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第一章 

1-186 冒険者ギルドにて運命の宣告?!

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 私達がギルドの扉を開けるとそこにはこの冒険者ギルドのギルドマスターと副ギルドマスター二人、私達兄弟の専属の受付職員のトウさんとキビさん兄妹に王様と皇太子がいた。

この冒険者ギルドは大きめのギルドのため副ギルドマスターが二人在中しているのだが...一人は今産前休暇中のはず...。

大きなお腹をしてギルマスの横に立っているのには驚いた。

私達が呆然としていると静かに扉をツルピカさん達が閉めた。

"おいおっさん。他の職員や冒険者達はどうしたんだ?"

ブルーム兄さんがギルマスにそう質問すると...

「相変わらず口の利き方がなってないね!!"おっさん"だけど"おっさん"言うなやクソガキ!ギルマスといいな!!」

と副ギルドマスターのミリルカさんがブルーム兄さんに注意をする。

ミリルカさんは身体が小柄で顔が可愛いのに怒らずととても口調が悪くなるで有名で、冒険者達からは[肝っ玉かぁーちゃん]と密かに言われているのだ。

「おまえ...そんなに大声出すなよ。お腹の子に響くぞ?」

もう一人の副ギルドマスターのフォリンさんがミリルカさんに注意をするが...

「兄さん!!それなら兄さんが注意しなさいよ!!」

と...。
実は副ギルドマスターは兄妹なのだ。

フォリンさんは見た目は優男風なのだが、ギルマスの次に力持ちで怒らすとあとがかなり怖い人なのだが...妹にはかなり弱いのが弱点なのだ。

兄妹喧嘩が始まりそうになっていたのでギルマスが割って入り私達に声をかけてきた。

「お前ら静かにしろ!すまんなぁ~。これからギルド始まって依頼の大事になるからよ休みなのに出てきて貰ったんだ。そんでもって、今後もお前たちと関わりが強くなるメンツだけ呼んであとは立ち入り禁止にしてある。
ようはお前さん達のための貸切にしてあるんだ。喜べ!」

ギルマスがニカッと笑いながら説明してくれたが...嬉しくない内容だった。

ミリルカさんにのみ椅子を提供してそれ以外の人達は立ったままで話し合い...というか一方的な話が始まった。

話を切り出したのは王様だ。

「今回お前たち兄弟の能力検査の結果を聞いて、私だけでは判断しずらい部分があり同盟国、八国の国王を緊急要請して話し合いを行った。
 その結果を今回お前たちに伝えるのだが...。」

そう言って王様は息を呑んだ。

私達もつられてゴクッと唾を飲み込み王様の次の言葉を待った。

王様は深呼吸をすると表情を引き締め直して私達の方を見つめて口を開いた。

「お前たちは我々人間の冒険者のランクに当てはめることは不可能という事が判明した。そこで、お前たち専用のランクを儲ける事にしたのだ。しかも同盟国共通でだ。」

思いもよらない王様の言葉に私達兄弟は耳を疑ってしまった。
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