ドラゴンなのに飛べません！〜しかし他のドラゴンの500倍の強さ♪規格外ですが、愛されてます♪〜

第四章

4-14 次の目的で待っていたものは

　先回りしてわなを仕掛けてくれているチームのリーダー...ドワーフのガラルとサブリーダーでドワー族のガラは仲間達に的確な指示を出して次々と罠を作って仕掛けていく。

彼らが今仕掛けている罠は大型の魔物用の罠だ。
これも前回のを教訓にして何回も試行錯誤して編み出したものだった。

「倒せなくてもいい。せめて足止めできるようにするぞ！」

「そこ！もう少し深く掘るように！蔦は三重にして編み込むんだ！！」

「はい！！」

「わかりやした！！！」

二人の指示に仲間達は元気に返事をして手早く動いていくのだ。

罠にはその場にあるものだけでなく罠を仕掛けるために事前に用意してあった道具を組み合わせて罠を作っていく。

私達が着く頃には全ての罠が完成していた。

「じゃー私は手はず通りに行動するから後はよろしく。」

私はそれだけ伝えて目的の場所へと向かった。
そこは...あの地下道へ続く扉があった場所だ。

今行ってもその場にはあの時にあった扉は存在しなかった。

しかし...あの扉があった場所からあの嫌な気配がしたので私は気配がする所まで一直線に穴があくように力を込めて力を流す。

力を流すと私一人が通れるぐらいの穴が一直線にあいた。

私は気配が消える前にと穴があいたのと同時にそのまま降りていくと...道中魔物が出てきたがそれもきちんと片付けていく。

降下するスピードを緩めずに一直線に気配が濃くなる場所を目指す。

すると...あの時に見た禍々しいオーラを放つ石が見えてきた。

『今度こそにがすか！！』

私は自分のありったけの魔力を込めて網目状の結界を作成して石に目掛けて放った。

石から攻撃波みたいなモノが放たれたが...私が作った編み目状の結界はビックもせずにそのまま石に覆いかぶさった。

『ふん。まだ力は完全に回復してない...感じ？てか...この気配は奴じゃない。でも...奴に似た気配...なんなの？？
とりあえず...このままギルドに持って帰るしかないわね。』

私はそのままその石に新たに結界魔法を放つ。
結界魔法は無事に作用してあの禍々しいオーラを閉じ込めた。

私は結界ごと石を持ち上げようとしたら左の横穴から私めがけて剣が飛んできたのが視界の隅に入った。

スレスレで私はその攻撃を避けると

《邪魔バカリシオッテ...キサマ...以前...コノ洞窟ニ...キテタヤツダナ》

頭の中に直接ノイズのように響く声。
聞いていると気持ち悪いと思いながら声が聞こえてきた所を凝視していると...闇の中から以前地下道で目撃したあの人物がいたのだった。