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第四章
4-165 ギルマスを連れて森のダンジョンの再調査〜昆虫類エリア長期移動開始⑥〜
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なんとか魔物の襲撃も全て対応して、貴重な資材も確保ができ気分良くしている私達兄弟とは反対に、ギルマスは早くこのエリアを抜けようと催促し出した。
蜜蜂さん達の引っ越しも順調に進んでいるみたいなので、このエリアで大きな変化がないか調査しつつ、素材なども集めつつ出口に向かって進むことにした。
爬虫類系エリアと違ってギルマスが頼りになるのでかなりサクサクと進むことができた。
ギルマスも自分の好奇心を抑えつつも数多くの魔物を倒してくれたおかげだ。
予定よりかなり早いペースで出口付近に着くことができた私達は、このエリアのボスが来るまで野営をして待つことにした。
ちなみにこのダンジョンでセフティーエリアの他にボスがいる空間だけ他の魔物は寄り付かない。
本来ならボスが待機しているので、野営なんて準備してる暇なんてないのだが...今回は特例なので野営を張っている。
野営の準備をしながらギルマスが質問してきた。
「なぁー、聞きたいんだがよ...このエリアのボスはなんなんだ?てか、どのエリアも今まで見たいな感じで進むのか?本当にここはダンジョンなのか?」
一息で質問するギルマスの表情は困惑した顔となっていたので、私が代表して答えることにした。
『ギルマス...いいわ、ちゃんと答えるわよ。ここはダンジョンで間違いがない。ただ、私達が知るダンジョンとは作りが異なるらしいから特殊な環境下であることは違いないわ。
あと、ここのボスは蜜蜂さんの仲間で"オオハクショクミツバチ"の女王様がボスになるわね。
それと..."変わった進み方"をするのは最初のエリアのみよ。
最初のエリアをクリアすると...そこからはランダム制になるからどこに行くのか全くわからなくなるの。
ただ、言えるのは最初のこのエリアどれかに戻れるのは最奥のエリアをクリアした時のみって所ね。
それ以外で戻るのはほぼ私達以外は不可能だと言えるわ。』
いつになく真剣な表情をして答える私の言葉にギルマスは顔色を変える。
「それは...どういうことだ??」
ギルマスが何を聞きたいのかは分かる。だから私は包み隠さず告げた。
『このダンジョンの主人は"キュリッチ"そして、そんなキュリッチと契約しているのが、私なの。
そのお陰で...なのかな?私はダンジョン主人のご主人様という名誉の称号があるのよ。
その称号の効果で、ダンジョンの入り口出口を特殊条件を満たせば自由に生み出せるし、出入りも自由になるのよ。』
ここまで言うつもりはなかったのだが...きっとギルマスが知りたいことはこういうことなのだと理解しているから私は素直に話をした。
すると...ギルマスは考え込み出した。
まぁ~無理もないと思う。
だって、裏を返せば特殊条件さえ満たせば、このダンジョンは私の思うようにとうにでもできる...と言うことだからだ。
ギルマスはしばらく考え込んだあと、ゆっくりと私を見つめて口を開いた。
「そのことを知っているのは...」
ギルマスが言い切る前になんと?!
『そんなのここにいる奴以外知るわけがない。親父達にも言ってないぜ。
そんな事他の連中に知れたらコイツの身が危ないだろう?』
ブルーム兄さんが私の側に来てギルマスに告げたのだった。
側に来ていたのはブルーム兄さんだけでなかった。
野営の準備をしていた他の兄弟達全員が集まってきていたのだった。
蜜蜂さん達の引っ越しも順調に進んでいるみたいなので、このエリアで大きな変化がないか調査しつつ、素材なども集めつつ出口に向かって進むことにした。
爬虫類系エリアと違ってギルマスが頼りになるのでかなりサクサクと進むことができた。
ギルマスも自分の好奇心を抑えつつも数多くの魔物を倒してくれたおかげだ。
予定よりかなり早いペースで出口付近に着くことができた私達は、このエリアのボスが来るまで野営をして待つことにした。
ちなみにこのダンジョンでセフティーエリアの他にボスがいる空間だけ他の魔物は寄り付かない。
本来ならボスが待機しているので、野営なんて準備してる暇なんてないのだが...今回は特例なので野営を張っている。
野営の準備をしながらギルマスが質問してきた。
「なぁー、聞きたいんだがよ...このエリアのボスはなんなんだ?てか、どのエリアも今まで見たいな感じで進むのか?本当にここはダンジョンなのか?」
一息で質問するギルマスの表情は困惑した顔となっていたので、私が代表して答えることにした。
『ギルマス...いいわ、ちゃんと答えるわよ。ここはダンジョンで間違いがない。ただ、私達が知るダンジョンとは作りが異なるらしいから特殊な環境下であることは違いないわ。
あと、ここのボスは蜜蜂さんの仲間で"オオハクショクミツバチ"の女王様がボスになるわね。
それと..."変わった進み方"をするのは最初のエリアのみよ。
最初のエリアをクリアすると...そこからはランダム制になるからどこに行くのか全くわからなくなるの。
ただ、言えるのは最初のこのエリアどれかに戻れるのは最奥のエリアをクリアした時のみって所ね。
それ以外で戻るのはほぼ私達以外は不可能だと言えるわ。』
いつになく真剣な表情をして答える私の言葉にギルマスは顔色を変える。
「それは...どういうことだ??」
ギルマスが何を聞きたいのかは分かる。だから私は包み隠さず告げた。
『このダンジョンの主人は"キュリッチ"そして、そんなキュリッチと契約しているのが、私なの。
そのお陰で...なのかな?私はダンジョン主人のご主人様という名誉の称号があるのよ。
その称号の効果で、ダンジョンの入り口出口を特殊条件を満たせば自由に生み出せるし、出入りも自由になるのよ。』
ここまで言うつもりはなかったのだが...きっとギルマスが知りたいことはこういうことなのだと理解しているから私は素直に話をした。
すると...ギルマスは考え込み出した。
まぁ~無理もないと思う。
だって、裏を返せば特殊条件さえ満たせば、このダンジョンは私の思うようにとうにでもできる...と言うことだからだ。
ギルマスはしばらく考え込んだあと、ゆっくりと私を見つめて口を開いた。
「そのことを知っているのは...」
ギルマスが言い切る前になんと?!
『そんなのここにいる奴以外知るわけがない。親父達にも言ってないぜ。
そんな事他の連中に知れたらコイツの身が危ないだろう?』
ブルーム兄さんが私の側に来てギルマスに告げたのだった。
側に来ていたのはブルーム兄さんだけでなかった。
野営の準備をしていた他の兄弟達全員が集まってきていたのだった。
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