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第五章

5-19 ダンジョンに再び コルクの能力確認②

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 コルク以外の新しい魔物を作るべく、核となる石を改めて選ぶことにしたキュリッチ。
今度の石はコルクを生み出したものより少しばかり大きめの物を選択したようで、破損がないか念入りに調べている。

複数の能力を備えるとなるとある程度核がしっかりしていないと難しいのもあるからだ。

キュリッチは石を選ぶとコルクを生み出した時と同じように石に魔力を流し込んでいく。

私とブルーム兄さんはそれを見守るなか、コルクだけ何かを感じ取ったのだろう、私の側から少し離れて上空に移動したかと思ったらある一方向をひたすら見つめだす。

何かあったのかと思ってコルクに声をかけようとしたら私の脳内に直接コルクから映像が送られて来た。

映像の内容からすると...どうやらダンジョンの外側の様子のようだ。

ダンジョンの外側でもダンジョン内で異変が起きたことが分かったのか、ラース兄さんやローダン、フレアがダンジョン内に入ろうと試みているが上手くいっていないのが映像として流れて来た。

しかも、あまりにもリアルに...鮮明に色付きの声付きの映像だったので、その場に自分がいるような気になってしまった。

それほどコルクから伝わって来た映像は凄かったのだ。
(えっ?!マジカァー...。この子まだレベル的には低いのにすでにこの能力値だなんて...。レベルが上がったら末恐ろしいわ。)

私はそんなことを心の中で呟きながらコルクの映像を見る?というか...感じていた。

「クソ!どうなんってんだ!ラース!!まだ分からないのか?!」

普段冷静なフレアが声を荒げてダンジョン周囲に張り巡らされている結果を蹴っている。

『姉さん達大丈夫かなぁ??ブルーム兄さんはともかく、姉さんは無敵だからそう簡単には...。でも、全く気配も感じられないなんておかしいよぉ~!!』

どうやら、ダンジョンの内側だけでなく外側の結果も見えない壁のようになっているようで、ローダンとフレアが交互に蹴ったり、叩いたり、剣で斬りつけたり、魔法を叩きつけたりしている。

その最中、ラース兄さんただ一人で結果だろうと思われる見えない壁に手を当てて、自分の魔力を流して状況を探ろうと必死になっていた。

が、やはりというか...外側でも思うように事が運んでないらしく三人が三人、落ち着きを失いかけていた。
(あちゃー、冷静な判断ができるメンバーを外に残して来たのに...やばいなぁー。)

私が不安そうな表情をした時だった。

映像が急に途切れたのだ。何かあったのかと思いコルクを見ると、今度はコルクが私達の方を見つめているではないか。

『えっ?コルク?どうしたの??そんなに見つめて???』

私がそう呟くと、コルクの身体が淡く光出す。
(えっ?まさか???!!)

私はコルクの反応を見てある仮説を立てながら事の成り行きを見丸ことにしたのだった。
(もしかしたら...もしかするんじゃない??)


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