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第四章
4-121 これからの対策として ②
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とりあえずこのままここで話し合っていても仕方がないので一度この森を出ることにしようとラース兄さんの提案があり、昼食をとったら森を出る事にした。
私達はキュリッチが用意してくれた昼ご飯を食べながらどの段取りで動くか話し合いをする。
『なぁー、森を出るのはかまわねぇーけどよぉ~、出た後どうするんだ?』
ブルーム兄さんのその言葉を聞いて皆でラース兄さんを見つめるが、ラース兄さんは私を見つめる。
ラース兄さんの視線を受けて私はえっ?となりながらも頭の中で考えていた事を話す。
『と、とりあえずは、休息所に戻ってサンプル品と兄さんが纏めた地図を見せて話をするでしょ?
そのあとは...街に報告してどうするか話し合うしかないんじゃない?
というか...兄さん達はともかく、私とキュリッチてここから出れるのかしら?』
私の言葉にラース兄さんは顔を顰め、他の兄弟達は驚いた表情をする。
ずっーと引っかかっていた事を思わず私は言葉にしたんだけど...そもそもはキュリッチはこの森の...ダンジョンの主なのだ。
そして、私はそのキュリッチと契約したので、私もこの森...というか、このダンジョンの"総管理者"になっているのでここから出ることができるのか??というのが目下の悩みであった。
『だって...そうでしょう?皆忘れてるかも知れないけど、キュリッチって元はここの主な訳じゃない?
そのキュリッチと私は契約してるんだから...ねぇー...。』
いつになく不安な声をあげてしまった私。
キュリッチと契約してからも森を出てないので、出れるのか不安でしかなかった。
契約する前にキュリッチが森の外に出ようとしたら消えて元の場所に戻った光景がずっと頭の片隅にあったしね。
一瞬にしてお通夜ムードになってしまったが...そんな空気を破る一声がキュリッチから発せられた。
『何をそんなに心配することがあります?大丈夫です。私はともかく、主人は元々は外部の者。しかもこれだけの魔力量をお持ちなんですよ?ここから出れるに決まってます。
じゃないと、私は貴女と契約なんて結びませんよ。
こう見えて、私は勝算のない賭け事は嫌いなんですよ。』
ひとり満面の笑みを浮かべてそう言い放つキュリッチ。
私達兄弟は一瞬目を点にしてしまったが...
『ふふっ。』
『さすがだな!』
『うわぁ~、露骨だね。』
「素直でいいんじゃないか?」
『これはある意味心強い言葉ですね。』
思わず笑い出してしまった。
私達が笑い出すとキュリッチもさらに嬉しそうな表情を浮かべる。
『あー、なんか悩んでたのが馬鹿らしくなってきたわ!
そもそもなる様にしかならないんだからいっか?!』
私がそう言うとラース兄さんも顔を緩めて
『その考え方もどうかと思うが...キュリッチの言葉を信用するしかないだろうね。』
そう言ってお汁をすする。
そんなラース兄さんを見てブルーム兄さんもお汁を啜りながら
『だな。出れなかったら俺たちで必要なもの取ってきて戻ってくるさ!』
明るく言い放つ。
『そうだね!姉さんならひとりでも大丈夫だと思うけどね。』
「そうだな。」
ローダンもフレアもそう言って昼ご飯をたいらげていった。
私達はキュリッチが用意してくれた昼ご飯を食べながらどの段取りで動くか話し合いをする。
『なぁー、森を出るのはかまわねぇーけどよぉ~、出た後どうするんだ?』
ブルーム兄さんのその言葉を聞いて皆でラース兄さんを見つめるが、ラース兄さんは私を見つめる。
ラース兄さんの視線を受けて私はえっ?となりながらも頭の中で考えていた事を話す。
『と、とりあえずは、休息所に戻ってサンプル品と兄さんが纏めた地図を見せて話をするでしょ?
そのあとは...街に報告してどうするか話し合うしかないんじゃない?
というか...兄さん達はともかく、私とキュリッチてここから出れるのかしら?』
私の言葉にラース兄さんは顔を顰め、他の兄弟達は驚いた表情をする。
ずっーと引っかかっていた事を思わず私は言葉にしたんだけど...そもそもはキュリッチはこの森の...ダンジョンの主なのだ。
そして、私はそのキュリッチと契約したので、私もこの森...というか、このダンジョンの"総管理者"になっているのでここから出ることができるのか??というのが目下の悩みであった。
『だって...そうでしょう?皆忘れてるかも知れないけど、キュリッチって元はここの主な訳じゃない?
そのキュリッチと私は契約してるんだから...ねぇー...。』
いつになく不安な声をあげてしまった私。
キュリッチと契約してからも森を出てないので、出れるのか不安でしかなかった。
契約する前にキュリッチが森の外に出ようとしたら消えて元の場所に戻った光景がずっと頭の片隅にあったしね。
一瞬にしてお通夜ムードになってしまったが...そんな空気を破る一声がキュリッチから発せられた。
『何をそんなに心配することがあります?大丈夫です。私はともかく、主人は元々は外部の者。しかもこれだけの魔力量をお持ちなんですよ?ここから出れるに決まってます。
じゃないと、私は貴女と契約なんて結びませんよ。
こう見えて、私は勝算のない賭け事は嫌いなんですよ。』
ひとり満面の笑みを浮かべてそう言い放つキュリッチ。
私達兄弟は一瞬目を点にしてしまったが...
『ふふっ。』
『さすがだな!』
『うわぁ~、露骨だね。』
「素直でいいんじゃないか?」
『これはある意味心強い言葉ですね。』
思わず笑い出してしまった。
私達が笑い出すとキュリッチもさらに嬉しそうな表情を浮かべる。
『あー、なんか悩んでたのが馬鹿らしくなってきたわ!
そもそもなる様にしかならないんだからいっか?!』
私がそう言うとラース兄さんも顔を緩めて
『その考え方もどうかと思うが...キュリッチの言葉を信用するしかないだろうね。』
そう言ってお汁をすする。
そんなラース兄さんを見てブルーム兄さんもお汁を啜りながら
『だな。出れなかったら俺たちで必要なもの取ってきて戻ってくるさ!』
明るく言い放つ。
『そうだね!姉さんならひとりでも大丈夫だと思うけどね。』
「そうだな。」
ローダンもフレアもそう言って昼ご飯をたいらげていった。
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