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第二章

2-99 実はこれは国王陛下の案でした

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 ようやく新しいギルドの職員が揃い、それぞれにギルドの運営について話をした上に役割分担を振り分けた。

ギルマスから貰った基本的なギルドの業務についての資料を皆に手渡して確認をしてもらっている最中に私はある爆弾を投下してしまった。

それは...

『これは、後から決まった事なんだけど、ここのギルド二十四時間体制らしいのよ。だから常にここに従業員が一定の人数がいる様に割り振りをしないと行けないから、ここ独自の業務体制を作らないと行けないんだけど...いい案ある?』

という内容だ。

基本ギルドは朝から夕方までなのだ。
だが...今回このギルドを作って従業員を集めている時にたまたま街に来ていた国王陛下がギルマスと話をしている場所に呼ばれて、このギルドの運営について話をしたいと言われて呼ばれた時にこの内容を相談されたのだ。

国王陛下が言うには...

「本来の冒険者ギルドにしても商業者ギルドは人相手だから朝から夕方までの運営にしてたのだが...今回作ったギルドは他の種族も関わってくるだろう?人間のルールばかりをゴリ押しするのは...問題だろう?」

そう言って複雑そうな表情をして話をする国王陛下に話を振られたのだ。

国王陛下の言葉にギルマスも複雑な表情をしていた。

『それはどう言うことですか?』

私の言葉に国王陛下ははっきりと答えてくれた。

「ドラゴン族の中には夜間も活動する種族がいると文献に載っていたが...どうなんだ?」

国王陛下の言葉に私は記憶を掘り起こしていくと...。

『ああ...確か、居ますね。会ったことはないですけど...父から聞いた事があります。』

私の言葉に国王陛下はなるほどと呟き少しの間考え込むと私に向き合って次の言葉を言ったのだ。

「だったら、君たちのギルドをこの際だから本当に新たな取り組みをすべきだと思う。そこでだ...二十四時間対応してみてはどうだろうかと思っているんだ。
それなら、急遽夜間買取りをお願いしたい冒険者の対応もしてもらえたら助かると思うんだが...どうだろうか?」

この国王陛下の言葉には一緒に聞いていたギルマスも驚いていたが...なぜか賛同する。

「陛下!それはいい案ですね!それなら朝早くから従業員を無理に派遣しなくてすむ!
どのギルドも夜間の素材の買取や依頼の引き受けなどをしていないからな...。
その分朝早くに従業員を配置して対応したり、休みを返上していたから結構大変なんだよなぁー。
 もし、本当にそれの営業形態で運営してくれるとこちらの負担がかなり減って助かるなぁー!!」

とギルマスは嬉々として話し出したのだった。

そんな事を言われたら...嫌ですなんて事は言えないよね。
いや、私なら言えたと思うが...子供のように目をキラキラさせたおっさん二人を前にして断るのはと思い渋々引き受けたのだ。

だから初めてこの場で告げたのだが...まさか皆がここまで固まるとは思いもよらなかった。



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