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第三章

3-59 フレアの試練は

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 ドラしゃんが押さえているのはフレアの両顎の真下にあるツボ。
そこは普通の人にとってはたいしたものではないのだが...ある種の人種のものにとってはとても大事なツボの一つだった。

ドラしゃんがそこを押さえるとフレアは呼吸も楽になり身体も普通に動く様になった。

しかし...ドラしゃんがそこから手を離すとまた呼吸がしにくくなり、身体も動かなくなっていくのだった。

いったいどう言う事??フレアは困惑しながらドラしゃんを見つめるとドラしゃんはまためんどくさそうな表情をして話をしだす。

『お前本当に親から何も聞いてないんだな。』

「えっ?何のこと?」

『お前はちゃんとドラゴンの血を受け継いでいる。ただ、何の因果なのかお前のドラゴンの血とその力が抑えられている。正確に言えば封印されているといって問題ないだろう。』

「そ、そうなのか?」

『今私が押したのはドラゴン族なら呼吸が楽になるツボだ。
 ここは、"人間"にとっては生きるにはとても辛い環境です。』

「へっ?ここがですか?」

『だから私がここを押さえないと息もまともにできないでしょう?』

ドラしゃんの言葉を聞いてハッとする。
確かにこのツボを押さえてもらっているとかなり楽になる。

ドラしゃんに言われて自分で顎の真下のツボを押さえながら話を聞く。

『お前に足りないのはドラゴンの血と能力だ。見た目的にお前は人間に近いが...どう見てもドラゴンの方がお前にはしっくりくるはず。このままではお前はいつになってもあの兄弟達と本当の意味では肩を並べて生きていく事は無理だ。
 それでもいいのか?嫌だったらこれから言う事をするんだな。』

ドラしゃんの言葉にフレアは真剣な表情を向ける。
それを見てドラしゃんはニヤッと笑う。

ドラしゃんはいつの間にか両手に手袋をはめてどこから出したのか鞭を手にしていた。

『いいですか。私は優しくはありません。優しくするつもりもありません。
なぜならお嬢様やアキラ様でないですから。私が優しくするのはあのお二人だけですからね。
 ですからかなりのスパルタでいかせていただきますよ。私も早くかえりたいのでねぇー。』

そう言い終えるのと同時にドラしゃんは鞭をふりおろす。

フレアはかなり真剣な表情になりドラしゃんからの試練を受けることに。

ドラしゃんの訓練はフレアの本来持っている能力の開花とそれを常にきーぷできるようにすること。

そのためフレアは行き着く暇も与えられずドラしゃんの鞭から逃げながら試練の課題を繰り上げるのにひっしだった。
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