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第四章

4-92 魔法の思わぬ副作用とその効果によって ⑦

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 ブルーム兄さんの肩の上で気を失っていたロコリスだったが、ブルーム兄さんの叫び声にて目を覚ます。

しかし、彼が目を覚ましてみた景色は...予想以上で、驚きと興奮となんとも言えない感情に襲われてしまい、目覚めて早々にブルーム兄さんの肩の上で大暴れ。

ブルーム兄さんがしっかりと彼をホールドしていたおかげで、肩から落ちずに済んだロコリス。

ただし、ブルーム兄さんの鉄拳を脳天に一発入れられたようだけどね...。

なんとか落ち着きを取り戻したロコリスは、現状をしっかり把握しようと努める。

と言っても彼は空を飛ぶことも浮く事もできないため、ブルーム兄さんの肩の上で真面目な顔をして兄さん達に質問するって変な光景だったんだけどね...。

「いったいぜんたい、どのような経緯でこんな光景が広がっているのか教えて欲しいです。あっ!その前にここは以前調査に訪れた場所で問題ないですよね??」

ロコリスの質問にブルーム兄さんとラース兄さんは呆れ顔をしつつもちゃんと答える。

『間違いないぞ。てか、もう暴れんなよ?次暴れたら落とすからな。』

ブルーム兄さんは嫌そうな顔をしつつホールドしていたロコリスの身体を自分の肩から移動させて空中に浮かせて威をかける。

ロコリスは一瞬にして顔面蒼白になり、首が千切れんばかりに振り大人しくするとブルーム兄さんと約束をする。

『兄さん...そんな意地悪をしないで下さいよ。後で、スノーに怒られますよ。
ロコリス。この真下は、"あの土地"で間違いないですよ。
 今日、私達だけで調査してその帰りにスノーが土地全体に雷をもう一度落としたのは説明しましたよね?』

ラース兄さんの言葉にロコリスはゆっくりと頷く。
ブルーム兄さんはラース兄さんに注意されて、渋々ロコリスを自分の肩に戻してホールドする。

『それも数時間前?ぐらいの出来事のはずです。まさか...このような状態になってるとは思ってもみませんでしたけどね。』

ラース兄さんの言葉を聞いてロコリスは悩み出す。
そして何か思いついたのかハッとした表情をして兄さん達に再び質問をする。

「あ!あのう...なんで私達装備なしなのに呼吸が??えっ!土地だけでなく、空気も変化させたのですか??えっ??!どうなってるんですか?!!」

ロコリスの言葉にブルーム兄さんもラース兄さんも溜息を吐く。

それが分からないから今この場にいるのだと言うのに...。

『そんな事俺たちも知るかよ!急にスノーが慌てて飛び出すから俺たちは付いてきただけだ。』

『これだけ青々とした木々や他の植物も問題なく生えてますから...土壌だけでなく、大気の方も浄化された...という事で間違いはないかと思いますよ。まぁー...あくまでも、現状を見ての判断ですがね。』

ブルーム兄さんとラース兄さんの言葉にロコリスは驚きつつも嬉しそうな表情を浮かべる。



 
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