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第二章

2-12 いい人材発見?

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 部屋に入り空いている席に彼を案内して面接をする事にした。

彼は多少戸惑いながらも素直に指示に応じてくれ、椅子に向かい合って座った。

『じゃー改めて貴方の事詳しく聞かせてもらえますか?』

私がそう言うと彼は自分の事を話してくれた。

彼はタイトスといいAランクでソロの冒険者。
この国より遥かに北側にある国にある山奥の村出身で、彼が十歳になるかならないぐらいの頃、村に魔物の群れがやって来て両親や兄弟を亡くしたそうだ。

その村の唯一の生き残りが彼らしく、魔物の群れが去った後たまたま通りかかった冒険者に保護されたそうだ。

それからは、彼自身も冒険者となり今日まで頑張って来たと言うのだ。

「若い頃は何回かパーティーを組んで依頼をこなした事があったんだが...どうも俺は人と上手く合わせるのが苦手で...長くパーティー活動ができないんだ。」

と苦笑いを浮かべながら話す。
しかし私としては彼からはそんな感じはしなかった。

どっちかと言うと...

『貴方の方が冒険者としての能力が高くて周りの人達から煙たがれていたのでは?』

と思わず言ってしまった。
しまったと思ったが彼は私の言葉に驚きはしたが不快感は抱いてない様子だった。

「そんな事言われたのは初めてだ...。」

そう呟き私の顔をじっーと見つめるのだ。

逆に彼の能力に彼自身が気付いてないのに私は驚いた。
だから私は感じたままを彼に伝える事にした。

『ねぇー。あなた、"普通"の人間じゃないわね?ドワーフかエルフかの混血じゃない?』

私の言葉に彼はますます驚くのだった。
彼の反応からしてどうやら私の読みは当たった様だ。

「なぜ?!!」

彼は驚いた様に私に言うので私は素直に答えた。

『私、こう見えてドラゴンなの。ここで本性を見せると建物が潰れるからやめておくわ。でも...ほら。これでわかるかしら?』

そう言って私は尻尾を出して見せると彼は驚きのあまり椅子から転げ落ちてしまったのだ。

私は慌てて彼を起こして椅子に座らせた。

そして私は彼に話していく。

『このチラシに書かれているものは私達が作った建物についてなの。
私達がドラゴン族と人間との架け橋になれればと思ってね。
もちろんそれだけじゃない。
このギルドでは人間、ドラゴン、エルフ、ドワーフなど人種や種族関係なく助け合って仕事をするのが目標なの。
それでもいいなら貴方に働いて欲しいの。どうかしら?』

私がそう言うと彼は本当に驚いていた。
何驚いているのかは...きっと全てなのだと思うけど、私は彼の返事を待つ事にした。
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