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第二章

2-75 変わった開拓

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 ある程度の予想というか...予兆はしていたが...まさか本当にそうなるとは思わなかった。

里から来客が来たと思ったら同世代のドラゴン族と来た。

しかも出会った当初の印象が例の四王子達と同じでクソだったので、嫌な予感はしていた。

でも彼らの話を聞いたりしていたらあの選択肢しかなかった...いやぁ~嫌ならきっぱりと断ればいいだけの話だ。

だけど...私はそうしなかった。

そのおかげで...今彼らが住む家を建てれる様に土地を広げている最中だ。

なぜかこの土地は私達家族以外のものが開拓すると直ぐに元の姿に戻ってしまうのだ。

どんな仕掛けがされているのかは何回調べてもわからない。
なにせ、あのキリル姐さんですら分からないからね。

だからこの土地を開拓する時は私達家族がしないといけないのだ。

と言っても...木を切り倒したりはしない。

なぜなら...

『おい!そこの木。ちょっと右にニ...いや三メートルぐらい動いてくれるか?』

ブルーム兄さんが木に向かってそう言う。

側から見たらコイツら頭大丈夫か?と思われるかもしれないが...これがこの土地での正しい開拓の仕方なのだ。

こうやって木に話しかけると、話しかけたように木が根本から動いてくれるのだ。

実際に、ブルーム兄さんが言った様に木が地面から根を動かして兄さんが言った方向へと動くのだ。

初めてこの光景を見る人は目を皿の様に見開いて硬直してしまう。

案の定...居候組はこの光景を見て目をこれでもかって程見開いて固まっていた。

そんなのお構いなしに私達はサクサクと開拓を進める。

『この岩左に四メートル程ずれてくれる?』

『こっちの木は左に五メートル移動お願いします。』

『あっ?!こっちの木、そう!蔦が巻き付いている君ね!右に三メートル移動して後方に二メートル移動してね。』

こうして家が建てられるようにスペースを作っていく。

スペースが確保できたら後は...森の奥に行って古いけど頑丈な木を伐採してくる。

これもなぜか分からないけど、森の奥の木々や岩は伐採したり採掘ができるのだ。

だから家を建てる時は森の奥に行って木々を必要分だけ調達してくるのだ。

そこまでしたら後は、住む人達に自分達で家を建ててもらう。

ここまでしたんだから後は自分達で好きな様にしてもらうのが流儀だ。

もちろん先に住んでいるエルフ達もこうして下準備だけ私達がして、今彼らが住んでいる家は彼らが自分達で建てたのだからね。

『さぁー、下準備はしたわよ!後はよろしくね!
私達は見てるだけだから、分からない事が有れば質問してくれたら良いわ。』

私はそう言って彼らに道具を渡す。

すると...いきなり問題が発生したのだ。



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