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第三章 発展〜街から小さな国へ〜
3-34 初めての王族達と対面
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ただならぬ気配を感じて街の入り口へ行くと、私達より先にルミばぁーちゃん、ラミィお兄ちゃん、モッケしゃん、ラディじぃーちゃん、カシムじぃーちゃん達が集まっていた。
でもいるのはこの街の主要メンバーだけ。他の人達は??と辺りを見渡したけど...誰もいない。
ドラしゃんにお母さんが確認すると、ルミばぁーちゃんから普段通りに過ごす様に伝えたので、それぞれいつも通りに過ごしてもらっているとのこと。
私達が来たのに気付いたルミばぁーちゃんが声をかけて来た。
「良いタイミングだね。丁度アチラさんもお着きだよ。どうすんだい?」
ルミばぁーちゃんの質問に、ドラしゃんは抱えていた私をお母さんに預けて、扉の方へ歩きながら答える。
『もちろんお出迎えをしますよ。1発殴らないといけない人もいますしね。』
ドラしゃんの言葉に、悪魔の微笑みを浮かべる人達が数名?いや、私達家族を省いて全員が浮かべていた。
(こりゃ王様死んだな。)
ドラしゃんが扉に手をかけると私達家族以外の皆が一斉に拳を握り出す。
私達はそんな様子をただ見ているしかなかった。
ドラしゃんは密かに皆に合図をし、ゆっくりと街の扉を開けた。
扉を開けた先には、見慣れた顔が2人。
その片方に、皆は一斉に攻撃を仕掛けた。
油断していた王様は一瞬焦ったが、キワで攻撃を防いだ。
セバしゃんは我関せずと言った感じで、周りに防護壁を張って避けている。
セバしゃんの側にいた見慣れない豪華な服を着た人達は、あまりの出来事に驚いていた。
攻撃を仕掛けられた王様は、攻撃を防ぎながら文句を言う。
「ちょっと、酷くないか?いきなりなんだよ!挨拶にしては、派手だぞ!」
軽口を言いながら、なんなく皆の攻撃を王様はかわしていたのだから凄い。
お兄ちゃんは、そんな皆のやりとりを目をキラキラしながら見ていた。
私は、見たことない派手な集団の方が気になり、そちらをじっーと見つめていた。
私の視線に気付いた派手な集団の1人が、自分達に防護壁を張るセバしゃんに声をかける。
「おい、セバス。アレが、例の一家で、あのじっーと見ている子が例の子か??」
私達の方を指差しながら、セバしゃんに確認をする豪華な人。
するとセバしゃんが私達の方に視線を移し、微笑し頷いている姿を見て、私は思わず見惚れてしまい、笑顔でセバしゃんに向かって手を振る。
すると、それを自分達に手を振っていると勘違いをしたのか、手を振る私に向かって彼らも手を振って来た。
その光景を見て、【大聖霊】達が私に小声で進言してきた。
『飛び切りの笑顔を向けてみて下さい。』
『アレは、絶対堕ちるよ。』
ドライアドとノームの言葉に、他の【大聖霊】達も頷いていた。
とりあえず、【大聖霊】達の言葉通りに満面の笑顔を浮かべ直して手を振った。
すると、【大聖霊】達のカンは見事に的中。
セバしゃんをはじめ、それぞれの大国の王様と側近達は見事に一瞬にして私の満面の笑顔に陥落した。
「なんだ!あの可愛いのわ!」
「めんこいのう~!あれはええわい!」
「本当に可愛いですね。ずっと見ていたいですね。」
「はい。凄く可愛いんですよ。」
王様と戯れていたドラしゃん達は、横から流れてくるほんわかオーラに直ぐ気付いた。
鼻の下を伸ばしたおっさん集団と、それに向かって満面の笑顔を向けて手を振る私。
そして、私の後ろで悪魔の笑顔を浮かべている【大聖霊】達を見て、ドラしゃん達は少しイラッとした。
そして、王様との戯れを一旦中断してセバしゃん達に近づいて行くと、文句を言い出した。
『おい!セバス!何してる!誰に対して、そんな表情をしている!お前らもだ!締まりのない顔をしおって!!
いったい何しに来たんだ!用がないなら帰れ!』
ドラしゃんの声に、意識が戻ったセバしゃんは防護壁を解除し、ドラしゃん達に挨拶をした。
「おや?お遊びはもうよろしいのですか?もう少し戯れて下さって大丈夫ですよ。」
セバしゃんの言葉に、ドラしゃんのイライラ度が上がっていく。
『よくも抜け抜けとそんな事が言えるなぁー。あのクズ野郎の世話は、お前の仕事だろうが!側でいながら何故世話を放棄している!』
ドラしゃんの物言いに、デレデレしていた王族達も我にかえり、ドラしゃんとセバしゃんのやりとりを黙って見守りだす。
私はとりあえず、笑顔と手を振るのをやめてドラしゃん達の様子を見守る。
(正直、知らない人に手を振っても面白くないのよね。今思えば、【大聖霊】達も案外悪戯好きだったんだって感じるわ。)
ドラしゃんの言葉に、セバしゃんは顔色一つ変えずに、普通に対応する。
「よして下さいよ。あれだけ大きくなったんですから、世話係なんて必要ないでしょう?
世話をやくなら、あれぐらい可愛い年頃の方が良いですよ。私と交代します?」
セバしゃんの言葉にドラしゃんの血管は切れそうだった。
『寝言は寝て言えよ、セバス。お嬢様達のお世話は私の役目だ。
お前は、あのクズをまともにするのが役目だろう。
それに、今だに私に勝てないキマ様では、お嬢様達のお世話は無理だな。』
ドラしゃんの言葉に、セバしゃんも自然と臨戦態勢に入る。
「さすが歳をとっているだけあって、減らず口は変わらないですね。
ヨボヨボの年寄りが側に居るより、若い方が瞬時に対応出来てよろしいかと、私は思いますけどね。」
ドラしゃんとセバしゃんの間に、目に見えないはずの特大火花が飛び散りだす。
あまりの状況に、周りの大人達は顔を蒼白にして固まってしまった。
このままではまずいと私の本能がサインを出してきたので、私はお母さんの腕の中から降りて、2人の元へ走って行った。
お母さん達が止めようとするのを【大聖霊】達が制した。
『今は主人に任せるのが宜しいですわ。』
ドライアドにそう言われて、お母さん達はその場に留まって見守る事にした。
私は誰も止めないので、一生懸命走って2人の元へ駆け寄って行った。
さすがに、近くに来てムキじぃーちゃん達や王族達も私の存在に気付いて止めようとした。
が。
「ドラしゃん、セバしゃん。2人だけであそばないで?リンともあそんでよ!」
私の台詞に周りの大人達は、目が点に。
私に声をかけられた、ドラしゃんとセバしゃんは、思わぬ介入に驚いていた。
「へっ?リン?」
ムキじぃーちゃん達は、目を点にして私を見つめる。
ムキじぃーちゃん達に抑えられている王様もだ。
「もう!いつまでリンたちは、まてばいいの?みんなだけあそぶのずるい!
リンもあそぶ!」
私が小さな頬をめいいっぱい膨らませて、ブーイングを言うとドラしゃんとセバしゃんは急に笑い出す。
『お嬢様。これは失礼しました。別に遊んでいるわけではなかったのですが...。』
「リンにはそう見えたんだね。これは失礼した。大丈夫ですよ。しばらく、私達はこの街でお世話になりますので、リン達とも一緒に遊びますよ。」
ドラしゃんとセバしゃんの言葉に、私は嬉しくなり満面の笑顔をして喜んだ。
それを見て、ドラしゃんもセバしゃんもデレ顔に。
それを周りで見ていたムキじぃーちゃん達は、呆れながらも"さすがリンだな。"と口々に呟いていた。
私達と初めて会う、王族達は唖然としていた。
私は、初めて会う人達の視線に気付き自己紹介をした。
「はじめましちて、リンです。4さいになりました。よろちくおねがいします。」
そう言って、お辞儀をする私に対して王族達もそれぞれ慌てて自己紹介をしてくれた。
「おっと。こちらこそ、初めましてだな。俺様は、ファルート王国の国王をしている、ファインだ。こっちが、俺の側近頭のロッツだ。よろくな。小さなレディ。」
「初めまして。ファイン国王の側近頭をさせて頂いています、ロッツと申します。お見知り置きを。」
そう言って、紹介をしてくれた王様の方は、お父さんと同い年ぐらい?って感じの若さで、太陽の様な真っ赤な髪をしていた。
見た目は細っそりしているが、ムキじぃーちゃん達みたいに、しっかり筋肉が付いていて、鍛え上げられた肢体をした王様だなって感じ。
側近頭の人は、見た目はなよっちそうだけど、腹黒雰囲気を醸し出したインテリ風って印象だった。
次に自己紹介をしてきたのが。
「ちみっこいのに、しっかりした嬢ちゃんだ。その上、可愛いと来たらこりゃたまらんなぁー。
ワシは、ロフィード王国の国王をしている、ガジムって言うんだ。よろしくな。ちなみにだが、ワシの横に居るじじぃは、側近頭のコーチムだ。」
「初めまして。私、ガジム国王に仕えてます、側近頭のコーチムともうします。」
ドムじぃーちゃんを数倍大きくした感じの、いかにもバイキングって雰囲気のヒゲモジャのおじちゃんと苦労してそうなお爺ちゃんのペアだった。
そして、ガジム国王の頭はツルツルピカピカだった。
髭はもじゃもじゃなのに...。
頭の毛が全てお髭にまわったのかなぁ??
そして、最後に挨拶をしてくれたのが。
「初めまして。小さなプリンセス。私は、ルファロル王国の国王をしています、サイスンと申します。以後お見知り置きを。そして、こちらが私の側近頭のナリッシュです。」
「初めまして。サイスン国王の側近頭をさせて頂いてます。ナリッシュです。」
最後に挨拶をしてくれた2人は、本当に男の人?って疑いたくなる美人さんだった。
2人とも綺麗な水色のロングヘアーで、見た目も声も綺麗で、良い匂いがする。
男だって言わなかったら、女性と間違えるほどの美人。
そして、どの王様達よりも若く見える。
それは、離れた場所で見ていたお父さん達も同じ印象だった。
特にお母さんは、サイスン国王とナリッシュが気に入った様だった。
お父さんに"おの2人に似合いそうなコスプレ衣装浮かんじゃった"って満面の笑顔で話していたそうだ。
それぞれの王様達から自己紹介をしてもらい、私は少し考えてから答えた。
「ありがとうございます。こちらこそ、よろちくおねがいします。よかったらどうぞ。」
そう言って、街の方を指さした。
そんな私を見ながら、セバしゃんとドラしゃんに視線を送る王様達。
『お嬢様が、そう言ってるんで入って良いですよ。
しかし、余計な事をしたら容赦なく叩き出しますから。』
そう言って、ドラしゃんは私を抱き抱えて街の中へ。
ムキじぃーちゃん達も、やれやれと言った感じで王様を引きずりながら街へ向かった。
「まぁ~、そう言う事みたいなので、私達も入りましょうか。」
セバしゃんはそう言って、王様達を誘導し街へ入ったのだった。
リン:
凄いよ!王様勢揃いだ!
アキラ:
リン!無茶をしたらダメだよ?
あの人達が変な人達だったら、リン誘拐されんだから
ユイカ:
それは大丈夫よ。セバしゃんやドラしゃん達が居るから^ ^
ユウダイ:
母さんの言う通りだよ。
しかし、王様達とお目見えすることになるとは...。どうしよう。
ユイカ:
それより、サイスン国王さんとナリッシュさん。素敵じゃない?
今度2人に衣装を作っちゃおう♪
ユウダイ:
それはまずいよ!
相手は国王様だよ?
ユイカ:
でも、お父さんも見たくない?
2人の巫女衣装やチャイナ服。
着物とかも似合いそうよ。
ユウダイ:
そっ、それはそうだけど...。
ユイカ:
あと、F○のユ○ナの衣装やル○ーの衣装なんかどう?
ユウダイ:
それな、ア○ジ○リ○クのリ○ミ○ール
の衣装も似合うと思うぞ!(//∇//)
ユイカ:
それわかるわ!
あと、ファイン国王さんなんかは、オ○カーの衣装や○馬の衣装なんか似合いそうだわ(//∇//)
ガジム国王さんは、○仙人の衣装とかどう?亀の甲羅なら材料あったはず!
どうしよう♪腕がなるわ!
ユウダイ:
母さん、作れたら教えてくれ!
やっぱり私も見たい!
ユイカ:
もちろんよ!
リン:
大丈夫かな?:(;゙゚'ω゚'):
アキラ:
わからない...。:(;゙゚'ω゚'):
とりあえず、ドラしゃんに助けを求めよう。
リン:
国際問題になる前に手を打たないと...
次回無事にきますように!
でもいるのはこの街の主要メンバーだけ。他の人達は??と辺りを見渡したけど...誰もいない。
ドラしゃんにお母さんが確認すると、ルミばぁーちゃんから普段通りに過ごす様に伝えたので、それぞれいつも通りに過ごしてもらっているとのこと。
私達が来たのに気付いたルミばぁーちゃんが声をかけて来た。
「良いタイミングだね。丁度アチラさんもお着きだよ。どうすんだい?」
ルミばぁーちゃんの質問に、ドラしゃんは抱えていた私をお母さんに預けて、扉の方へ歩きながら答える。
『もちろんお出迎えをしますよ。1発殴らないといけない人もいますしね。』
ドラしゃんの言葉に、悪魔の微笑みを浮かべる人達が数名?いや、私達家族を省いて全員が浮かべていた。
(こりゃ王様死んだな。)
ドラしゃんが扉に手をかけると私達家族以外の皆が一斉に拳を握り出す。
私達はそんな様子をただ見ているしかなかった。
ドラしゃんは密かに皆に合図をし、ゆっくりと街の扉を開けた。
扉を開けた先には、見慣れた顔が2人。
その片方に、皆は一斉に攻撃を仕掛けた。
油断していた王様は一瞬焦ったが、キワで攻撃を防いだ。
セバしゃんは我関せずと言った感じで、周りに防護壁を張って避けている。
セバしゃんの側にいた見慣れない豪華な服を着た人達は、あまりの出来事に驚いていた。
攻撃を仕掛けられた王様は、攻撃を防ぎながら文句を言う。
「ちょっと、酷くないか?いきなりなんだよ!挨拶にしては、派手だぞ!」
軽口を言いながら、なんなく皆の攻撃を王様はかわしていたのだから凄い。
お兄ちゃんは、そんな皆のやりとりを目をキラキラしながら見ていた。
私は、見たことない派手な集団の方が気になり、そちらをじっーと見つめていた。
私の視線に気付いた派手な集団の1人が、自分達に防護壁を張るセバしゃんに声をかける。
「おい、セバス。アレが、例の一家で、あのじっーと見ている子が例の子か??」
私達の方を指差しながら、セバしゃんに確認をする豪華な人。
するとセバしゃんが私達の方に視線を移し、微笑し頷いている姿を見て、私は思わず見惚れてしまい、笑顔でセバしゃんに向かって手を振る。
すると、それを自分達に手を振っていると勘違いをしたのか、手を振る私に向かって彼らも手を振って来た。
その光景を見て、【大聖霊】達が私に小声で進言してきた。
『飛び切りの笑顔を向けてみて下さい。』
『アレは、絶対堕ちるよ。』
ドライアドとノームの言葉に、他の【大聖霊】達も頷いていた。
とりあえず、【大聖霊】達の言葉通りに満面の笑顔を浮かべ直して手を振った。
すると、【大聖霊】達のカンは見事に的中。
セバしゃんをはじめ、それぞれの大国の王様と側近達は見事に一瞬にして私の満面の笑顔に陥落した。
「なんだ!あの可愛いのわ!」
「めんこいのう~!あれはええわい!」
「本当に可愛いですね。ずっと見ていたいですね。」
「はい。凄く可愛いんですよ。」
王様と戯れていたドラしゃん達は、横から流れてくるほんわかオーラに直ぐ気付いた。
鼻の下を伸ばしたおっさん集団と、それに向かって満面の笑顔を向けて手を振る私。
そして、私の後ろで悪魔の笑顔を浮かべている【大聖霊】達を見て、ドラしゃん達は少しイラッとした。
そして、王様との戯れを一旦中断してセバしゃん達に近づいて行くと、文句を言い出した。
『おい!セバス!何してる!誰に対して、そんな表情をしている!お前らもだ!締まりのない顔をしおって!!
いったい何しに来たんだ!用がないなら帰れ!』
ドラしゃんの声に、意識が戻ったセバしゃんは防護壁を解除し、ドラしゃん達に挨拶をした。
「おや?お遊びはもうよろしいのですか?もう少し戯れて下さって大丈夫ですよ。」
セバしゃんの言葉に、ドラしゃんのイライラ度が上がっていく。
『よくも抜け抜けとそんな事が言えるなぁー。あのクズ野郎の世話は、お前の仕事だろうが!側でいながら何故世話を放棄している!』
ドラしゃんの物言いに、デレデレしていた王族達も我にかえり、ドラしゃんとセバしゃんのやりとりを黙って見守りだす。
私はとりあえず、笑顔と手を振るのをやめてドラしゃん達の様子を見守る。
(正直、知らない人に手を振っても面白くないのよね。今思えば、【大聖霊】達も案外悪戯好きだったんだって感じるわ。)
ドラしゃんの言葉に、セバしゃんは顔色一つ変えずに、普通に対応する。
「よして下さいよ。あれだけ大きくなったんですから、世話係なんて必要ないでしょう?
世話をやくなら、あれぐらい可愛い年頃の方が良いですよ。私と交代します?」
セバしゃんの言葉にドラしゃんの血管は切れそうだった。
『寝言は寝て言えよ、セバス。お嬢様達のお世話は私の役目だ。
お前は、あのクズをまともにするのが役目だろう。
それに、今だに私に勝てないキマ様では、お嬢様達のお世話は無理だな。』
ドラしゃんの言葉に、セバしゃんも自然と臨戦態勢に入る。
「さすが歳をとっているだけあって、減らず口は変わらないですね。
ヨボヨボの年寄りが側に居るより、若い方が瞬時に対応出来てよろしいかと、私は思いますけどね。」
ドラしゃんとセバしゃんの間に、目に見えないはずの特大火花が飛び散りだす。
あまりの状況に、周りの大人達は顔を蒼白にして固まってしまった。
このままではまずいと私の本能がサインを出してきたので、私はお母さんの腕の中から降りて、2人の元へ走って行った。
お母さん達が止めようとするのを【大聖霊】達が制した。
『今は主人に任せるのが宜しいですわ。』
ドライアドにそう言われて、お母さん達はその場に留まって見守る事にした。
私は誰も止めないので、一生懸命走って2人の元へ駆け寄って行った。
さすがに、近くに来てムキじぃーちゃん達や王族達も私の存在に気付いて止めようとした。
が。
「ドラしゃん、セバしゃん。2人だけであそばないで?リンともあそんでよ!」
私の台詞に周りの大人達は、目が点に。
私に声をかけられた、ドラしゃんとセバしゃんは、思わぬ介入に驚いていた。
「へっ?リン?」
ムキじぃーちゃん達は、目を点にして私を見つめる。
ムキじぃーちゃん達に抑えられている王様もだ。
「もう!いつまでリンたちは、まてばいいの?みんなだけあそぶのずるい!
リンもあそぶ!」
私が小さな頬をめいいっぱい膨らませて、ブーイングを言うとドラしゃんとセバしゃんは急に笑い出す。
『お嬢様。これは失礼しました。別に遊んでいるわけではなかったのですが...。』
「リンにはそう見えたんだね。これは失礼した。大丈夫ですよ。しばらく、私達はこの街でお世話になりますので、リン達とも一緒に遊びますよ。」
ドラしゃんとセバしゃんの言葉に、私は嬉しくなり満面の笑顔をして喜んだ。
それを見て、ドラしゃんもセバしゃんもデレ顔に。
それを周りで見ていたムキじぃーちゃん達は、呆れながらも"さすがリンだな。"と口々に呟いていた。
私達と初めて会う、王族達は唖然としていた。
私は、初めて会う人達の視線に気付き自己紹介をした。
「はじめましちて、リンです。4さいになりました。よろちくおねがいします。」
そう言って、お辞儀をする私に対して王族達もそれぞれ慌てて自己紹介をしてくれた。
「おっと。こちらこそ、初めましてだな。俺様は、ファルート王国の国王をしている、ファインだ。こっちが、俺の側近頭のロッツだ。よろくな。小さなレディ。」
「初めまして。ファイン国王の側近頭をさせて頂いています、ロッツと申します。お見知り置きを。」
そう言って、紹介をしてくれた王様の方は、お父さんと同い年ぐらい?って感じの若さで、太陽の様な真っ赤な髪をしていた。
見た目は細っそりしているが、ムキじぃーちゃん達みたいに、しっかり筋肉が付いていて、鍛え上げられた肢体をした王様だなって感じ。
側近頭の人は、見た目はなよっちそうだけど、腹黒雰囲気を醸し出したインテリ風って印象だった。
次に自己紹介をしてきたのが。
「ちみっこいのに、しっかりした嬢ちゃんだ。その上、可愛いと来たらこりゃたまらんなぁー。
ワシは、ロフィード王国の国王をしている、ガジムって言うんだ。よろしくな。ちなみにだが、ワシの横に居るじじぃは、側近頭のコーチムだ。」
「初めまして。私、ガジム国王に仕えてます、側近頭のコーチムともうします。」
ドムじぃーちゃんを数倍大きくした感じの、いかにもバイキングって雰囲気のヒゲモジャのおじちゃんと苦労してそうなお爺ちゃんのペアだった。
そして、ガジム国王の頭はツルツルピカピカだった。
髭はもじゃもじゃなのに...。
頭の毛が全てお髭にまわったのかなぁ??
そして、最後に挨拶をしてくれたのが。
「初めまして。小さなプリンセス。私は、ルファロル王国の国王をしています、サイスンと申します。以後お見知り置きを。そして、こちらが私の側近頭のナリッシュです。」
「初めまして。サイスン国王の側近頭をさせて頂いてます。ナリッシュです。」
最後に挨拶をしてくれた2人は、本当に男の人?って疑いたくなる美人さんだった。
2人とも綺麗な水色のロングヘアーで、見た目も声も綺麗で、良い匂いがする。
男だって言わなかったら、女性と間違えるほどの美人。
そして、どの王様達よりも若く見える。
それは、離れた場所で見ていたお父さん達も同じ印象だった。
特にお母さんは、サイスン国王とナリッシュが気に入った様だった。
お父さんに"おの2人に似合いそうなコスプレ衣装浮かんじゃった"って満面の笑顔で話していたそうだ。
それぞれの王様達から自己紹介をしてもらい、私は少し考えてから答えた。
「ありがとうございます。こちらこそ、よろちくおねがいします。よかったらどうぞ。」
そう言って、街の方を指さした。
そんな私を見ながら、セバしゃんとドラしゃんに視線を送る王様達。
『お嬢様が、そう言ってるんで入って良いですよ。
しかし、余計な事をしたら容赦なく叩き出しますから。』
そう言って、ドラしゃんは私を抱き抱えて街の中へ。
ムキじぃーちゃん達も、やれやれと言った感じで王様を引きずりながら街へ向かった。
「まぁ~、そう言う事みたいなので、私達も入りましょうか。」
セバしゃんはそう言って、王様達を誘導し街へ入ったのだった。
リン:
凄いよ!王様勢揃いだ!
アキラ:
リン!無茶をしたらダメだよ?
あの人達が変な人達だったら、リン誘拐されんだから
ユイカ:
それは大丈夫よ。セバしゃんやドラしゃん達が居るから^ ^
ユウダイ:
母さんの言う通りだよ。
しかし、王様達とお目見えすることになるとは...。どうしよう。
ユイカ:
それより、サイスン国王さんとナリッシュさん。素敵じゃない?
今度2人に衣装を作っちゃおう♪
ユウダイ:
それはまずいよ!
相手は国王様だよ?
ユイカ:
でも、お父さんも見たくない?
2人の巫女衣装やチャイナ服。
着物とかも似合いそうよ。
ユウダイ:
そっ、それはそうだけど...。
ユイカ:
あと、F○のユ○ナの衣装やル○ーの衣装なんかどう?
ユウダイ:
それな、ア○ジ○リ○クのリ○ミ○ール
の衣装も似合うと思うぞ!(//∇//)
ユイカ:
それわかるわ!
あと、ファイン国王さんなんかは、オ○カーの衣装や○馬の衣装なんか似合いそうだわ(//∇//)
ガジム国王さんは、○仙人の衣装とかどう?亀の甲羅なら材料あったはず!
どうしよう♪腕がなるわ!
ユウダイ:
母さん、作れたら教えてくれ!
やっぱり私も見たい!
ユイカ:
もちろんよ!
リン:
大丈夫かな?:(;゙゚'ω゚'):
アキラ:
わからない...。:(;゙゚'ω゚'):
とりあえず、ドラしゃんに助けを求めよう。
リン:
国際問題になる前に手を打たないと...
次回無事にきますように!
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【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
2019年7月 ※エブリスタ「特集 最強無敵の主人公~どんな逆境もイージーモード!~」掲載
2020年6月 ※ノベルアップ+ 第2回小説大賞「異世界ファンタジー」二次選考通過作品(24作品)
2021年5月 ※ノベルバ 第1回ノベルバノベル登竜門コンテスト、最終選考掲載作品
2021年9月 9/26完結、エブリスタ、ファンタジー4位
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