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雷風(一)(独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖番外編)
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二の丸御殿の奥の庭に、耳をつんざくばかりの蝉の声が響き渡る晩夏のことだった。
盂蘭盆会にあわせて山辺家祖先の法要を執り行うため、十七の宗靖は義父・彰久の名代として江戸中屋敷を離れて舞田にいた。
「今、何と申した。佐々岡」
蝉声と共に、蒸し暑い風が開いた障子から入り込む。その不快さを忘れ、宗靖は平伏する佐々岡次郎三郎を怪訝な目で見詰めた。
今年十九になる佐々岡は、は、と頭をさらに下げ、
「江戸へは急ぎお戻りいただく必要はございませぬゆえ、しばしの間舞田にご滞在くださいますように、と江戸表より知らせが……」
「しばし、とは?」
近習頭が沈黙する。固い表情で言葉を探す様子に、宗靖は秀眉をぐっと寄せる。
「余は父上の名代にて法要のために参ったのだ。終われば江戸へ戻るのが当然。当地に留まれとはいかなるわけだ」
大名家の嫡子は江戸に居住せねばならない。国元に戻る際には公儀の許可を得なくてはならないし、期日以内に江戸へ戻ることが厳格に定められている。
にもかかわらず、舞田に留まれとはいかなる理由なのか。
「──若君はご病気にて、江戸ではなく当地にてご静養あそばすのがお体によろしかろうと、御前が仰せだそうにございます」
「病? 余は患ってなどおらぬぞ。一体、何の話を……」
混乱しながら言いかけて、宗靖は言葉を切った。
ざっと血が足元まで下がる。閃くように、覚った。
「……病。そうか、余は、病みついたか」
端正な顔が表情を失い、虚ろな声が座敷に響く。下を向いた佐々岡の背中が、痛みをこらえるように硬直する。
「つまり、余はもはや嫡子ではあらぬと……そういうことか」
「若君、そのようなことは」
耐えかねたように言いかけて、佐々岡は言葉を飲む。
余は、江戸から追い払われたということか。
そこまで、状況は悪くなっていたか……。
目の前が暗くなる。取り乱すまいと下腹に力を入れ、膝に置いた両手を握り締める。
今年のはじめに彰則が生まれて以来、己ではなく彰則を嫡子に、と望む声が家中に現れていることは耳に届いていた。
彰久や夕御前、彰則と顔を合わせる機会が減っていることにも、気づいていた。
だが、まさか。騙し討ちのように江戸から追われるなどと、誰が思うだろうか。
動揺を抑え込んでいる意思の力が、ふと緩みそうになる。緩んだ箇所から、焦げるような激情が滲み出てくる。
世子に、やがては山辺家当主となるべく、養子に望まれたのではなかったのか。
二年前に多喜浜の清野家から江戸へと連れてこられたというのに、今度は厄介払いのごとく追い払おうというのか……。
清野家は、清野山辺とも称される山辺家の内分分家で、小槇南東部にある多喜浜二万石を治めている。現在の当主は宗靖の七つ年上の兄・宗長で、正室は連綿家老の饗庭家息女だ。山辺の分家は他にも存在するものの、清野が最大の領地と石高を有する分家筆頭である。
主藩と支藩の関係は国によって有り様が大きく異なるが、清野と山辺のかかわりはこれまで穏当なものであった。彰久に長い間子がなかったことから、亡き父母や兄・宗長は、宗靖がいずれ養子に入ることを見越して彼を育てた。それが当然の役目であると宗靖自身もごく自然に心得て、己を磨く努力を惜しまなかった。
山辺宗家を臣下として支え、時には政を代理することもある家であれば、山辺家に次代藩主として迎えられることは誇りであり、名誉なことだ。
彰則が生まれたことは、驚きではあった。だが家中の大部分は宗靖を歓迎し、その大器に心酔する者が少なくない。彰久と夕御前も、神童の異名を取った宗靖を嫡子として遇してきたはずだった。
──が、余が甘かったというわけだ。
病や不行跡を理由に嫡子を廃嫡することは、武家においてはそう珍しいことではない。しかし、まさか己がそのような目に遭おうとは。十七の宗靖には、俄には受け入れがたい運命の変転だった。
清野家にもほどなく事態が知れるだろう。兄がどれほど心を痛めることだろうか。
そこまで考えた途端、制御を失った怒りが胸を突き上げた。よくも、と身のよじれそうな憤怒に目が眩む。
「饗庭家老を呼べ。今、すぐ。余の前に連れて参れ」
吼えるように命じると、
「ただちに」
佐々岡が目を吊り上げ、小姓に指図する。小姓が退出しようと後ずさるのを、燃えるような目で凝視した宗靖は、次の瞬間瞼を閉じた。
「……待て」
脇息に肘を置いて、片手で額を覆う。胸に燃え上がった怒りが掻き消えていた。代わりに、冷たく空虚な風が腹の中を通り抜ける心地がする。
「若君?」
「もう、よい」
訝しむ近侍たちに、ぼそりと言う。
「……もう、手遅れであろう。饗庭を呼びつけたところで、無為なことよ」
平素溌剌としている体から、精気が抜けていく。
決定は下されたのだ。饗庭がどれだけこの企みに噛んでいるのか計りかねるが、十七の宗靖が饗庭にいくら怒りをぶつけようと、彰久の意志が覆ることなどない。聡明な少年であるだけに、自らの置かれた状況は残酷なほど明瞭に理解ができた。
「……礼子どのに、何と詫びればよいものか」
障子を焦がすばかりの日差しをぼうっと見やり、虚ろに呟く。
上野国高崎藩主、松平輝延の息女である礼子は、来春に輿入れすることとなっていた。二つ年下の十五歳、並々ならぬ書画の腕前の持ち主で、琴や鼓にも秀でるという。それから、実はまことに活発な姫君で乗馬を好むらしい。馬術に抜きん出ている宗靖はこれを大いに喜んで、
「江戸にてご一緒に遠乗り致したく候」
と文を認めた。すると、
「御思し召かたじけなく候。じゃじゃ馬にて跳ねてよろこび候」
などという無邪気な返事が即座にあった。
お美しく慎ましやかな姫君にて、と文を運んできた大河内松平家の使者が必死に取り繕うのを前に、笑いを堪えるのに苦労したものだ。
面白い姫君だ。
姿の美醜にはさして関心の無い宗靖だが、高貴の身分の女らしからぬ飾り気の無さが好ましいと思った。
それからも、折に触れて他愛のない文を交わした。軽妙な受け答えには賢さと率直さとが同居していて、何と返そうかと頭をひねるのも愉快だ。姫が手ずから認めた筆跡は美しく、次の文が届くのを知らず心待ちにするようになっていた。
吹輪の髪に打掛の裾を引いた姫の姿が、目に浮かぶ。
見たこともない、想像でしかない姿だ。だが、文を読む度、頭の中でその姫が笑い、語り、こちらを見詰める気がした。
恋と呼ぶにはあまりにも淡い。しかし、それでも恋には違いなかった。
失った今にして、胸の痛みにそれを知る。
「──遠乗りの約束は、果たせなくなったな」
佐々岡が、若君、と絞り出し、啜り泣く声を遠くに聞く。
晩夏を生き急ぐように、狂気のごとく叫ぶ蝉の声が、鋭く耳を刺していた。
盂蘭盆会にあわせて山辺家祖先の法要を執り行うため、十七の宗靖は義父・彰久の名代として江戸中屋敷を離れて舞田にいた。
「今、何と申した。佐々岡」
蝉声と共に、蒸し暑い風が開いた障子から入り込む。その不快さを忘れ、宗靖は平伏する佐々岡次郎三郎を怪訝な目で見詰めた。
今年十九になる佐々岡は、は、と頭をさらに下げ、
「江戸へは急ぎお戻りいただく必要はございませぬゆえ、しばしの間舞田にご滞在くださいますように、と江戸表より知らせが……」
「しばし、とは?」
近習頭が沈黙する。固い表情で言葉を探す様子に、宗靖は秀眉をぐっと寄せる。
「余は父上の名代にて法要のために参ったのだ。終われば江戸へ戻るのが当然。当地に留まれとはいかなるわけだ」
大名家の嫡子は江戸に居住せねばならない。国元に戻る際には公儀の許可を得なくてはならないし、期日以内に江戸へ戻ることが厳格に定められている。
にもかかわらず、舞田に留まれとはいかなる理由なのか。
「──若君はご病気にて、江戸ではなく当地にてご静養あそばすのがお体によろしかろうと、御前が仰せだそうにございます」
「病? 余は患ってなどおらぬぞ。一体、何の話を……」
混乱しながら言いかけて、宗靖は言葉を切った。
ざっと血が足元まで下がる。閃くように、覚った。
「……病。そうか、余は、病みついたか」
端正な顔が表情を失い、虚ろな声が座敷に響く。下を向いた佐々岡の背中が、痛みをこらえるように硬直する。
「つまり、余はもはや嫡子ではあらぬと……そういうことか」
「若君、そのようなことは」
耐えかねたように言いかけて、佐々岡は言葉を飲む。
余は、江戸から追い払われたということか。
そこまで、状況は悪くなっていたか……。
目の前が暗くなる。取り乱すまいと下腹に力を入れ、膝に置いた両手を握り締める。
今年のはじめに彰則が生まれて以来、己ではなく彰則を嫡子に、と望む声が家中に現れていることは耳に届いていた。
彰久や夕御前、彰則と顔を合わせる機会が減っていることにも、気づいていた。
だが、まさか。騙し討ちのように江戸から追われるなどと、誰が思うだろうか。
動揺を抑え込んでいる意思の力が、ふと緩みそうになる。緩んだ箇所から、焦げるような激情が滲み出てくる。
世子に、やがては山辺家当主となるべく、養子に望まれたのではなかったのか。
二年前に多喜浜の清野家から江戸へと連れてこられたというのに、今度は厄介払いのごとく追い払おうというのか……。
清野家は、清野山辺とも称される山辺家の内分分家で、小槇南東部にある多喜浜二万石を治めている。現在の当主は宗靖の七つ年上の兄・宗長で、正室は連綿家老の饗庭家息女だ。山辺の分家は他にも存在するものの、清野が最大の領地と石高を有する分家筆頭である。
主藩と支藩の関係は国によって有り様が大きく異なるが、清野と山辺のかかわりはこれまで穏当なものであった。彰久に長い間子がなかったことから、亡き父母や兄・宗長は、宗靖がいずれ養子に入ることを見越して彼を育てた。それが当然の役目であると宗靖自身もごく自然に心得て、己を磨く努力を惜しまなかった。
山辺宗家を臣下として支え、時には政を代理することもある家であれば、山辺家に次代藩主として迎えられることは誇りであり、名誉なことだ。
彰則が生まれたことは、驚きではあった。だが家中の大部分は宗靖を歓迎し、その大器に心酔する者が少なくない。彰久と夕御前も、神童の異名を取った宗靖を嫡子として遇してきたはずだった。
──が、余が甘かったというわけだ。
病や不行跡を理由に嫡子を廃嫡することは、武家においてはそう珍しいことではない。しかし、まさか己がそのような目に遭おうとは。十七の宗靖には、俄には受け入れがたい運命の変転だった。
清野家にもほどなく事態が知れるだろう。兄がどれほど心を痛めることだろうか。
そこまで考えた途端、制御を失った怒りが胸を突き上げた。よくも、と身のよじれそうな憤怒に目が眩む。
「饗庭家老を呼べ。今、すぐ。余の前に連れて参れ」
吼えるように命じると、
「ただちに」
佐々岡が目を吊り上げ、小姓に指図する。小姓が退出しようと後ずさるのを、燃えるような目で凝視した宗靖は、次の瞬間瞼を閉じた。
「……待て」
脇息に肘を置いて、片手で額を覆う。胸に燃え上がった怒りが掻き消えていた。代わりに、冷たく空虚な風が腹の中を通り抜ける心地がする。
「若君?」
「もう、よい」
訝しむ近侍たちに、ぼそりと言う。
「……もう、手遅れであろう。饗庭を呼びつけたところで、無為なことよ」
平素溌剌としている体から、精気が抜けていく。
決定は下されたのだ。饗庭がどれだけこの企みに噛んでいるのか計りかねるが、十七の宗靖が饗庭にいくら怒りをぶつけようと、彰久の意志が覆ることなどない。聡明な少年であるだけに、自らの置かれた状況は残酷なほど明瞭に理解ができた。
「……礼子どのに、何と詫びればよいものか」
障子を焦がすばかりの日差しをぼうっと見やり、虚ろに呟く。
上野国高崎藩主、松平輝延の息女である礼子は、来春に輿入れすることとなっていた。二つ年下の十五歳、並々ならぬ書画の腕前の持ち主で、琴や鼓にも秀でるという。それから、実はまことに活発な姫君で乗馬を好むらしい。馬術に抜きん出ている宗靖はこれを大いに喜んで、
「江戸にてご一緒に遠乗り致したく候」
と文を認めた。すると、
「御思し召かたじけなく候。じゃじゃ馬にて跳ねてよろこび候」
などという無邪気な返事が即座にあった。
お美しく慎ましやかな姫君にて、と文を運んできた大河内松平家の使者が必死に取り繕うのを前に、笑いを堪えるのに苦労したものだ。
面白い姫君だ。
姿の美醜にはさして関心の無い宗靖だが、高貴の身分の女らしからぬ飾り気の無さが好ましいと思った。
それからも、折に触れて他愛のない文を交わした。軽妙な受け答えには賢さと率直さとが同居していて、何と返そうかと頭をひねるのも愉快だ。姫が手ずから認めた筆跡は美しく、次の文が届くのを知らず心待ちにするようになっていた。
吹輪の髪に打掛の裾を引いた姫の姿が、目に浮かぶ。
見たこともない、想像でしかない姿だ。だが、文を読む度、頭の中でその姫が笑い、語り、こちらを見詰める気がした。
恋と呼ぶにはあまりにも淡い。しかし、それでも恋には違いなかった。
失った今にして、胸の痛みにそれを知る。
「──遠乗りの約束は、果たせなくなったな」
佐々岡が、若君、と絞り出し、啜り泣く声を遠くに聞く。
晩夏を生き急ぐように、狂気のごとく叫ぶ蝉の声が、鋭く耳を刺していた。
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