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一夜だけの愛奴隷
2.静かな契約
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「お客様良ければカウンターにどうぞ」
女性は黙って軽く会釈をすると少し離れたカウンターに座った。
真っ赤なスーツと真っ赤な口紅。
一見水商売の女性の様ないで立ちではあるのだが、どこか気品がある。
おそらくお金持ちのご令嬢なのであろう。
「マティーニ」
「かしこまりました」
赤い口紅とマティーニ。
何ともセクシーな取り合わせである。
彼女はグラスをとると静かに口に運んだ。
その横顔に私は見とれてしまっていた。
「彼女は常連さんですか?」
「いえ、今日が初めてのお客様です」
「そうなんですね」
「ご興味ありますか」
「ええ、まあ…」」
それを聞くと、マスターは彼女の元へ行き話しかけた。
私はその様子をじっと見つめていた。
しばらくするとマスターがこちらへやって来た。
「彼女もお一人の様なんですがお話しされますか?M嗜好の女性です」
「はい、是非」
私も多分そう望んでいたのだろう、私はすぐにそう返事をした。
少しして彼女が私の横にやって来た。
「ご一緒していいんですか?」
「もちろんです」
「マティーニでいいですか?」
「はい、ありがとうございます」
マティーニを飲む横顔は何ともセクシーだ。
真っ赤な口紅と真っ赤なネイルが艶めかしい…
「素敵なスーツに真っ赤な口紅、真っ赤なネイル。何ともセクシーで素敵ですね」
「ありがとうございます」
その「ありがとうございます」が私には落胆しているように感じた。
「こんな完璧な女性を見るととことん貶めたくなりますよ」
「はい…」
そう言うと少し頬が紅潮してるかにも見えた。
「ここはSMバーです。いろんな嗜好の人が来る店です。遠慮しないで何でも話してください」
先ほどマスターが言ったことそのままではあるが、私はそう話してみた。
「はい、私は…M嗜好です」
「そうなんですね、でも今まではそのように扱われたことがないのでは?」
「ええ、それが苦痛でした」
「実はMで貶しめられたいのにね」
「はい…」
「今日はそうされたいと言う願望を叶えに?」
「はい…でも…一夜だけ…」
話を聞くとどうしても一夜だけMとして貶められたいらしい。
特に事情を知る必要もない。
私はずっと女性に対してそうしたいと考えていたことを言ってみた。
「今晩一夜、私の愛奴隷になりますか?」
「えっ...」
そう言うと彼女はしばらく沈黙した。
「無理強いはしませんよ」
「いえ、もし可能なら…」
私は嬉しさを押し殺してこう続けた。
「であれば、いくつか約束をしてもらえますか?」
「はい…」
「今晩一夜でも愛奴となる以上は、すべて私の言うことには従ってもらいます」
「はい、そうしてほしいです…」
「私のことはご主人様と呼んでください」
「はい…ご主人様…」
「そして一夜だけ私だけを愛してください」
「わかりました、ご主人様…」
そう話すと彼女の目は急に虚ろになった。
私は不思議と冷静に彼女を見つめていた。
「最初の命令です。今ここで下着を脱ぎカウンターにおいてください。それをもって契約とします」
「は、はい、ご主人様…」
少しためらい気味ではあったが、彼女はそう言うとガーターベルトをはずし、下着を脱いだ。
もちろん店にいる誰もの視線が彼女に注がれている。
彼女は静かにカウンターに下着を置いた。
「ご主人様よろしくお願いします」
私はだまってその下着を上着のポケットに入れると、彼女の手を取り店をあとにした。
女性は黙って軽く会釈をすると少し離れたカウンターに座った。
真っ赤なスーツと真っ赤な口紅。
一見水商売の女性の様ないで立ちではあるのだが、どこか気品がある。
おそらくお金持ちのご令嬢なのであろう。
「マティーニ」
「かしこまりました」
赤い口紅とマティーニ。
何ともセクシーな取り合わせである。
彼女はグラスをとると静かに口に運んだ。
その横顔に私は見とれてしまっていた。
「彼女は常連さんですか?」
「いえ、今日が初めてのお客様です」
「そうなんですね」
「ご興味ありますか」
「ええ、まあ…」」
それを聞くと、マスターは彼女の元へ行き話しかけた。
私はその様子をじっと見つめていた。
しばらくするとマスターがこちらへやって来た。
「彼女もお一人の様なんですがお話しされますか?M嗜好の女性です」
「はい、是非」
私も多分そう望んでいたのだろう、私はすぐにそう返事をした。
少しして彼女が私の横にやって来た。
「ご一緒していいんですか?」
「もちろんです」
「マティーニでいいですか?」
「はい、ありがとうございます」
マティーニを飲む横顔は何ともセクシーだ。
真っ赤な口紅と真っ赤なネイルが艶めかしい…
「素敵なスーツに真っ赤な口紅、真っ赤なネイル。何ともセクシーで素敵ですね」
「ありがとうございます」
その「ありがとうございます」が私には落胆しているように感じた。
「こんな完璧な女性を見るととことん貶めたくなりますよ」
「はい…」
そう言うと少し頬が紅潮してるかにも見えた。
「ここはSMバーです。いろんな嗜好の人が来る店です。遠慮しないで何でも話してください」
先ほどマスターが言ったことそのままではあるが、私はそう話してみた。
「はい、私は…M嗜好です」
「そうなんですね、でも今まではそのように扱われたことがないのでは?」
「ええ、それが苦痛でした」
「実はMで貶しめられたいのにね」
「はい…」
「今日はそうされたいと言う願望を叶えに?」
「はい…でも…一夜だけ…」
話を聞くとどうしても一夜だけMとして貶められたいらしい。
特に事情を知る必要もない。
私はずっと女性に対してそうしたいと考えていたことを言ってみた。
「今晩一夜、私の愛奴隷になりますか?」
「えっ...」
そう言うと彼女はしばらく沈黙した。
「無理強いはしませんよ」
「いえ、もし可能なら…」
私は嬉しさを押し殺してこう続けた。
「であれば、いくつか約束をしてもらえますか?」
「はい…」
「今晩一夜でも愛奴となる以上は、すべて私の言うことには従ってもらいます」
「はい、そうしてほしいです…」
「私のことはご主人様と呼んでください」
「はい…ご主人様…」
「そして一夜だけ私だけを愛してください」
「わかりました、ご主人様…」
そう話すと彼女の目は急に虚ろになった。
私は不思議と冷静に彼女を見つめていた。
「最初の命令です。今ここで下着を脱ぎカウンターにおいてください。それをもって契約とします」
「は、はい、ご主人様…」
少しためらい気味ではあったが、彼女はそう言うとガーターベルトをはずし、下着を脱いだ。
もちろん店にいる誰もの視線が彼女に注がれている。
彼女は静かにカウンターに下着を置いた。
「ご主人様よろしくお願いします」
私はだまってその下着を上着のポケットに入れると、彼女の手を取り店をあとにした。
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