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第二章

2-6 援護射撃?!

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 この私達の意見を認めてしまう事は、自分達人間達の非を認める事にもなるため難色を示すのは分かっていた。

分かっていたが...どうしてもこの壁を乗り越えたかったのだ。

私達兄弟はじっと国王や皇太子の出方を待っていた。
すると思いもよらぬ人達から援護を受ける事になったのだ。

「父上。差し出がましかと思いますが、私としては彼らの意見に賛同です。」

「私もです。」

「僕も!」

「僕も同じです!」

なんとあの四人の王子達が私達の味方をしてくれたのだ。
それには王様達もびっくり。

「なぜだ?!」

王様が驚いた声で四人に質問すると四人は素直に自分達の意見を伝えたのだ。

「私達四人は偏った知識だけで今まで過ごしてきたと今回の件で学ばせて頂きました。
 偏った知識だけでは自分の了見を狭めている事も知ることができました。
それもこれも彼らとの関わりがあってこそです。」

「もちろん彼らだけではないです。彼らの保護者の方も我々に対してちゃんと一個人(いちこじん)としてみて対応してくれてます。
悪いところがあればどこが悪いのかも私達がわかるまで教えてくれます。
良い事をすればちゃんと褒めてくれます。」

「それに必ず僕たちの意見を聞いてから全て教えてくれます。それは今までない事です。母上も乳母も僕たちの意見など聞いてくれた事はなかったのに...。」

「身知らずの方々がここまで親身になってくれることがこれ程ありがたい事だと初めてしりました。
 それに私達はまだまだ知らない事ばかりです。それを教えてくれたのもここにいる方々です。
それは、この人達が私達が経験した事ないことを体験して学んで知識を得ているからでしょう。
それは素晴らしい事だと思います。」

「そんな人達が他にもいるのであれば意見の交換をして互いに歩み寄り話し合うべきです。」

「もちろん衝突があるかと思います。でもそれは互いが異なる考えを持っているからですよ。自分と違う考えや知識を持つなんて素晴らしいです。」

「ですから僕たちは彼らの意見に賛同します!」

「なんなら僕たちが人間側の代表としてここで働きます!」

この四人の言葉に嘘偽りはなさそうだった。
彼ら自身が自分達の気持ちを自分達の言葉で語っているのだった。

彼らの言葉を聞いて王様はふっーと深呼吸をして顔を私達に向けた。

そして...。

「はぁー。国王としても...父親としても私はまだまだの様だね。まさか、我が子や我が子と対して歳の変わらぬ子供達に先を越されるとは...。
 君達がしようとすることは今まで歩んできた歴史をも覆す様な事だ。
一筋縄ではいかぬぞ。それでもやってのけるか?」

王様の言葉に私達兄弟は頷いた。

『もちろんだ。だって俺たちは色んな種族が互いに手を取り合って仲良く生活している場所を知ってるからな。』

『そうね。』

『すでにお手本を見てきましたから。』

『今度は僕達が頑張るんだ!』

「そうだな。そうしないといつになっても招待できないからな。」

私達の言葉に不思議な顔をする王様と保護者達。
しかしその中で、フレアのじぃーちゃんだけ何かに気付いた様子だった。

「なんのことかは分からんが、まぁ~やりたいようにするが良い。君達が頑張るなら私も国王として父親としても微量ながら手をがそう。しかし、本当に難しい事だと思うぞ。」

王様はそう言って私達の意見を受け入れてくれたのだった。
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