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第三章

3-63 それぞれの修行を終えて

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 それぞれの修行を終えて私達は修行していた空間から出て神様の中庭で合流する時が来た。

最初に中庭に着いたのは私とブルーム兄さん。
一番乗りで中庭に到着して修行をつけてくれた神様達とお茶と茶菓子を楽しみながらラース兄さんとフレアの修行が終わるのを待っていた。

ただ待っているだけではといって神様達が自分達のお勧めのお茶と茶菓子を用意してくれたので言葉に甘えることに。

私達が中庭に来て数時間遅れでラース兄さんが合流した。

その表情はとても清々しいものと一皮剥けた感じに更に腹黒さが鍛え上げられた感が見えた。

それに加えて身にまとっていたオーラ?的なものも以前より遥かに良いものになっているのを感じた。

『よっ!ラース!どうだった?』

『良い顔してるじゃない!』

私達が笑顔で声をかけるとラース兄さんは手を上げながら

『ああ、とても充実したものだったよ。新たな自分発見って感じかな?』

そう言って私達の元にやって来てそれぞれ以前とは違う何かを感じ取っていた。

『そういやフレアは?』

ラース兄さんが私達と一緒にフレアがいない事に気付いて周りを見渡す。
私とブルーム兄さんは互いに顔を合わせて苦笑いをしながら答えた。

『アイツは...アイツで別の師匠がついて修行しているよ。』

『そうそう。できれば私もその師匠には教わりたくわないけど...フレアには合った師匠だから大丈夫だと思うわ。』

私達の返答にラース兄さんは何かを感じとったようで

『なら大丈夫だろう。暫くしたら来るだろうね。』

そう言ってブルーム兄さんの横に腰を下ろして寛ぎ出したのだった。

まぁ~私達もフレアも合流してくる事は予想していたのでラース兄さんの返事には驚かなかった。

暫く私達兄弟三人と神様達とでお茶を飲みながら寛いでいると待っていた人物が二人やって来た。

正確に言うとフレアはドラしゃんに担がれて戻ってきたって言うんだけどね。

ドラしゃんに担がれて戻ってきたフレアの姿を見て私達は駆け寄る。

フレアはスヤスヤと安心しきった表情で眠っていた。
駆け寄ってきた私達にフレアを預けるとドラしゃんは溜息混じりに私達に注意事項を述べてきた。

『今回の修行にてコイツは予想を遥かに超えてドラゴンの姿に慣れるまでになった。
しかし、それはここの環境が大きく影響している可能性がある。
だから元の場所に戻ってもなるべくコイツにドラゴンの姿にさせないように。
なったとしても半分までに留めておくほうがいいだろう。下手したら自我がなくなる可能性があるから。』

ドラしゃんはそれだけ伝えると私達の後ろに控えていた神様達を睨みつけて帰っていった。

彼が一番愛する人達のいる世界へと。

私達は眠るフレアの顔を見ながらドラしゃんが残していった言葉の意味を想像していた。


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