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第四章
4-89 魔法の思わぬ副作用とその効果によって ④
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フレアはともかく、他の兄弟達は長時間は人の姿で上空を飛ぶのは今だに苦手なので私は自分の魔法で補助しながら上空を移動する。
『スノー!おい!いったい何があるっつんだよ!!』
ブルーム兄さんは怯えるロコリスを肩に担ぎながら上空を移動する。
私は後ろを振り返らずに兄弟達に声をかける。
『兄さん達さっきまでのこと覚えているでしょう?私、ここに戻る前にあの場所と汚染された土地両方に雷魔法を落とした事を。』
私のその言葉を聞いてようやく理解したのだろう。
ラース兄さん、フレアの顔色が一気に変わる。
私は雰囲気だけでラース兄さんとフレアが私の言いたい事を理解してくれたと感じとり言葉を続ける。
『兄さん達には普通に雷を落としたように見えるだろうけど、今回落とした雷は前回の二倍の威力を込めて落としたのよ!』
ここまでいうと鈍いブルーム兄さんですら意味を理解したようで慌てた様子で私の側まで移動してきた。
ブルーム兄さんだけでなく、他の兄弟達も私の側に寄ってきた。
『じゃースノー...。』
ラース兄さんの言葉を最後まで聞かずに私は頷き答える。
『あれだけの速度で本当に変化をしているなら明日なんて待ってたら大変よ!今すぐにでもあの場所の変化を見ないと大変だわ!』
私がそう言うと兄弟達は飛ぶ速度を上げてくれた。
私も遠慮なく速度を上げて目的の場所へと急ぐ。
すると...私の予想していた通りの光景が視界に入って来た。
私が雷を落として休憩所に戻ってほんの数時間しか経っていない。
経っていないはずなのに...。
『おい!嘘だろ!なんであんなでかい木が生えてるんだ?!!』
ブルーム兄さんの声が上空に響き渡る。
無理もない。
他の兄弟達もブルーム兄さんと同じ事を思っているのだろう、目を見開きながらも飛ぶスピードは緩めなかった。
『やっぱり...。急ぐわよ!』
私は飛ぶスピードを更にあげる。兄弟達もそれに続きスピードを更にあげる。
私達が目にした木はやはり、元々汚染されていた土地に生えたものだった。
木だけでない。
木々の間に数箇所だが、湖らしきものの姿も見えた。
私が予想した通り、大気も通常より綺麗な状態に戻っており装備品なしでも息ができるまでに回復していた。
それだけでも驚くのに、更に驚く光景が私達の目に入って来た。
生い茂った木々の枝に消えていた小動物の姿が。
リスや鳥、狸や狐、狼やウサギなどの姿が。
あと、トンボや蝶々など昆虫達の姿も見えたのだ。
私はそれを見ながら更に奥に向かう。
まだ汚染されていた土地に向かってだ。
『マジかぁー...。』
まだ汚染されていた土地には一発しか雷は落としていない。
それなのに...そこには青々と茂った草花が咲き誇る草原が一面に広がっていたのだった。
『スノー!おい!いったい何があるっつんだよ!!』
ブルーム兄さんは怯えるロコリスを肩に担ぎながら上空を移動する。
私は後ろを振り返らずに兄弟達に声をかける。
『兄さん達さっきまでのこと覚えているでしょう?私、ここに戻る前にあの場所と汚染された土地両方に雷魔法を落とした事を。』
私のその言葉を聞いてようやく理解したのだろう。
ラース兄さん、フレアの顔色が一気に変わる。
私は雰囲気だけでラース兄さんとフレアが私の言いたい事を理解してくれたと感じとり言葉を続ける。
『兄さん達には普通に雷を落としたように見えるだろうけど、今回落とした雷は前回の二倍の威力を込めて落としたのよ!』
ここまでいうと鈍いブルーム兄さんですら意味を理解したようで慌てた様子で私の側まで移動してきた。
ブルーム兄さんだけでなく、他の兄弟達も私の側に寄ってきた。
『じゃースノー...。』
ラース兄さんの言葉を最後まで聞かずに私は頷き答える。
『あれだけの速度で本当に変化をしているなら明日なんて待ってたら大変よ!今すぐにでもあの場所の変化を見ないと大変だわ!』
私がそう言うと兄弟達は飛ぶ速度を上げてくれた。
私も遠慮なく速度を上げて目的の場所へと急ぐ。
すると...私の予想していた通りの光景が視界に入って来た。
私が雷を落として休憩所に戻ってほんの数時間しか経っていない。
経っていないはずなのに...。
『おい!嘘だろ!なんであんなでかい木が生えてるんだ?!!』
ブルーム兄さんの声が上空に響き渡る。
無理もない。
他の兄弟達もブルーム兄さんと同じ事を思っているのだろう、目を見開きながらも飛ぶスピードは緩めなかった。
『やっぱり...。急ぐわよ!』
私は飛ぶスピードを更にあげる。兄弟達もそれに続きスピードを更にあげる。
私達が目にした木はやはり、元々汚染されていた土地に生えたものだった。
木だけでない。
木々の間に数箇所だが、湖らしきものの姿も見えた。
私が予想した通り、大気も通常より綺麗な状態に戻っており装備品なしでも息ができるまでに回復していた。
それだけでも驚くのに、更に驚く光景が私達の目に入って来た。
生い茂った木々の枝に消えていた小動物の姿が。
リスや鳥、狸や狐、狼やウサギなどの姿が。
あと、トンボや蝶々など昆虫達の姿も見えたのだ。
私はそれを見ながら更に奥に向かう。
まだ汚染されていた土地に向かってだ。
『マジかぁー...。』
まだ汚染されていた土地には一発しか雷は落としていない。
それなのに...そこには青々と茂った草花が咲き誇る草原が一面に広がっていたのだった。
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