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第四章

4-103 変化した土地に実地調査に入ります! ④

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 私の言葉にハッとして目をキラキラさせるブルーム兄さん。
どうやらようやく私達の会話に入り込める要素を見つけたようで輝く瞳で私を見つめてくるので、会話を促してみると...。

『じゃーよー!心配なんじゃねぇー?元の状態に戻ってるってんなら楽勝だろう?!新しく変わってたらよ?どんな魔物がいるかわかんねぇーけどよ、元に戻ってるだけなら大体の魔物の検討はつくじゃんか?』

ブルーム兄さんの言いたいことは凄くわかる。
確かにそうなんだけど...肝心なことを忘れているなぁーと思った。

俺様天才!っていうノリでひとり嬉しそうにしているブルーム兄さんにラース兄さんがとんでもない一撃をお見舞いする。

『兄さんさすが馬鹿ですね。』

『はぁーー?!!どう言う意味だよ!』

ラース兄さんの言葉にほんの数秒前までウキウキ状態のブルーム兄さんが、一瞬にして不機嫌モードに突入した。

こうなったら面倒くさいので私とフレア、ローダンは傍観者に徹することにして、成り行きを見守ることにした。

不機嫌モードに入ったブルーム兄さんはラース兄さんに詰め寄る。
しかし、ラース兄さんは微動たりともせずに真面目な顔でブルーム兄さんを見つめながら話をする。

『いいですか、兄さん。確かに環境的には元に戻ってます。しかし!!ここは、というか...現在私達が生活している場所も含めててですが、現存していた国や街などが地盤変化して色々と組み合わさった状況で生活しているのは知ってますよね?』

ラース兄さんのその言葉の意味にブルーム兄さんは気付いておらず、いまだに不機嫌な状態が続く。

ラース兄さんが言っている言葉の真の意味すらちゃんと理解できていれば...簡単なことなんだけど...ブルーム兄さんはよく言えば素直。悪く言えば...単細胞なので状況読み取るのがかなり苦手。

と言うか、楽観的にしか物事を考えないので、ある意味羨ましい脳みその持ち主でもある。

だが、本当に今の状況的にはラース兄さんの様なしっかりした考えを持ってないと色んな意味で危ないのだ。

私達が現在住んでいる環境は、昔っから知っている環境とは大きく違う。

あの戦いの影響で、地殻変化をもたらしてしまい、海の底に沈んだ大陸もあれば、新しく生まれた大陸もあり、元々離れていた大陸同士がくっついたりして新たな土地を生み出してみたりと大きくさま変わりしているのだ。

そのため、今現在においても見慣れているようで全く違う植物が生えていたり、新種の生物が見つかったりしている。

そのことを踏まえると...今復活したこの森となっている場所が、"昔"どの大陸の物なのか、またまたミックスされた土地なのか、それとも新しく生まれた土地で以前の土地の記憶を再現されているのか...本当に未知の領域となっているのだ。

だから...知っている植物などがあっても全く油断ができないでいる。

それが...今目の前ですごんでいるブルーム兄さんが理解できているのか...というのが新たにでた問題となっているのだった。
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