら世の中は差別にあふれているのでその中で育つ人間は必ず差別的な思考になる。
そこでは「差別を無くす」事よりも「差別をコントロールする」事の方が重要だろう。マコトはそう思い息子に伝えたのだ。
夕食後、メリルがマコトの祖国について尋ねてきた。
「あなた。あなたの故郷であるニホンってどんな国でした? 噂じゃ飢えの心配をしなくて済む理想郷なんだとか」
「まぁ、ここよりはかなり良い所だとは思うな」
こうして日本から引きはがされた身だからこそ分かる。日本は良い国だ。
日本に暮らしていた頃は美味い食べ物にあふれていたし、飢える心配もなかった。
水だってほんのわずかな金を自治体に払えば蛇口をひねるだけで安全で清潔なものがいくらでも出てくるし、移動にも自動車やバイクがあって馬なんてなくてもいい。
エアコンの効いた夏は涼しく冬は暖かい頑丈な部屋もあった。
それに万が一病気になった時も国民皆保険制度があるからすぐに医者にかかれるし、その医者も国家試験を乗り越えた本物ばかりでヤブ医者なんていない。
おまけに一切働けなくなっても補助金や生活保護で生きていくこともできる。
ただ、未来は諦めなければならなかった。ズルい奴やカネのある奴だけが未来を切り開くことが出来、そうでないものはそうである者の言いなりになるしかなかった。
未来は期待しない。夢は見ない。期待したり夢を見るほど裏切られた時の落差がでかくなって余計に傷つくだけだ。
ここは日本と比べればはるかに危険で毎日がサバイバルだが、生きているという実感が持てる。
それに従ってくれている奴らを何とか食わせなくてはいけないので泣き言や後悔している時間は無い。
ただひたすら前に進むだけだ。そうでなければくたばって死ぬかだ。
「あなた、正直に言っていいわ。帰りたいって思わない?」
「少しはあるな。でも今はこの世界に俺を頼りにしている奴らがいるからそいつらをほっぽり出して帰るなんて無責任な真似はしないさ」
「じゃあその人たちがいなくなったら?」
「バカなこと言うな。そんな真似はさせないさ」
「……あなたらしいわね」
「分かるのか?」
「そりゃあ夫婦なんだし、それくらいわかるもの」
やはり夫婦なのか、言葉以上に通じるものはあるようだ。
「そういえばニホンでは働けない人も生きていけるんですって? ずいぶんと余裕のある国ね。働けない人を養っても特にメリットなんてなさそうだけど」
「地球じゃ働けない奴は全員役に立たないと決めつけるなんて傲慢の極みだよ」
「どういうこと?」
「貧しい人、病人、非生産的な人。いてあたりまえだ。私たちは他者から生産的であると認められた時だけ、生きる権利があるというのか?
非生産的な市民を殺していいという原則ができ実行されるならば、我々が老いて弱ったとき我々も殺されるだろう」
「ずいぶん格言めいてるわね」
「とある司教様のありがたい言葉さ」
「人間は必ず何かの役に立つ」という考えは「何の役にも立たない人間は人間ではないヒトモドキなので殺してもいい」という考えになる。
かつて力が弱って役に立たなくなった老人を捨てる「姥捨て山」なんていう風習もあったらしい(確証はないが)し、「透析患者は自己責任だから殺せ」と叫ぶフリーアナウンサーもいた。
ナチスドイツも「T4作戦」という名で役に立たない障害者を抹殺する国策を実行した歴史もあったし、
現代日本においてもほんの数年前に「役に立たない障害者は税金の無駄遣い。こいつらが死ねば世の中にカネが回る」と障害者を19人も殺したという惨事が起きた。
「役に立つ者だけが残ればいい」という考えは遅かれ早かれ「ゲルマン民族純血主義」のナチスドイツと同じ道を歩む。
現代日本の風習が身体に根強く残るマコトにとっては決して許されるものではなかった。……いざ自分が役に立たない立場になったら真っ先に切り捨てられる。というのも少しはあるが。
「ま、役に立つ立たないを俺が決めるのもずいぶんと傲慢な話ってことさ」
「あなたは王様なのに?」
「王と言えどしょせん一人の人間ってことさ。そこまで傲慢にはならないさ」
「ふ~ん」
王制において王はルールそのものと言える存在である。その王ですら決められないものがあるというのは正直メリルにはピンとこなかった。
「あ、そうそう。夕飯はハムステーキよ。良いハムが手に入ったからね」
「お、そうか。楽しみだな」
ブタは最初から肉を取るためだけに育てられることから、牛や鶏と違って味は格段に美味く、日本の豚肉にだいぶ近い。
また、ハム特有のキツイ塩気やハーブの香りも焼けば味付けの代わりになってちょうどいいバランスになる。
マコトが特に好きなメニューの一つだった。
【次回予告】
騎兵の機動力と魔法の力を持つ魔導騎士団。その最期。
第97話 「魔導騎士団 壊滅」
「猫飼いの御触れ:猫を飼うことを決めた者、及び今現在猫を飼っている者の家族に補助金を出す」
というものだ。
「なぁオヤジ、あの御触れは何なんだい? ひょっとしてオヤジ猫派で単なる猫ひいきなんじゃねーの? オレ犬派なんだが嫌がらせか?」
「そんな理由じゃないぞ、クルス。ちゃんとした訳はある。いいか……」
マコトは義理ではあるがだいぶ背の伸びた息子に御触れの真意を詳しく話す。
ネズミは貯蔵してある穀物を食い荒らすだけでなく病原菌をばらまく。
地球ではネズミは致死率が三割から六割にも達するとされる上に、医学薬学に優れた現代地球においてすら効果の高いワクチンが開発されてない恐ろしい病、黒死病を引き起こすペスト菌を保有する事でも知られている。
そのネズミ対策としてこの世界で最も有効なのが……猫である。
物理的にネズミを捕えて排除してくれるというのもあるが、ネズミは猫のフェロモンを敏感に感じ取り猫がいると分かっただけで逃げてしまう。そのため狩りが下手でもただそこにいるだけでネズミ対策になるのだ。
黒死病やその他もろもろの伝染病に加え、穀物の食害を未然に防げるというのなら猫を飼う為の補助金なんて安くて効果のある良い投資なのだ。
「へーそんな理由があったのか。意外と考えてるんだな」
「病気を予防することに力を入れることが費用もかからないし確実なのさ」
病気や何かしらの被害は起こることを予想してあらかじめ予防しておいた方が手間もコストもかからない。『名医は病気を予防し、ヤブ医者は手遅れ寸前で治療する』ものなのだ。
父親は息子にさらに言葉を付け加える。
「それと、クルス。これだけは覚えとけ。人間は必ず誰かを差別する。「差別をしない人間などいない」事と「差別を無くせ」と言ってる奴が一番ひどい差別をしている事も覚えとけ。
そういう奴は「私は全ての人類を愛しているが、私の隣人は豚だから別に愛さなくてもいいし、皆殺しにしても一向に構わない」などと普通に言うからな」
「そんな人間いるのか?」
「お前の見えないところにうじゃうじゃいるさ。……いいかクルス。悪く言えば誰だって多かれ少なかれ誰かを差別しているものさ。俺だって他の子よりもお前の事が大事だ。これだって差別になる」
「それは愛情なんかじゃないのか?」
「そういう名前で言いかえてるけど差別であることには変わりないだろ? 常に「自分は差別していないか?」と考えとけ。
じゃないと一番ひどい差別をしていることに気付くことすらできなくなるぞ。俺のわがままかもしれんが、俺はお前にはそういう差別はして欲しくないな」
人間は誰もが差別する。なぜなら世の中は差別にあふれているのでその中で育つ人間は必ず差別的な思考になる。
そこでは「差別を無くす」事よりも「差別をコントロールする」事の方が重要だろう。マコトはそう思い息子に伝えたのだ。
夕食後、メリルがマコトの祖国について尋ねてきた。
「あなた。あなたの故郷であるニホンってどんな国でした? 噂じゃ飢えの心配をしなくて済む理想郷なんだとか」
「まぁ、ここよりはかなり良い所だとは思うな」
こうして日本から引きはがされた身だからこそ分かる。日本は良い国だ。
日本に暮らしていた頃は美味い食べ物にあふれていたし、飢える心配もなかった。
水だってほんのわずかな金を自治体に払えば蛇口をひねるだけで安全で清潔なものがいくらでも出てくるし、移動にも自動車やバイクがあって馬なんてなくてもいい。
エアコンの効いた夏は涼しく冬は暖かい頑丈な部屋もあった。
それに万が一病気になった時も国民皆保険制度があるからすぐに医者にかかれるし、その医者も国家試験を乗り越えた本物ばかりでヤブ医者なんていない。
おまけに一切働けなくなっても補助金や生活保護で生きていくこともできる。
ただ、未来は諦めなければならなかった。ズルい奴やカネのある奴だけが未来を切り開くことが出来、そうでないものはそうである者の言いなりになるしかなかった。
未来は期待しない。夢は見ない。期待したり夢を見るほど裏切られた時の落差がでかくなって余計に傷つくだけだ。
ここは日本と比べればはるかに危険で毎日がサバイバルだが、生きているという実感が持てる。
それに従ってくれている奴らを何とか食わせなくてはいけないので泣き言や後悔している時間は無い。
ただひたすら前に進むだけだ。そうでなければくたばって死ぬかだ。
「あなた、正直に言っていいわ。帰りたいって思わない?」
「少しはあるな。でも今はこの世界に俺を頼りにしている奴らがいるからそいつらをほっぽり出して帰るなんて無責任な真似はしないさ」
「じゃあその人たちがいなくなったら?」
「バカなこと言うな。そんな真似はさせないさ」
「……あなたらしいわね」
「分かるのか?」
「そりゃあ夫婦なんだし、それくらいわかるもの」
やはり夫婦なのか、言葉以上に通じるものはあるようだ。
「そういえばニホンでは働けない人も生きていけるんですって? ずいぶんと余裕のある国ね。働けない人を養っても特にメリットなんてなさそうだけど」
「地球じゃ働けない奴は全員役に立たないと決めつけるなんて傲慢の極みだよ」
「どういうこと?」
「貧しい人、病人、非生産的な人。いてあたりまえだ。私たちは他者から生産的であると認められた時だけ、生きる権利があるというのか?
非生産的な市民を殺していいという原則ができ実行されるならば、我々が老いて弱ったとき我々も殺されるだろう」
「ずいぶん格言めいてるわね」
「とある司教様のありがたい言葉さ」
「人間は必ず何かの役に立つ」という考えは「何の役にも立たない人間は人間ではないヒトモドキなので殺してもいい」という考えになる。
かつて力が弱って役に立たなくなった老人を捨てる「姥捨て山」なんていう風習もあったらしい(確証はないが)し、「透析患者は自己責任だから殺せ」と叫ぶフリーアナウンサーもいた。
ナチスドイツも「T4作戦」という名で役に立たない障害者を抹殺する国策を実行した歴史もあったし、
現代日本においてもほんの数年前に「役に立たない障害者は税金の無駄遣い。こいつらが死ねば世の中にカネが回る」と障害者を19人も殺したという惨事が起きた。
「役に立つ者だけが残ればいい」という考えは遅かれ早かれ「ゲルマン民族純血主義」のナチスドイツと同じ道を歩む。
現代日本の風習が身体に根強く残るマコトにとっては決して許されるものではなかった。……いざ自分が役に立たない立場になったら真っ先に切り捨てられる。というのも少しはあるが。
「ま、役に立つ立たないを俺が決めるのもずいぶんと傲慢な話ってことさ」
「あなたは王様なのに?」
「王と言えどしょせん一人の人間ってことさ。そこまで傲慢にはならないさ」
「ふ~ん」
王制において王はルールそのものと言える存在である。その王ですら決められないものがあるというのは正直メリルにはピンとこなかった。
「あ、そうそう。夕飯はハムステーキよ。良いハムが手に入ったからね」
「お、そうか。楽しみだな」
ブタは最初から肉を取るためだけに育てられることから、牛や鶏と違って味は格段に美味く、日本の豚肉にだいぶ近い。
また、ハム特有のキツイ塩気やハーブの香りも焼けば味付けの代わりになってちょうどいいバランスになる。
マコトが特に好きなメニューの一つだった。
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