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第二章

2-82 多数の面談をして

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 人数がかなり多いのでさっさと面談を進めて行く。
聞くのは自己紹介とアピールポイントと他の種族と働く事になっても大丈夫かという事に絞って面談を行った。

だいたい自己紹介とアピールポイントに関してはどの人もスムーズに答える。

中にはこっちが聞いてもないのにペラペラと喋る人もいたぐらい。

しかし...一番重要な他の種族と働く事になっても大丈夫か?という質問に対しては、打って変わってどの人も静かになる。

それは人間族だけでなく、エルフ族やドワーフ族も同じだった。

面接を待っている間でも彼らの雰囲気はとてもよろしいとは言えない状態だった。

どちらかと言うといつ喧嘩が起こってもおかしくないぐらい空気が悪かったのだ。

面談上...というか、書類上はどの人も有能で全員雇いたいぐらいなのだ。

だけど...私達の最終目標にある"他の種族とも分け隔てなく仲良く過ごす"をクリアするには...ハァーとしかいえなかった。

それは一緒に面談したフレアも同じ気持ちの様だった。

しまいには、

「こんな面談する必要があるのか?」

とボソッと呟くしまつ...。

それぐらいこの面談に関してはストレスしかなかった。
いや、ストレスの塊でしかなかった。

とりあえず、この日集まってくれた人全員の面談が終わった。

面談後彼らに了承を得て十分間だけ私とフレア、ギルマスの三人で話をする時間を貰った。

机の上に書類を広げて面談風景を思い出しながら話をする。

「どうだ?使えそうな奴はいたか?」

ギルマスがボソッと書類を見ながら呟く。
私とフレアはハァーと溜息を吐きながらギルマスの言葉に対して返事をした。

最初に返事をしたのはフレアだった。

「能力や経験値を見れば全員合格だ。どの人も申し分ない。それどころか、俺たちの所で働かすのが申し訳ないぐらいにいい。」

フレアはそう言って自分の手元にある書類を捲りながら答える。

確かにフレアが言うことは本当のことだ。
ここに集まってくれた人達はC級からA級の元冒険者ばかり。

経験値も能力値も申し分ない。
体に障害があったとしても問題なく働くことができる。

それどころか中にはもう一度冒険者として働く事ができると思うぐらい素晴らしい人達ばかりなのだ。
だけど...。

問題はそこではない。
私達が目指すギルドにはちゃんとした...いや一番大事なルールがある。

それを守れるかどうかが一番大事なのだ。

そう思っていると自分を見つめる視線を感じる。
書類から目をあげると二人の視線が私に向いていた。

私はハァーと何回目か分からない溜息を吐きながら手にしていた書類を机の上に置き二人を見つめ口を開いた。













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