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第五章

5-20 ダンジョンに再び コルクの能力確認③

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 私の横では、キュリッチが新たな魔石作りの最中にあり、それをブルーム兄さんが見守っている中、コルクが新しい能力を開花中??なのかなぁ???

私達を見つめながら淡く光出したコルクにキュリッチもブルーム兄さんも気付いていない。

私だけコルクの異変に気付いて、状況を見守っていた。



 その頃、結界の外では変わらずローダンとフレアが結構に攻撃を加えていて、ラース兄さんがどうにか現状を知る術がないものかと奮闘していた。

すると...ラース兄さんが手をかざしていた部分だけ急に光出し、空間が歪みだしたのだ。

それに気付いたローダンとフレアは攻撃をやめて、ラース兄さんの元へ。

『兄さん!何かわかったの?!』

「ラース!何かしたのか?!どうやったんだ?!」

詰め寄る二人に対してラース兄さんはと言うと、本気で驚いているらしく何の返答もせず目の前の光景をただ見つめているだけだった。

三人の熱い視線を受けながらもラース兄さんが触れていた部分だけ光、歪み何かを映し出そうとしていた。

三人はその光景を瞬きもせずに見つめる。
すると...うんともすんとも言わなかったのに、僅かな部分だけ水面の様に変化して、そこに私の姿を映し出したのだ。

「えっ?!」
『『えっ?!』』

『『「スノー!!姉さん!!」』』

三人の声が見事にハモリ、身体を結界に近づける。

「おい!スノー!!」

『姉さん!!姉さんなの?!』

『スノー!スノーなのか?!!』

三人は小さな水面に向かい同時に声をかける。
聞こえているか、見えているのか分からない相手に向かって...。

でもそれは無理もないこと。
だって、ラース兄さん達から見えている私はコルクを見つめているわけだから、視線が三人と丁度合う様に写っていたのだから。

だから三人は自分達の姿が私に見えていると思い必死に呼びかけていたのだった。

そんな事なんて知らない私はひたすら自分を見つめるコルクを見つめている。

コルクの体はまだ光輝いていたので、私はそっと手を伸ばす。

その光景は、外側では自分達の声に私が反応したように見えていたようで、三人のテンションはかなり上がる。

私はコルクに手を伸ばしながら声をかける。

『コルク。もしかして、私の姿を外にいる兄さん達に見せてるの?』

コルクの急な行動でふと感じたことをコルクに向かって呟くとコルクの尻尾がそうだよぉ~って答えるように動く。

『マジかぁー。凄いね。コルク。じゃー私の魔力を少し分けるから声も届けてくれる?』

私がそう言うとコルクはいいよと言わんばかりに尻尾を振り、私の方に尻尾を向ける。

私はコルクの尻尾を掴みゆっくり自分の魔力を流し出す。

そして...コルクの目を見つめながら、外にいる兄達に向けて声をかけたのだった。
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