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第四章 新しい国誕生!〜国の設立と同盟〜

4-9 増えちゃった...お兄ちゃんにも?!

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 お母さん、お父さん。そして、いつメンの嫌な予感は確実に実現しつつあった。
いや、正確に言うと嫌な予感が確定した!と言う方が正しい。

 それは、まだ皆が会議室で話し合いをしている最中の出来事だった。

私はギルド内の休憩室にて、1人寝かされていて、皆が部屋から出て暫くして、物寂しさで一度目を開けた。

しかし、まだ体が怠くって動かす事ができなかったので、仕方がなく1人寂しくもう一度寝る事にしたが、なかなか寝付けないので目だけ閉じてゴロゴロしていた時だ。

あんなに怠かった身体が急に軽くなり、気持ちも一緒に軽くなってきたように感じた。

そして、自分がまるでふかふかの綿に包まれている様な感覚になり、気持ち良さが増して来た。

すると...私の周りが少しずつザワザワしだす。

最初は、お父さん達の誰かが様子を見に来たのかなぁ?って思っていたが足音がまったくしない。

ありゃ?と思いもしたが横になった方がいいと思ったので、まだ目を閉じたままゴロゴロしていた。

が、見知らぬ複数の気配と声までするので、うっすらと目を開けてみることにした。

すると、今度ははっきりと声が聞こえ、誰かの姿が視界に入る。
しかも可愛らしい声が聞こえてくる。

『ヘェ~この子が【大聖霊】様達と契約を結んだ子なのかい?しかし、かなり幼いのう。』

『でも、可愛いね。』

『私達が先に契約したんだからね!』

『寝顔も可愛いけど、起きている時も可愛いよ。何より、笑顔がすっーごく可愛いんだよ。』

『幼な子だが、魔力はこの世界で類を見ない量と質をしているよ。』

『ヘェ~。面白いね。』

『今迄の奴らとは違ってるんだなぁー。』

『そうじゃないとおかしいよね。【大聖霊】様達が皆同じ主人を持つなんてあり得ないしぃー。』

『まず、契約を結ぶ事自体をしないよね。加護は与えても、契約を結ぶって凄いことだしね。』

私の周りで騒めく中には、よく聞くと聞き覚えのある声も混じっていた。

それは、契約を結んだ【聖獣】の3匹の声が含まれていた。

しかし、他のは聞いた事がない。

知っている声も聞こえるし、怖い雰囲気はしないから大丈夫かなぁ?と思い、思いきって目を開ける事にした。

目を開けるとそこには...?!

色とりどり?うん?見た事のない動物?生き物達が集まっていた。

しかも、どの子も凄く可愛くもふもふしているし、なぜかキラキラしてるし...。
えヘェ~。

私は思わず、目の前の光景に見惚れてしまい目を輝かせて彼らを見つめる。

モフモフ、キラキラの生き物ばかり...。

夢の中なの?って思ってしまう光景が目の前に!!

特に驚きもせず、目を輝かせて見ている私に彼らは、一瞬驚いた様に見えたが、私の反応が新鮮だったのか次第に笑みが溢れていった。

『この子はほんに面白いのう。なんて顔をしているのやら...めんこいのう。』

『確かに!めちゃくちゃ可愛いわ。』

『寝顔も可愛いかったけど、起きている顔も可愛わね。』

『主人は可愛いわよ!』

『主人は可愛いし、強い!』

『ヘェ~。でも、可愛いのはわかる!』

と、目の前の可愛い生き物が私に対してそう言って話をしている。

"可愛い...皆んなの方が可愛いのに..."

そう心の中で言ったはずが、いつのまにか口に出していたようで、皆の視線がまた私に集中する。

「あのう?みんな...どこからきたの?」

私は首を傾げて質問すると、私を見つめている生き物達の顔が"にヘェ~"って感じで緩んでいった。

『あのね、【大聖霊】様達と契約したでしょ?しかも、殆ど全員と。』

『そのお陰で、一気にこの世界に暖かい魔力が流れてきたんです。私達も失っていた力の半分は戻ってきましたし、眠っていた他の【聖獣】達も目が覚めたり、流れてきた魔力の影響で新しく産まれたりしたんです。』

『自分達を目覚めさせた、産み出した主人に会いたいと思い、魔力の流れを追って来たようなんですよ。』

と、私と契約をしているフェンリルの兄妹とスカイバードが私に教えてくれた。

『じゃかなぁー、私らは【聖獣】と言っても中級クラスでのう。』

『上級クラスや天級クラスは、まだ眠ってるね。』

『でもさ、私達が目覚めたから彼らの目覚も近いかもね。』

『どうだろう?僕達よりたくさんあの時力を使ったからねぇー...』

そう言って、先程までの明るかった雰囲気が一気に暗くなってきた。

私はせっかくふわふわのもふもふのキラキラの可愛い生き物達が、暗くなるのは嫌だったので、一生懸命に話題を降ってみた。

「あっ、あのう、私リンです。よろしくおねがいします。みなさんは、なんでゆうの?」

私が一生懸命話しかけると、暗い雰囲気を若干残しつつも、それぞれ自己紹介をしてくれた。

『コレはこれはご丁寧に。ありがとう。
なんていい子なんだろうかのう。
私は新たに生まれ変わった身でのう、まだ名前がないんじゃのう。
【時の大聖霊】様の眷属に当たるものとしかいえんかのう。』

そう紹介してくれたのは、梟の姿をした【聖獣】さんだった。

梟なのに眼鏡をかけていて、懐中時計みたいなのを首からぶら下げていた。

雰囲気からして、落ち着いた年配のおじぃーちゃんって言う感じが漂っている。

『次は私かなぁ~?私もね、新しく生まれ変わったの。前は低級クラスだったんだけど、あなたの魔力を分けて貰って進化?した感じかなぁ?
 私は【光の大聖霊】様の眷属に当たるわね。名前はまだないの。』

スカイバードのソラと同じタイプの鳥型?の聖獣。

なぜ?が付くかと言うと、鳥なんだけど鳥じゃない感じだからだ。

手の部分は翼で、足も鳥みたいな足をしているが、見た目は人間みたいな構造をしているからだ。

『次は私の番ね。私も【光の大聖霊】様の眷属よ。ただ、この子と違って生まれ変わってはいないわ。でも、あなたの魔力を分けて貰って力は以前とは全く違うわね。ありがとうと言っておくわ。
【光の聖獣】の1人。名前はムーンよ。よろしく。』

勝気なお嬢様タイプの喋りで、自己紹介をしてくれたのは、キラキラ光毛皮を纏ったイタチの姿をした子。

胸には名前を表す、三日月の模様があった。

『今度はオイラの番だよね?オイラは、【雷の大聖霊】様の眷属の【雷の聖獣】の1人、ライガだ。よろしくな。』

そう元気に自己紹介をしてくれたのは、見た目はお兄ちゃんと同じぐらいの大きさの男の子の姿をしたネズミさんだ。

なんでネズミって?

だって、頭にあの有名なキャラクターと同じような丸い大きな耳が2つ生えていて、腰の部分からはネズミの尻尾が生えているからよく分かる。

髪は、キラキラ色でツンツンしていて、時々周りに火花が散っていた。

まるで電気ネズミなのかなぁ??と感じた。

『ちょっと!次私達の紹介聞いて貰ってもいい?』

そう言って、アルマジロに似た姿をした生き物が喋り出す。

しかし、アルマジロにしてはかなり大きい...。
そんな私の疑問なんか気にせず、自己紹介は進んでいく。

『私は【土の大聖霊】様の眷属で、【土の聖獣】のマロンで、こっちが双子の妹のコロンよ。
 あなたの魔力のおかげで、目覚める事ができたわ。ありがとう。』

『...ありがとう。』

そう言って、アルマジロ風の聖獣がおじきをしてくれた。

妹と紹介された方は、お姉さんよりは少し身体が小ぶりで、お姉さんのマロンの後ろに隠れて、顔だけ出している感じ。

そんな仕草もまた可愛い!!

私はますます、えヘェ~度が増して来た。
きっと今の私の顔は、締まりのない顔をしていると思うが気にしてられない。

なんせ、目の前がパラダイス状態だからだ。

『じゃー次は、私だね。私は【水の大聖霊】様の眷属で、【水の聖獣】ウォールだ。キミの魔力はとても心地よいね。
助かったよ。ありがとう。』

そう言ってくれたのは、水色のヘビ?うなぎ?のような姿の聖獣さんだ。

ヘビにしては鱗がなくすべすべしていて、キラキラしている。

そして、うなぎのようなヒレが首の辺りでパタパタ動いているのだ。

そして、どことなく顔が"龍"のような顔付きにもみえなくもない。

でも、全体的に丸っこくて可愛らしい姿をしている。

お兄ちゃんの好きなアニメのポカモンに出てくる、ミニドラゴンにどことなく似ていらなぁーと思った。

私がほへーっと彼らをみていると、服が引っ張られた。

するといつのまにか私の横に黒い影の塊のような生き物が...。

「えっ?あなたもせいじゅうさん?」

私がそう聞くと、頷いてくれた。

『私も自己紹介してもいいでしょうか?』

そう遠慮げに話しかけてくれたので、どうぞと答えると、自己紹介をしてくれた。

『私は【闇の大聖霊】様の眷属で、【闇の聖獣】。あなたの魔力によって産まれたものです。まだ、名前はありません。
 そして、私の頭の上で眠っているのが、【霞の大聖霊】様の眷属で、【霞の聖獣】です。この子も、あなたの魔力で産まれたばかりですので、名前がありません。』

そう紹介してくれた。

【闇の聖獣】と名乗ってくれた子は、そうだなねって感じるぐらい、漆黒の色をした毛を纏ったワンちゃんだ。

そして、そのワンちゃんの頭の上にはトカゲさんが丸まって眠っている。

私の周りにいっぱい、色んな【聖獣】が...。

なんとも言えない気持ちになっていると、私の被っている毛布が膨らんで、モゾモゾ動き出したと思ったら、毛布の中からもう1匹【聖獣】がでてきた。

『あはっ?驚かせちゃったかい?ごめんよ。あまりにも気持ち良くってさぁー。思わず寝てたわ。
キミが、僕達に力を分けてくれた子だね?ありがとう。
 僕は【炎の大聖霊】様の眷属で、【炎の聖獣】のカエンボウだ。よろしくな。』

私の目の前で、仁王立ちしながらそう自己紹介してくれた。

マングースに似た風貌で、頭から背中にかけて真ん中の毛?がメラメラ燃えていた。

燃えている毛?を中心にして、赤、シュウ色、オレンジ、黄色と。

末端になるにつれて赤みの淡い色合いの綺麗なグラデーションカラーの毛をしている。

大きさは、お兄ちゃんぐらい?あるのかなぁ?って、考えていると、急に顔が近づいてきて、鼻先を舐められた。

私は思わず大きな声で、悲鳴をあげてしまった。
まずいと思ったけど...時すでに遅し。
思ったより大きくでた私の声は過保護な保護者達の耳にちゃんと届いていた。


 嫌な予感を感じつつ、会議室で皆が話し合っていると、下の階から私の悲鳴が聞こえてきたので、ドラしゃんをはじめとしたいつメンが、"やっぱりかぁ~"心の中で呟きながらも身体は、誰よりもいち早く動いていた。

私の悲鳴を聞いて会議室には、いつメンの姿が一瞬にていなくなったのには、会議室残っていた新しく増えた冒険者メンバー、ギルド職員、カブさん達は目を丸くして驚くしかなかった。

あまりの一瞬の出来事で、皆は呆然としていた。

まぁー、冒険者達はいつメンが動いているので、自分達まで動かなくてもって言う考えもあったようだが...。


 その頃、悲鳴をあげた私はベッドの上で笑い転げていた。

カエンボウに、鼻先だけでなく顔まわりも舐められていたからだ。

その行為がこそばくて、笑うと他の【聖獣】達も"自分もする!"と私を舐めたり、尻尾でくすぐってきたりした。

「きゃーっ。くす...くすぐったいよぉ~...。はっ...はー。やめ、...やめてぇ~!」

笑いすぎで息が絶え絶えになった頃に、ようやく止めてれた。

そして。

『すまんがのう。名前のないモノに名前を与えてくれんかのう。あなたのことは気に入ったのう。
 あなたが良ければ、私らとも契約をたのめるかのう。』

そう梟さんが言うので、私は頷いた。

そして、名前のない子、名前のある子にも名前をつける事にした。

「じゃ...じゃーね、とけいをつけているあなたは、"フウちゃん"。フクロウっていうとりさんにているから。
 ピカピカひかっているあなたは、"アスカちゃん"。
 "ムーンちゃん"、"ライガくん"、"マロンちゃん"に"コロンちゃん"。
 "ウォールくん"に、"クロくん"に"ウパちゃん"、"カエンボウのカエンくん"でどう?」

と、元々名前がある子達にも呼びやすい名前を付けて呼んだ時だった。

休憩室の部屋の扉が勢いよく開いた。

扉を開けたのは、ドラしゃん。
その後ろには、お父さんとお母さん達がいた。

その上、ドラしゃんは開口一番に"やはりこうなってましたか..."と言って項垂れる。

私はとりあえず皆に、笑顔で報告する。

「みて!なかまがふえたよ!」

私の様子と言葉に、ドラしゃんを含めたいつメンが盛大な溜息を吐く。

その上...。

「どうして、大人しく寝ることすらできないだ?」

「さっきまで、うなされてたはずでしょう?なんで、こんな短時間で...。」

「もう無理だ...。」

「さすが...としか言いようがないですね。」

「すごすぎるわぁー。」

「最強ですわ。」

「リン?寝てたよね?」

「リン?どこで拾ってきたのかなぁ?」

と、言われる始末だった。

(失礼じゃない?)

あまりの皆の反応に、私はありゃ?とクビを傾げた。

これは何かまずい予感?と感じた時だった。

「リン!凄い!僕も触って大丈夫?!
えっ!それ、ポカモン?僕もゲットしたい!!」

やっぱり私のお兄ちゃん!だな感じで、空気を読まずに話しかけてきた。

お兄ちゃんのこの雰囲気に、周りの人達も何か諦めた感じが漂ってきた。

とりあえず、大人たちは皆、私達の周りに寄ってきた。

しかし、私の周りに【聖獣】がいる為に完全には近寄れない感じ。

一定の距離を空けて佇んでいる。

お兄ちゃんがどうしても、新しい【聖獣】が気になるため近寄ろうとすると、フェンリルの兄妹に牙を剥かれて近寄れなかった。

「も~ぅだめたよ?みんなにしょうかいするね。
 いま、みんなにちかよろうとしたのが、私のお兄ちゃん。その側にいるのが、お父さんとお母さん。あと、ドラしゃん、ムキじぃーちゃん、ロドじぃーちゃん、ルミばぁーちゃん、ドムじぃーちゃん、ラミィお兄ちゃん、モッケしゃん、ラディじぃーちゃん、カシムじぃーちゃん、セバしゃん、あと王様だよ。」

そう言うと、【聖獣】達はじぃーっと見つめて様子を伺う。

そして、今度はお父さん達に【聖獣】達の紹介をしようとした。

「えっと、こっちが...。」

私が紹介しようとしたら、【時の聖獣】のフウちゃんが私の声を遮って話出した。

『お初にお目にかかりますのう。
 私は【時の大聖霊】様の眷属にて、主人の魔力によって生まれ変わった【時の聖獣】でのう。
主人から"フウちゃん"と言う名を授かったのう。
 他にも、【光の大聖霊】様の眷属で、主人の魔力によって進化した【光の聖獣】で"アスカちゃん"に、その横におるのがのう、同じく【光の大聖霊】様の眷属の【光の聖獣】で"ムーンちゃん"だのう。
 その横から順番はに【雷の大聖霊】様の眷属の【雷の聖獣】で、"ライガくん"。
 【土の大聖霊】様の眷属で【土の聖獣】の"マロンちゃん"と"コロンちゃん"だのう。
 【水の大聖霊】様の眷属で、【水の聖獣】の"ウォールくん"。
 【闇の大聖霊】様の眷属で、【闇の聖獣】の"クロくん"。
 【霞の大聖霊】様の眷属で、【霞の聖獣】の"ウパちゃん"。
 【炎の大聖霊】様の眷属で、【炎の聖】の"カエンくん"だのう。
皆こちらにいる主人から名前を授かったのう。』

と、フウちゃんが眼鏡を持ち上げながら説明してくれた。

喋る梟にも驚くが、この部屋にいる【聖獣】全員と私が契約した事の方が驚きが強かったみたい。

お兄ちゃんいがい、皆魂が抜かれたような表情になっていた。

「リンだけずるいなぁー。僕も欲しいよ...。」

お兄ちゃんが、唇をアヒルの様に尖らせながら呟いていると、カエンくんがお兄ちゃんに近づいていった。

そして...。

『おっ?お前、【火の大聖霊】様の卵持ってるな?なら、大丈夫か。
お前に、この卵をやるよ。きちんと孵化させろよ!』

そう言って、カエンくんがお兄ちゃんに大きな卵を1個手渡した。

いったいどこにしまってて、どこから出したのかは不明だが...卵の殻は火のように真っ赤な色をしていた。

その様子を見ていたドラしゃんはギョッとした表情をする。

そんなドラしゃんの事はお構いなく、お兄ちゃんはカエンくんに質問した。

「これは?」

お兄ちゃんの言葉に、カエンくんは不敵な笑みをこぼした。

『それか?お前の側に居るドラゴンが知ってるぞ。聞いてみると良い。
因みに返品不可だからな。よ・ろ・し・く♡』

と言うだけ言って、私の元へ戻って来た。

お兄ちゃんは、卵を持ったままドラしゃんの方へ向いて、無言で見つめる。

お兄ちゃんの視線に耐えきれなくなり、ドラしゃんは諦めて説明をする。

『それは、【火の大聖霊】の眷属の【聖獣】の卵です。
アキラ様が以前授かった、【火の大聖霊】の卵が孵化して、力が戻ったらそちらも孵化するかと思います。
卵の状態ですが、アキラ様の手に渡った瞬間から契約が結ばれた様なので、アキラ様専用の契約聖獣が産まれます。』

ドラしゃんの言葉を聞いて、お兄ちゃんは大喜びする。

「やったー!僕にも聖獣が来たよ!」

お兄ちゃんが喜んでいると、フウちゃんがお兄ちゃんに話しかけた。

『ヌシも素質があるよつじゃのう。もう少し成長したら、ヌシの周りにもヌシと波長の合う聖獣がくるようじゃのう。
それまで、精進しておくのじゃのう。』

フウちゃんの言葉に益々お兄ちゃんは大喜びする。

その反面、大人達は再起不能に近いぐらいのダメージを何故か受けていた。

「どうしよう。母さん。動物がだんだん増えていくよ?」

「お家改装必要かしら?餌代どうしましょう...。」

「マジかよ...こんなの想定外だぞ...」

「はぁ~...【大聖霊】と契約しているだけでも厄介なのに...」

「それぞれの【聖獣】とも契約とは...」

「歴史が覆される様な出来事ですね...」

「夢物語として語り継がれるかもなぁー...」

「ワテ...容量オーバーでっせ...」

「これなら戦場にいる方が良かったかもなぁー...」

「いや、居ても巻き込まれているぞ...」

「どうします?他の国王達にも連絡は?」

「もう...好きにしてくれ...」

全員小さな声で呟きながら、いっせいに大きな溜息を吐く。

「えへっ。なかまがふえるのいいね。」

私は満面の笑顔で微笑みながら呟くと、お兄ちゃんも笑顔で"ウン"と頷いてくれた。

【聖獣】達も嬉しそうな表情を向けてくれた。


 そんな私達の様子を別の場所から眺めている人が...。

『やれやれ。急に大きな魔力を感知したから見に来たら...。
さすが、私が選んだ子達だね。
でも、まだまだだよ。
もっと力を付けておくれ...。
そして、"幸せ"でこの国を、この世界を満たしておくれ...。そうすれば、...』

ギルドから離れた木の枝に、鳥の姿をした神様が様子を伺っていたのだ。

そして、何やら呟いていたが、私達までその呟きは届かなかった。

そして、神様はそっと微笑むと、空気に溶け込む様に姿を消した。












アキラ:
僕も卵のゲットしたよ^ ^

リン:
良かったね^ ^
お兄ちゃん

アキラ:
どんな子がうまれるんだろうか...
楽しみだ^ ^

フウちゃん:
まずは、大聖霊様を孵化させることからじゃのう。

アキラ:
どうやったらいいの?

リン:
知らない。突然現れるから^ ^

アキラ:
だよね??

フウちゃん:
念じれば良いのう。
あとは、ヌシが心身共に成長するのに限るのう。

アキラ:
わからないけど...わかった!

フウちゃん:
~_~;

リン:
お兄ちゃんなら大丈夫だよ^ ^

アキラ:
任せて!
次回も、仲間が増えたらいいのにね^ ^











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