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第四章
4-105 変化した土地に実地調査に入ります! ⑥
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歩き始めてからだいぶ時間が経った頃、私達の周囲の闇もかなり深まり、ほとんど足元が見えなくなってきた。
空には三日月にかけた月とキラキラと輝く無数の星がわずかに足元を照らしている状態だ。
森の中からは夜行性の鳥達の囀りが聞こえてくるのだが、全く灯りという灯りがないので、不気味さが辺り一面を覆っている。
警戒の意味も込めて、私が魔法で淡い光玉をだし、兄弟それぞれの頭上と足元に配置し、少しでも雰囲気を和らげる。
本来ならもう少し明るくするのだが、この未知の場所の生態調査も兼ねているので、光を抑えているのだが、夜目もある程度いい私達兄弟からするとこの程度の淡い灯りでも十分すぎる。
『しかし...なんもねぇーなぁー。魔物の気配はあるけどよぉ~、たいした魔物の気配はないから問題なんじゃないか?』
先頭を歩くブルーム兄さんがそう呟く。
確かに今の所これと言って問題はない。
全くないのか?と言われたら色々と気になることがあるが、私達が結界を張っている事も関係するのか魔物に襲われたりするような事もないので大丈夫そうな気もするが...油断はできないと思う。
今は外周を確認のために歩いているのだが...進むにつれて、ダンジョンで生息していた植物や生き物の姿が増えてきている。
害をもたらすものではないのだが、私達が知る限り地上にはないものなので、そこがかなりネックになっているだけなのだ。
『兄さん、油断は禁物ですよ。まだ我々は外周の、しかもほんの一部しか見てないんですから。』
ブルーム兄さんの言葉にラース兄さんが地図を描きながら注意を促す。
ブルーム兄さんは"わかってる!"と少し不貞腐れ気味に返事を返すが、言葉の内容とは裏腹にいつも以上に警戒をして歩いていることは見て取れているので、私は特に何も言わなかった。
すると...ずっと森の中を見ていたローダンが歩みを止めた。
そして...
『ねぇ...聞いてもいい??』
顔は森の中を向けたままローダンが質問してきたので、皆歩みを止めてローダンの質問に答える。
『どうした?』
「何かあったか?」
私達の言葉にローダンは軽く頷きとんでもないことを言い出す。
『この森って...僕達以外の人はいないよね??』
『はい??』
『何を言ってるんですか?』
『ローダン寝ぼけてるのか?』
「どういう事だ?」
ローダンの言葉に私達は意味が分からないので確認を取ろうとすると、ローダンがゆっくりと左手を挙げて一点を指差す。
その先を追って見ると...なんとそこに人の姿があったのだ。
空には三日月にかけた月とキラキラと輝く無数の星がわずかに足元を照らしている状態だ。
森の中からは夜行性の鳥達の囀りが聞こえてくるのだが、全く灯りという灯りがないので、不気味さが辺り一面を覆っている。
警戒の意味も込めて、私が魔法で淡い光玉をだし、兄弟それぞれの頭上と足元に配置し、少しでも雰囲気を和らげる。
本来ならもう少し明るくするのだが、この未知の場所の生態調査も兼ねているので、光を抑えているのだが、夜目もある程度いい私達兄弟からするとこの程度の淡い灯りでも十分すぎる。
『しかし...なんもねぇーなぁー。魔物の気配はあるけどよぉ~、たいした魔物の気配はないから問題なんじゃないか?』
先頭を歩くブルーム兄さんがそう呟く。
確かに今の所これと言って問題はない。
全くないのか?と言われたら色々と気になることがあるが、私達が結界を張っている事も関係するのか魔物に襲われたりするような事もないので大丈夫そうな気もするが...油断はできないと思う。
今は外周を確認のために歩いているのだが...進むにつれて、ダンジョンで生息していた植物や生き物の姿が増えてきている。
害をもたらすものではないのだが、私達が知る限り地上にはないものなので、そこがかなりネックになっているだけなのだ。
『兄さん、油断は禁物ですよ。まだ我々は外周の、しかもほんの一部しか見てないんですから。』
ブルーム兄さんの言葉にラース兄さんが地図を描きながら注意を促す。
ブルーム兄さんは"わかってる!"と少し不貞腐れ気味に返事を返すが、言葉の内容とは裏腹にいつも以上に警戒をして歩いていることは見て取れているので、私は特に何も言わなかった。
すると...ずっと森の中を見ていたローダンが歩みを止めた。
そして...
『ねぇ...聞いてもいい??』
顔は森の中を向けたままローダンが質問してきたので、皆歩みを止めてローダンの質問に答える。
『どうした?』
「何かあったか?」
私達の言葉にローダンは軽く頷きとんでもないことを言い出す。
『この森って...僕達以外の人はいないよね??』
『はい??』
『何を言ってるんですか?』
『ローダン寝ぼけてるのか?』
「どういう事だ?」
ローダンの言葉に私達は意味が分からないので確認を取ろうとすると、ローダンがゆっくりと左手を挙げて一点を指差す。
その先を追って見ると...なんとそこに人の姿があったのだ。
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