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第四章
4-178 ギルマスを連れて森のダンジョンの再調査〜スライムエリア⑨〜
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新しくなったスライムの木の場所に無事に辿り着き、木の近くにある陸地に降り立つ私達。
スライムの木の周辺には私が保護しておいたそれぞれの種類のスライム達がいた。
私達が来たことに気付いてはいる様だが、攻撃を仕掛けてくる様子はなかった。
何より側にこのエリアのボスがいた。
【キングビックスライム】
このエリアの中でどのスライムより大きく、全てのスライムの能力を兼ね備えたスライム。
姿形は毎回変えられて、スライムの中では一番知能が高いスライムでもある。
ボスも私達の存在に気付いて近寄ってくるが...敵意はない様子だ。
だけど、ギルマスは警戒を緩めなかった。
一度会ったことがある私達はともかく、初めてみるギルマスにボスも驚き警戒しだす。
『この人は私達の保護者の一人よ。この場所の様子を私達と見て回ってるの。』
私がボスに告げるとボスはチラッとギルマスを見て一応警戒を緩める。
『今回は少し乱暴な処置をとってごめんね。』
私がそう言うとスライム達は一斉に横揺れをする。
かなり可愛い仕草なのだが、これは彼らなりの会話なのだ。
縦揺れがハイ。横揺れがいいえ、と言った感じのね。
ボスがスライム達を代表して私達に声をかけてきた。
《なんの。お礼と謝罪をするのはこちらだ。あの時お主らの忠告を聞いておれば、たくさんの子供達の命を犠牲にせなんですんだのに...。今回はありがとう。》
ボスはそう言ってゆっくりと頭を下げる。
あまりの事に驚きつつ私は今回のエリアの状況について説明した。
『今回のような事が起きないために申し訳ないけど敵を生み出したわ。もちろん敵も増えすぎない様に、そいつらを餌とする奴も生み出してるから問題はないわ。そいつは貴方を餌にはしないからそこまで大きな被害は被らないわ。』
《何から何まで申し訳ない。あれから、順調に仲間が増えていったのだが、突然異常種が生まれ出したんだ。
生まれても直ぐに死ぬものやわずかな振動で消滅してしまうものまでも...。
スライムの木から生まれたものもそうだが、分裂して誕生したものまで異常がでだしてしまい、困っておったんだ。
もはや...絶滅の二文字が浮かんでおった。》
ボスの言葉に側に居るスライム達も縦に揺れる。
可愛い仕草をするスライム達にいつの間にかギルマスも警戒を緩めてスライム達を観察していた。
『今回は貴方が異常に繁殖した事による弊害が出たまでのこと。繁殖も加減すればここまでの被害は出なかったはず。』
ラース兄さんが冷たく言い放つとボスは小さく縮んだ。
ラース兄さんがよほど怖っかたのだろう、体がプルプルと震えていた。
『とりあえず、スライムの木にも条件をかしましょう。そうすれば今回の様な繁殖騒動は抑えれるかと思いますよ。』
ダンジョンの主であるキュリッチはそう言うとスライム達を上手に避けてスライムの木の元へ。
そして、スライムの木に繁殖の条件をかしたのだった。
スライムの木には最初の種が全滅しない限り、核となるスライムを生み出さない様に。
そうする事により、スライム達は大元となるスライムが消滅しない限りは自分達で分裂して仲間を増やすしか選択肢がなくなるのだ。
これにより、過剰にスライムが増えるのを抑える事ができるというわけだ。
これで、スライム達の問題は無事に解決。
徐々に分裂して仲間を増やしていけばなんとかなるとボスも喜ぶのだった。
スライムの木の周辺には私が保護しておいたそれぞれの種類のスライム達がいた。
私達が来たことに気付いてはいる様だが、攻撃を仕掛けてくる様子はなかった。
何より側にこのエリアのボスがいた。
【キングビックスライム】
このエリアの中でどのスライムより大きく、全てのスライムの能力を兼ね備えたスライム。
姿形は毎回変えられて、スライムの中では一番知能が高いスライムでもある。
ボスも私達の存在に気付いて近寄ってくるが...敵意はない様子だ。
だけど、ギルマスは警戒を緩めなかった。
一度会ったことがある私達はともかく、初めてみるギルマスにボスも驚き警戒しだす。
『この人は私達の保護者の一人よ。この場所の様子を私達と見て回ってるの。』
私がボスに告げるとボスはチラッとギルマスを見て一応警戒を緩める。
『今回は少し乱暴な処置をとってごめんね。』
私がそう言うとスライム達は一斉に横揺れをする。
かなり可愛い仕草なのだが、これは彼らなりの会話なのだ。
縦揺れがハイ。横揺れがいいえ、と言った感じのね。
ボスがスライム達を代表して私達に声をかけてきた。
《なんの。お礼と謝罪をするのはこちらだ。あの時お主らの忠告を聞いておれば、たくさんの子供達の命を犠牲にせなんですんだのに...。今回はありがとう。》
ボスはそう言ってゆっくりと頭を下げる。
あまりの事に驚きつつ私は今回のエリアの状況について説明した。
『今回のような事が起きないために申し訳ないけど敵を生み出したわ。もちろん敵も増えすぎない様に、そいつらを餌とする奴も生み出してるから問題はないわ。そいつは貴方を餌にはしないからそこまで大きな被害は被らないわ。』
《何から何まで申し訳ない。あれから、順調に仲間が増えていったのだが、突然異常種が生まれ出したんだ。
生まれても直ぐに死ぬものやわずかな振動で消滅してしまうものまでも...。
スライムの木から生まれたものもそうだが、分裂して誕生したものまで異常がでだしてしまい、困っておったんだ。
もはや...絶滅の二文字が浮かんでおった。》
ボスの言葉に側に居るスライム達も縦に揺れる。
可愛い仕草をするスライム達にいつの間にかギルマスも警戒を緩めてスライム達を観察していた。
『今回は貴方が異常に繁殖した事による弊害が出たまでのこと。繁殖も加減すればここまでの被害は出なかったはず。』
ラース兄さんが冷たく言い放つとボスは小さく縮んだ。
ラース兄さんがよほど怖っかたのだろう、体がプルプルと震えていた。
『とりあえず、スライムの木にも条件をかしましょう。そうすれば今回の様な繁殖騒動は抑えれるかと思いますよ。』
ダンジョンの主であるキュリッチはそう言うとスライム達を上手に避けてスライムの木の元へ。
そして、スライムの木に繁殖の条件をかしたのだった。
スライムの木には最初の種が全滅しない限り、核となるスライムを生み出さない様に。
そうする事により、スライム達は大元となるスライムが消滅しない限りは自分達で分裂して仲間を増やすしか選択肢がなくなるのだ。
これにより、過剰にスライムが増えるのを抑える事ができるというわけだ。
これで、スライム達の問題は無事に解決。
徐々に分裂して仲間を増やしていけばなんとかなるとボスも喜ぶのだった。
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