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第三章

3-1 二人で膨大な依頼をこなしていきます

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 ギルドを運営するようになって困ったことが一つ出てきた。

それは兄達が...ブルーム兄さんとラース兄さんそしてローダンがギルドの運営に忙しく冒険者として活動する事が難しくなってしまったのだ。

ブルーム兄さんは第二王子とギルマスとして毎日奔走して他国や近隣のギルドのギルマス達と話し合いをしたり、情報交換を行ったりしている。

家に帰るのもほぼ日付が変わる前になっている。

そんな二人を影(?)で支えているラース兄さんや第三王子は二人のギルマスを支えるのと従業員達との仲介役を担い書類の山と日々格闘している。

もちろんこちらも帰ってくるのは日付が変わる前だ。

その分ある程度時間のゆとりがある私とフレアが兄達の分も冒険者として依頼をこなす日々を過ごしている。

すると...今までは街の冒険者ギルドに届いていた私達宛の依頼もこのギルドに直接届く様になったのだが...。

『えっ?!嘘でしょう?!!なんなのこの量!!』

「えぐ...。」

『あのおっさん言うにはこれでも少ない方だとよ。ここができてからだいぶ他の冒険者達にもゆとりができたとかいったぜ。』

『ゆとりがでてきた分、自分達の能力向上に費やす事ができるようになって全体的に冒険者の能力が上がって一時期に比べて私達に振っていた依頼の量は大分減ったと言ってましたよ。』

私達宛に届いている依頼書の量を見て嘆いている私とフレアに向かってブルーム兄さんとラース兄さんはしれっと言う。

いやいやそれでも...ギルドの会議室の机の半分を占領する依頼書の量って...少ないのか?
そう思うのは間違っているのか?と思いながら兄達の顔を見ると視線を逸らされた。

とりあえず...大量にある依頼書をいく方向や内容などで分類していき一気に片付けていく作戦でこなしていくことにした。

すると...意外とかなりの量を一気にこなせる事が判明した。

『これ...隣の国からの依頼もあるけど..いいの?』

「えっ?そうなのか?」

依頼書を整理しながら確認すると...自国のもの以外の国の名前が記載された依頼書を発見した。

今までも何回か他国の依頼を受けた事があったが、その時に依頼を受けた国とはまた別の名前だった。

『今まで行った事がない国の依頼書だわ。どうしよう...。』

『なっ?!そんなのがあるのか?どれ?』

ブルーム兄さんは私が手にしていた依頼書を取り上げて中身を確認する。
ラース兄さんも一緒に内容を見ている。

二人の返事をただ静かに待っていると...

『これは、おっさん達に確認してみるわ。他のを先にこなしてろ。』

とブルーム兄さんは言いながら依頼書を持って部屋から出て行ったのだ。

ラース兄さんの方を見つめると静かに頷くので、とりあえず近場の依頼からこなして行くことにした。

とりあえず一番多かったモンスター素材の採取依頼からこなして行くことに。

ラース兄さんに依頼書を渡して受注者処理をしてもらっている間に準備をする為に一度家にもどることにした私とフレア。

家に帰り家族に暫く依頼をこなすために留守にする事をつたえる。

『きっとあれだけでも一ヶ月はここに戻れそうにはないよね?』

「そうだね...。素材の採取依頼書だけで百枚以上はあったからね...。」

私達の言葉に両親達は苦笑いしながら準備を手伝ってくれた。
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