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第二章

2-117 あとは引っ越しするだけ

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 しばらく完成した寮を見ながら皆で休憩をしていると王子達が荷馬車を引き連れて戻ってきた。

えっ?!こんなに早く??!!と驚きながらも数時間前に見た荷馬車と従者達が王子達と一緒にこちらに向かってやってきたのだ。

寮を作るために土地を広くしてあって正解だった。
荷馬車が寮の近くまで移動が可能となっているからだ。

建物が増えるなら道幅も広げたほうがいいとギルマスがいいアドバイスをくれたので色々といじり倒したのがこんな時にいい効果をもたらしてくれたようで頑張った甲斐があった。

王子達は新しく増えた建物を見て驚いていた。
見た目は同じ作りだが、壁紙をすべて変えている。

表札もつけれる様にしてあるし、玄関のすぐ横には郵便受けも作ってある。

街の家にはそれが必要だとこれまたギルマスのアドバイス。

独身寮の方は大きめの郵便受けを外につけて、玄関の内側にそれぞれ部屋番号を書いた棚を備え付けしてそこに郵便物を置ける様にした。

もちろんそのために部屋のドアに部屋番号も付けていった。

これもギルマスのアドバイスなのでギルマスなので付き合ってくれたのは言うまでもない。

ギルマスのおかげで前より遥かに使いやすい寮となったので感謝しかない。

今度また美味しいお酒が手に入ったら振舞ってあげようと兄弟皆で思った。

王子達は従者達に声をかけて持ってきた家具類をそれぞれの家に搬入し出した。

「今回はあまりなくてな、きっと自分達が住んでいた家からも家財道具持ってくることを見通して絨毯とカーテン類のみにしたんだ。」

と言って持ってきたものを見せてくれたが、それでも質は良いものばかりだった。

「まだ城の倉庫に残ってたやつなんだ。父上に聞いたら捨てるものだというので貰ってきました。」

「たいしたものでないけど使ってくれる方がいいかとおもってな。」

「あとは今の所ないんだ。」

「またあったら持ってくるな。」

彼らの言葉に一緒に聞いていたギルマスは呆れて言葉も出ない感じだった。

私達としては予算を抑えられてありがたい事なので、搬入を手伝い日が暮れるまでにはなんとか全ての荷物を各建物に入れて設置することが出来た。

あとはここに住む人達と彼らが持ってくるであろう荷物を入れるだけとなった。

「はぁー、なんか俺もここに住みたくなったわ...。あのギルド追い出されたら俺を拾ってくれよ。」

そう言ってギルマスは王子達と王子達が連れてきた荷馬車と従者達と一緒に帰っていった。

私達はそれを見送り、魔物避けの結界と防犯対策用の結界を入り家路につくのだった。







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