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第二章

2-114 ギルマス吼える?!

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 私達兄弟に怖くもない睨みを効かせるギルマスはどことなくドクれた様子で私達の話を聞く。

『私達本当に普通の人間が住む家の大きさって分からないのよね。独身組用の寮を作ったんだけど、"こんな広い所に住まわせてもらって良いんですか?!!"っていわれたぐらいのんだよね。私達からしたら狭くて申し訳ない気持ちで作ったのにね?』

『ああそうなんだよ。それなのにアイツら涙流して喜んでさぁー、すぐにでもここに住みたいって全員が言い出したんだぜ?』

『あんなに喜んで貰えるとは思わなくて大誤算でしたが、喜んで貰えたのには嬉しく思ってますよ。』

『でも、あんな狭いのに広いって喜ぶなんてさ...なんか申し訳なくってさぁー。』

「俺たちの感覚と人間の感覚に違いがあるのでは?と思って、普通の人間の感覚を知る人の意見を参考にする方が良いなぁーと思ったんだ。」

私達の言葉を聞いて先ほどまでとは違った顔付きになるギルマス。
そして慌てて寮の内部を見せろ!と言い出したので私達は二つ返事で見せる事にした。

女性用はちょっとと思ったので男性用を見せると入口からして固まるギルマス。
内部全て見終わる頃には廃人になりかけていたのだ。

あまりの代わり様にさすがの私達もまずい事をしたのか?と思いだし、恐る恐るギルマスに声をかけると...ギルマスは涙を流しながら私達に訴えてきた。

「馬鹿やろうーーーーーー!!こんな豪華で広い独身寮があってたまるかぁ!!!あんなの、貴族の別荘かなんかだろうがぁーー!!!お前らには常識ってもんがないのか?!ないからあんなもん作るだろうなぁー!!!!こんなんだったら俺もすみたいわぁーー!!!」

ギルマスの叫びに私達はガチでヤバいと感じた。
なんとか落ち着きを取り戻したギルマスと改めて話をすると、私達の感覚がかなりおかしいと言うか、人間の感覚と違って当たり前だとギルマスに言われた。

「家具や内装のことに関してはあの四馬鹿(王子達)がしでかしたことだと言うのはわかった。あとでお仕置きしておくわ。
 広さに関しては、一人部屋の広さ本当は半分ぐらいが普通の一人部屋の広さだ。
あれだと二人部屋の広さだぞ?そら皆喜ぶわ。まぁ~建ててしまったものは仕方がない。なら家賃は最初に決めてあったものより少し多めにとれ!出ないと他の宿屋と釣り合わないからな。そうでなくても、ここのギルドは手当面の金額を高く設定してあるから文句わ言わないだろう。」

『分かったわ。』

「はぁー。お前らは基本がドラゴンだから横に広く天井が高いのが普通さ。と言っても本当ならお前らが住んでいる家でもお前達の本質からしたら狭い方なんだろう。
基本ドラゴンが住む所に広さの制限なんかないんだからな。あるのは人間ぐらいだろう。」

そう言ってギルマスは私達に向かって複雑な表情を浮かべた。

「それでもお前さん達なりに色々考えてやったんだからいいとするさ。そうだな...世帯向けの広さかぉー...。風呂を世帯ごとにするならこの寮の二人部屋の広さで二階建てにして、それを一世帯向けにすれば良いさ。」

そう言ってギルマスは私達に外に出る様に促し、地面に見取り図みたいなのを描いて説明してくれたのだ。














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