ドラゴンなのに飛べません！〜しかし他のドラゴンの500倍の強さ♪規格外ですが、愛されてます♪〜

第四章

4-68 調査報告をして 2

　私の放った雷魔法がこの汚染された土地に命の息吹を与えることができるということを証明してしまった。

...と言ってもたまたまな可能性もある。
私の話を聞いて普通なら疑うものなんだけど...。
...？？？あれ？？？なぜか私を見つめる皆の目線が...おかしくないですか？？

自分で思わず"浄化されている"と言ったものの...本当にそうなのかはまだはっきりとは確定していない...のに...何？？この...皆の眩しすぎる視線は...。

私に向けられる視線はこれでもかというほどの期待の眼差しだ。

まぁー...本当にあと土地を浄化できるのであれば、喜ばしいことだ。
使い道もたくさんあるし、これからの私達の生活にも大きく左右されるしね。

でも...でもよ。皆、少しは冷静に考えてくれよ！
私は思わず一人でノリツッコミ的な会話を繰り広げていたら、一緒に調査に出ていたメンバーの一人が声を上げた。

「あ、あのう！！まだ確定してないんですよね？！浄化されたか？！で、でも希望はあるんですよね！」

希望と不安の入り混じった視線を私に向けながら話す彼の言葉に私はようやくまともな会話ができる奴が現れたと心底ホッとして頷きながら返事を返す。

『もちろんはっきりと確定した訳ではないわ。たまたまって可能性もあるから。でも、浄化ができるかもしれないという希望は持てると思うわ。』

私がそう話すと王様と兄弟達が私の側に詰め寄ってきて

「良いんだ！可能性でも！確かに色が変わったのなら希望はもてる！！」

『そうだぜ！なんなら明日からもっかい落としに行こうぜ！！』

『そうだな。希望が持てるならやる価値はある。お前の雷魔法だけがその作用をもたらすのかも確認したいし、明日もあの場所に行って汚染されてなかったら確定だしね。』

『僕も手伝うよ！はっきりしてから皆に改めて報告してあげたらかなり喜ぶと思うよ！』

王様と兄弟達の言葉に他のメンバーも目を輝かせて頷く。

これは...もう確定だね。
しばらく私は兄弟達と調査メンバーの数人を引き連れて汚染地帯が浄化できるのかの実験調査に仕事内容がチェンジになることが...。

私は大きな溜息を吐きながら

『あー！！もうーーーー！！分かりましたよ！明日からヤレバいいんでしょ！ヤリに行きますよ！でも、あまり過剰な期待は寄せないで下さいね！わかりました！？』

私がそう先手の言葉を強気で言い放ったのにも関わらず、彼らの表情や目線は何一つ変わらなかった。

私は心底このことを報告するじゃなかったと思ったことは内緒だ。