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第二章

2-104 ブルーム兄さんは兄さんでした

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 家具を買い出しに行っていた王子四人はようやく戻って来たのはいいのだが...。

彼らの背後には大量の家具類とそれを運ぶ荷馬車と人々の大行列となっていた。

一体どんだけ買い込んできたのか聞くのも恐ろしくなる様な光景が広がっているのだが、王子達は満足気な表情をして私達の元へと向かってくるのだ。

王子達は私達の元へくると嬉しそうに話しかけてきた。

「貴族どもから使わない家具を貰ってきたぞ!」

「あいつら使えるのに飽きたら直ぐ新しいのに変えるからな!」

「そんな事をしたらキリル姐さんに怒られるのに...。」

「あと、使える廃材を再利用していくつか作って持ってきた。数はたくさんあるからな!」

そう言って報告してくれる王子達。
まぁ~あの荷馬車の列を見る限りかなりの量があるのだろう。

しかしだ...家具を運び入れる前に一つ兄さんに確認しないといけない事があった。

『ブルーム兄さん。寮を建ててくれたのはありがたいのですが...従業員は女性の方もいるのですが、この寮はどの様にして男女分けるのですか?』

あえて丁寧な口調で伝えるとブルーム兄さんはへっ?という顔付きで私を見つめる。

やっぱり...この兄はそういう事は考えてなかったのだ。

『兄さん、言っておきますが私達は兄弟だから男女でも同じ建物で過ごしてますが世間一般は独身の男女は恋仲でない限りは同じ建物内では過ごさないそうですよ。
特に寝起きを共にすることはないそうです。』

そこまで言うとブルーム兄さんは見るからに落ち込んでいた。

私は溜息を吐きながら仕方なしに、ギルドが建っている場所から少し下った場所にある崖下の広まった場所に少し土地を付け足して場所を広くして新しく寮を作ることにした。

ついでだからブルーム兄さんが建てた寮も同じ場所に移動させて寮は寮で一ヶ所に集めて管理することにした。

私は崖下に降りて行き下を確認する。
見るからに崖下は森が広がっており民家等は見当たらなかった。

魔法を発動させて木々を多少移動させ土地を増やす場所を確保する。

ある程度場所を確保したら、また魔法を使い下から上に土地を持ち上げた。
そして今自分がいる場所と同じ高さに新しく土地を作り出すと固定する。

それを上から見ていた他の兄弟達は私が今から何をしようとしているのかを理解したようで、ラース兄さんはギルド前の坂道の一部と私が居る崖下の土地を繋げるように新たに道を作り出した。

ローダンはギルドの職員入り口から崖下までを繋ぐように階段と手すりに屋根まで付けて通路を作っていく。

フレアはブルーム兄さんに声をかけて作った寮を土台ごと移動させてきた。


ブルーム兄さんが作った寮はラース兄さんが作った道側に置いてもらうことにした。

そして...反対側のスペースに私は女性用の寮を作ることにしたのだ。



















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