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第二章
2-4 明るい未来を目指して
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私達の言葉を聞いて保護者達は驚き絶句していた。
まさかそんな事を私達が言うとは思っても見なかったからだろう。
しかし、それは私達も同じだ。
あの...異世界での経験がなければこんな事を思い付かなかったし、発言もしなかったと思う。
私達がほんの数日間過ごした世界はとても暖かい世界だった。
色んな種族の人があたり前のように互いに助け合って、支えあって生活をしていた。
皆んな笑顔でとても心地よい空間だった。
私達が見たのはあの世界のほんの一部に過ぎないのは分かってる。
それでも私達にとってはとても素晴らしいものだったのだ。
それは自分達の世界に戻ってからもその想いや記憶は薄れる事がなかった。
それどころかあの世界と自分達の世界があまりにも違いすぎてよりあの世界の暖かさに恋い焦がれるようになってしまったのだ。
(こんな世界ではリン達を呼ぶ事ができない。)
そう思ってしまったのだ。
ならどうするか。
方法は一つ。
自分達で少しずつこの世界を変えるしかないのだ。
幸いな事に私達はドラゴン族で普通の人より遥かに寿命は長い。
時間はいくらでもある。
ならそれを有効利用すれば良いだけのこと。
そしていつか変わったこの世界にはリン達を呼ぶ事ができたら...。
それが私達兄弟の新しい目標となったのだ。
そんな事は保護者達は知りもしないから驚きもするだろう。
しかし、真剣に私達が言っていると言う事が伝わったみたいで保護者達も真剣な表情をして私達に向き合ってくれた。
「その言葉がどう言う事か分かっていっているのかい?」
王様からはいつになく真剣なオーラが漂っていた。
私達はそれに負けじと頷き思いの丈をぶつけた。
『私達はここにいる皆んなより長く生きてないし、この世界についてはまだまだ未知の事が多いわ。
それは否定しない。けど、皆んなより広い目で、心で物事は見てるわ。』
『俺たちが今まで関わって来た奴らは同族ですら少し違う形(なり)や力を持ってたらすぐキミ悪がったり、冷たい目を向けてくる。』
『同族にですらそれですから他種族となればそれは同族の比ではないのは明白です。しかし、何故そこまでされなければならないのかが意味がわからないのです。』
『同族や人間ですら男、女、雄、雌の違いがあるよ。見た目だって背の高い人もいれば、低い人、髪がふさふさな人もいればツルツルの人もいるし、胸だって大きい人もいればぺちゃんこの人もいるよ?でも、それって個性って奴でしょ?』
『それを否定されたらどうすればいいんだ?好きで人間に産まれる奴はいない。ドラゴンにだって、エルフだって、ドワーフにだって同じ事を思う奴はいるぞ。いないとは俺は思わない。』
『人と違って良いじゃない。だって親が自分と違うんだから産まれてくる子やそのまた子供だって違って当たり前よ。
逆に皆んな同じ方が気持ち悪いわ。』
『一人一人違うから面白いし、色んな発見があるんだ。違うから色んな意見が出るんだろう?』
『人と違う事が悪いと言うのであればその誕生日を許可している神を愚弄するのではないでしょうか?』
『それってやばくない?非難するのは簡単だよ。でももっと簡単なのは人を認める事だよ。認めて受け入れる事によって争いは減ると思うよ。』
『人を非難してでないと保てないプライドなんてクソ喰らえだ。
そんなもの持ってる奴は情けない。』
私達の言葉にその場にいる保護者達は誰一人抗議の言葉をあげる人はいなかった。
それどころか目を見開いて私達の言葉を聞き入っていたのだった。
まさかそんな事を私達が言うとは思っても見なかったからだろう。
しかし、それは私達も同じだ。
あの...異世界での経験がなければこんな事を思い付かなかったし、発言もしなかったと思う。
私達がほんの数日間過ごした世界はとても暖かい世界だった。
色んな種族の人があたり前のように互いに助け合って、支えあって生活をしていた。
皆んな笑顔でとても心地よい空間だった。
私達が見たのはあの世界のほんの一部に過ぎないのは分かってる。
それでも私達にとってはとても素晴らしいものだったのだ。
それは自分達の世界に戻ってからもその想いや記憶は薄れる事がなかった。
それどころかあの世界と自分達の世界があまりにも違いすぎてよりあの世界の暖かさに恋い焦がれるようになってしまったのだ。
(こんな世界ではリン達を呼ぶ事ができない。)
そう思ってしまったのだ。
ならどうするか。
方法は一つ。
自分達で少しずつこの世界を変えるしかないのだ。
幸いな事に私達はドラゴン族で普通の人より遥かに寿命は長い。
時間はいくらでもある。
ならそれを有効利用すれば良いだけのこと。
そしていつか変わったこの世界にはリン達を呼ぶ事ができたら...。
それが私達兄弟の新しい目標となったのだ。
そんな事は保護者達は知りもしないから驚きもするだろう。
しかし、真剣に私達が言っていると言う事が伝わったみたいで保護者達も真剣な表情をして私達に向き合ってくれた。
「その言葉がどう言う事か分かっていっているのかい?」
王様からはいつになく真剣なオーラが漂っていた。
私達はそれに負けじと頷き思いの丈をぶつけた。
『私達はここにいる皆んなより長く生きてないし、この世界についてはまだまだ未知の事が多いわ。
それは否定しない。けど、皆んなより広い目で、心で物事は見てるわ。』
『俺たちが今まで関わって来た奴らは同族ですら少し違う形(なり)や力を持ってたらすぐキミ悪がったり、冷たい目を向けてくる。』
『同族にですらそれですから他種族となればそれは同族の比ではないのは明白です。しかし、何故そこまでされなければならないのかが意味がわからないのです。』
『同族や人間ですら男、女、雄、雌の違いがあるよ。見た目だって背の高い人もいれば、低い人、髪がふさふさな人もいればツルツルの人もいるし、胸だって大きい人もいればぺちゃんこの人もいるよ?でも、それって個性って奴でしょ?』
『それを否定されたらどうすればいいんだ?好きで人間に産まれる奴はいない。ドラゴンにだって、エルフだって、ドワーフにだって同じ事を思う奴はいるぞ。いないとは俺は思わない。』
『人と違って良いじゃない。だって親が自分と違うんだから産まれてくる子やそのまた子供だって違って当たり前よ。
逆に皆んな同じ方が気持ち悪いわ。』
『一人一人違うから面白いし、色んな発見があるんだ。違うから色んな意見が出るんだろう?』
『人と違う事が悪いと言うのであればその誕生日を許可している神を愚弄するのではないでしょうか?』
『それってやばくない?非難するのは簡単だよ。でももっと簡単なのは人を認める事だよ。認めて受け入れる事によって争いは減ると思うよ。』
『人を非難してでないと保てないプライドなんてクソ喰らえだ。
そんなもの持ってる奴は情けない。』
私達の言葉にその場にいる保護者達は誰一人抗議の言葉をあげる人はいなかった。
それどころか目を見開いて私達の言葉を聞き入っていたのだった。
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