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第五章〜私達兄妹は冒険者になります〜
5-26 魔獣達と馬鹿王子と私
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朝ご飯を食べた後、私とお兄ちゃんはギルドへと向かうために家を出ると、魔獣達は本来の大きさに戻り私とお兄ちゃんを護るように歩く。
【大聖霊】や【聖獣】達はというと契約の媒体となっている宝珠の中で待機中。
どうやら久しぶりに連日休まずに動いたからか、街に戻り私とお兄ちゃんを部屋のベッドに寝かせたら安心した表情をしてそれぞれ宝珠の中へ戻ったとドラしゃんが教えてくれた。
私とお兄ちゃんの魔力コントロールがもっと上達すれば彼らも安定して過ごせるとも教えてくれたのだが...それはいつになるやら。
私の魔力量で生きている彼ら。
本当に私とお兄ちゃん次第なのだと改めて感じた。
ギルドに行くとパーティーメンバーが揃って待っていてくれたので、私とお兄ちゃんは慌てて近寄り声をかける。
昨日も寝ずに待っていてくれたみたいで、私とお兄ちゃんが寝ていたので声を掛けずに私達の寝顔を見るだけで見てそれぞれ帰宅したとのこと。
「リン!アキラ!大丈夫かぁ?!」
アサくんが私とお兄ちゃんの肩に手をあてながら声をかける。
私とお兄ちゃんは大丈夫と笑顔で答えてホッとした瞬間私達の周りを見て驚き固まるアサくん。
その側で
「うわぁ~!」
馬鹿王子二人が尻餅をつくが無視してアサくんに声をかける私とお兄ちゃん。
「おはよう。よく寝たから大丈夫よ。」
「おはよう。昨日待っててくれたみたいだね。ごめんよ!」
私とお兄ちゃんの言葉を聞いて動けるようにはなったが、視線を周囲にいる獣魔達から外さずに返事をするアサくん。
「いや。気にするな。お前らが寝ているのはいつもの事だろう?」
「失礼ね!って、まぁ~本当の事なんだよね...。」
アサくんの言葉に私が不貞腐れながら返事をするとレビレット達も遠慮気味に声を掛けてくる。
「リンちゃんは可愛ね。」
「そうですね。」
ふたりの言葉の合間にふたりの馬鹿王子が何か呟いているが私はひたすらスルーする。
「お、おい!」
「あ、あのう!」
「しかし相変わらずお前らは規格外の事してのけるな。そいつら新しい仲間なんだろう?」
アサくんも馬鹿王子ふたりの存在を無視して視線を獣魔達に向けたまま話を続ける。
アサくんの言葉に私とお兄ちゃんは満面の笑みを浮かべて自慢をする。
「そうなの!可愛でしょう!」
「僕も契約魔獣もてたんだ!」
私とお兄ちゃんの言葉にアサくん、レビレット達は驚きの言葉をはなつ。
「凄いなぁー。どれも高ランクばかりじゃないか!」
「魔力が多いお二人ならそうなりますよね。」
そんな三人に負けじと存在をアピールする馬鹿王子。
「おい!」
「あ、あのう。」
それでもまだ無視をして話を進める私。
「でね、まだ他にもいるのよ。今は私とお兄ちゃんの影の中で休んでるの。」
私の言葉にアサくんはさらに驚きの声を上げる。
「えっ!と言うことは...。」
アサくん達にまでずっとスルーされているためか、痺れを切らした馬鹿王子二人が大きな声で吠え出す。
「そこまでだ!!!」
「おい!!」
「五月蝿いわね!何よ!」
無視を通そうとおもったが、あまりにもしつこい為思わず返事をしてしまった。
「な、なんでそんなに冷たいんだよ!」
私の言葉に半泣きになる馬鹿王子。
「はっ!?なんで、優しくしてもらえると思うの?私の可愛いこの子達を見て腰を抜かす人なんて知らないわ!」
私の言葉にガチで凹む馬鹿王子二人。
さすがに二人を不憫だと思ったのだろう。
離れたところで様子を伺っていたラディじぃーちゃんとカシムじぃーちゃんが助け舟を出してきた。
「リン。そんな事をいってやるな。高ランクの魔獣を間近で見てなんともないやつの方が少ないんだ。」
「特にこの二人は魔獣を見たことがないんだ。だから、な。」
そうは言うものの、他のメンバーは平然としているではないか?
それを伝えると意外な言葉がメンバーから返ってきた。
「俺は昨日見てるし、今更リンやアキラがする事に驚いてたら俺の心臓が持たないからなぁー。
これぐらいの事では驚かなくなったよ。」
と、アサくんがしれっと答える。
「私達は敵意がない魔獣に関しては特に驚きはしませんね。」
「そうですね。それどころか興味の方が強いですね。」
と、レビレットとライネルが満面の笑みを浮かべて答える。
その言葉に唖然とするラディじぃーちゃんとカシムじぃーちゃん。
私とお兄ちゃんはアサくんの言葉に多少なりのダメージを受けたが致し方がなかった。
それを言われるだけの事を今までしてきたのだから...。
私達のやり取りを黙って見ていた魔獣達はと言うと。
《人間とは不思議なものだな。》
《そうだね。我々は主人にさえ好かれていたら他はどうでもいいからね。》
《そうだね。主人さえ我々を好いていてくれたらそれでいいのさ。》
魔獣達は皆同じ意見のようで、互いに頷き合っている。
彼らの言葉に私とお兄ちゃんは心臓を撃ち抜かれてしまい、思わず抱きついてしまった。
「私が貴方達を嫌うわけないわ!こんなに可愛のに!」
「僕もだよ!」
私のこの行動に王子二人は再起不能となりかけていたようだが知った事でない。
「ひ、ひどい。俺はこんなにお前のことが...。なぜわかってくれないのだぁー...ううっ。」
このままでは王子二人が駄目になると感じたラディじぃーちゃんとカシムじぃーちゃんはというと。
「リン、アキラ。今日はこの二人を連れて帰るわ!」
「この件に関してまた、後日な!」
と私達に言って、凹んで動かない二人を連れて家に戻っていった。
その為この日は馬鹿王子二人を除いたメンバーで依頼をこなす事になった。
私とお兄ちゃんが魔獣達といちゃついて動かないので、アサくんが代わりに依頼の受注に出向いてくれた。
「おい!二人とも今日はこの依頼をこなすぞ!」
依頼を受注しに行ってくれたアサくんが呆れながら私とお兄ちゃんに声をかけてくる。
私とお兄ちゃんは魔獣達と戯れてある程度満足してからアサくんの元へ向かった。
アサくんの手にあった依頼を確認するとそこには鉱石集めと魔獣討伐の内容が書かれていた。
「この依頼をこなしたら俺たちのランクが上がるそうだ。すると、パーティーランクも上がって、こなせる依頼の内容が増えるぞ!」
アサくんの言葉に私達は気を引き締めなおした。
「なら、頑張らないとね。」
「そうだね。」
「頑張るのはいいが、特にリン。無茶はするなよ。」
「わかってるわ!美味しいご飯を食べたいから頑張るわね!」
《我々もついていっていいのだろう?》
魔獣達が確認してくる。
するとアサくんが私とお兄ちゃんの代わりに答えてくれた。
「ああ。それは大丈夫だ。制限のない依頼内容だからな。」
アサくんの言葉を聞いて彼らもヤル気を出していた。
「じゃー今日も頑張りましょう!」
「ああ。」
「もちろんだよ。」
「了解!」
「了解です!」
こうして私達は依頼をこなしに街を出るのだった。
リン:
あの馬鹿二人。どうにかならないのかしら。
アキラ:
リンは本当にあの二人が嫌いだね。
リン:
嫌い、というかなんかイライラするのよ!
アキラ:
ははは。
【大聖霊】や【聖獣】達はというと契約の媒体となっている宝珠の中で待機中。
どうやら久しぶりに連日休まずに動いたからか、街に戻り私とお兄ちゃんを部屋のベッドに寝かせたら安心した表情をしてそれぞれ宝珠の中へ戻ったとドラしゃんが教えてくれた。
私とお兄ちゃんの魔力コントロールがもっと上達すれば彼らも安定して過ごせるとも教えてくれたのだが...それはいつになるやら。
私の魔力量で生きている彼ら。
本当に私とお兄ちゃん次第なのだと改めて感じた。
ギルドに行くとパーティーメンバーが揃って待っていてくれたので、私とお兄ちゃんは慌てて近寄り声をかける。
昨日も寝ずに待っていてくれたみたいで、私とお兄ちゃんが寝ていたので声を掛けずに私達の寝顔を見るだけで見てそれぞれ帰宅したとのこと。
「リン!アキラ!大丈夫かぁ?!」
アサくんが私とお兄ちゃんの肩に手をあてながら声をかける。
私とお兄ちゃんは大丈夫と笑顔で答えてホッとした瞬間私達の周りを見て驚き固まるアサくん。
その側で
「うわぁ~!」
馬鹿王子二人が尻餅をつくが無視してアサくんに声をかける私とお兄ちゃん。
「おはよう。よく寝たから大丈夫よ。」
「おはよう。昨日待っててくれたみたいだね。ごめんよ!」
私とお兄ちゃんの言葉を聞いて動けるようにはなったが、視線を周囲にいる獣魔達から外さずに返事をするアサくん。
「いや。気にするな。お前らが寝ているのはいつもの事だろう?」
「失礼ね!って、まぁ~本当の事なんだよね...。」
アサくんの言葉に私が不貞腐れながら返事をするとレビレット達も遠慮気味に声を掛けてくる。
「リンちゃんは可愛ね。」
「そうですね。」
ふたりの言葉の合間にふたりの馬鹿王子が何か呟いているが私はひたすらスルーする。
「お、おい!」
「あ、あのう!」
「しかし相変わらずお前らは規格外の事してのけるな。そいつら新しい仲間なんだろう?」
アサくんも馬鹿王子ふたりの存在を無視して視線を獣魔達に向けたまま話を続ける。
アサくんの言葉に私とお兄ちゃんは満面の笑みを浮かべて自慢をする。
「そうなの!可愛でしょう!」
「僕も契約魔獣もてたんだ!」
私とお兄ちゃんの言葉にアサくん、レビレット達は驚きの言葉をはなつ。
「凄いなぁー。どれも高ランクばかりじゃないか!」
「魔力が多いお二人ならそうなりますよね。」
そんな三人に負けじと存在をアピールする馬鹿王子。
「おい!」
「あ、あのう。」
それでもまだ無視をして話を進める私。
「でね、まだ他にもいるのよ。今は私とお兄ちゃんの影の中で休んでるの。」
私の言葉にアサくんはさらに驚きの声を上げる。
「えっ!と言うことは...。」
アサくん達にまでずっとスルーされているためか、痺れを切らした馬鹿王子二人が大きな声で吠え出す。
「そこまでだ!!!」
「おい!!」
「五月蝿いわね!何よ!」
無視を通そうとおもったが、あまりにもしつこい為思わず返事をしてしまった。
「な、なんでそんなに冷たいんだよ!」
私の言葉に半泣きになる馬鹿王子。
「はっ!?なんで、優しくしてもらえると思うの?私の可愛いこの子達を見て腰を抜かす人なんて知らないわ!」
私の言葉にガチで凹む馬鹿王子二人。
さすがに二人を不憫だと思ったのだろう。
離れたところで様子を伺っていたラディじぃーちゃんとカシムじぃーちゃんが助け舟を出してきた。
「リン。そんな事をいってやるな。高ランクの魔獣を間近で見てなんともないやつの方が少ないんだ。」
「特にこの二人は魔獣を見たことがないんだ。だから、な。」
そうは言うものの、他のメンバーは平然としているではないか?
それを伝えると意外な言葉がメンバーから返ってきた。
「俺は昨日見てるし、今更リンやアキラがする事に驚いてたら俺の心臓が持たないからなぁー。
これぐらいの事では驚かなくなったよ。」
と、アサくんがしれっと答える。
「私達は敵意がない魔獣に関しては特に驚きはしませんね。」
「そうですね。それどころか興味の方が強いですね。」
と、レビレットとライネルが満面の笑みを浮かべて答える。
その言葉に唖然とするラディじぃーちゃんとカシムじぃーちゃん。
私とお兄ちゃんはアサくんの言葉に多少なりのダメージを受けたが致し方がなかった。
それを言われるだけの事を今までしてきたのだから...。
私達のやり取りを黙って見ていた魔獣達はと言うと。
《人間とは不思議なものだな。》
《そうだね。我々は主人にさえ好かれていたら他はどうでもいいからね。》
《そうだね。主人さえ我々を好いていてくれたらそれでいいのさ。》
魔獣達は皆同じ意見のようで、互いに頷き合っている。
彼らの言葉に私とお兄ちゃんは心臓を撃ち抜かれてしまい、思わず抱きついてしまった。
「私が貴方達を嫌うわけないわ!こんなに可愛のに!」
「僕もだよ!」
私のこの行動に王子二人は再起不能となりかけていたようだが知った事でない。
「ひ、ひどい。俺はこんなにお前のことが...。なぜわかってくれないのだぁー...ううっ。」
このままでは王子二人が駄目になると感じたラディじぃーちゃんとカシムじぃーちゃんはというと。
「リン、アキラ。今日はこの二人を連れて帰るわ!」
「この件に関してまた、後日な!」
と私達に言って、凹んで動かない二人を連れて家に戻っていった。
その為この日は馬鹿王子二人を除いたメンバーで依頼をこなす事になった。
私とお兄ちゃんが魔獣達といちゃついて動かないので、アサくんが代わりに依頼の受注に出向いてくれた。
「おい!二人とも今日はこの依頼をこなすぞ!」
依頼を受注しに行ってくれたアサくんが呆れながら私とお兄ちゃんに声をかけてくる。
私とお兄ちゃんは魔獣達と戯れてある程度満足してからアサくんの元へ向かった。
アサくんの手にあった依頼を確認するとそこには鉱石集めと魔獣討伐の内容が書かれていた。
「この依頼をこなしたら俺たちのランクが上がるそうだ。すると、パーティーランクも上がって、こなせる依頼の内容が増えるぞ!」
アサくんの言葉に私達は気を引き締めなおした。
「なら、頑張らないとね。」
「そうだね。」
「頑張るのはいいが、特にリン。無茶はするなよ。」
「わかってるわ!美味しいご飯を食べたいから頑張るわね!」
《我々もついていっていいのだろう?》
魔獣達が確認してくる。
するとアサくんが私とお兄ちゃんの代わりに答えてくれた。
「ああ。それは大丈夫だ。制限のない依頼内容だからな。」
アサくんの言葉を聞いて彼らもヤル気を出していた。
「じゃー今日も頑張りましょう!」
「ああ。」
「もちろんだよ。」
「了解!」
「了解です!」
こうして私達は依頼をこなしに街を出るのだった。
リン:
あの馬鹿二人。どうにかならないのかしら。
アキラ:
リンは本当にあの二人が嫌いだね。
リン:
嫌い、というかなんかイライラするのよ!
アキラ:
ははは。
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