上 下
177 / 664
第一章 

1-169 四人と一緒に素材探しと食料調達へ 14

しおりを挟む
 呆れ顔で私に話しかけてくる保護者の後ろの方からからラース兄さん達の声がした気がした。

???姿は見えないが声はする?

保護者達の小言を聞きながら後ろを見つめているとあの四人を引き連れたラース兄さん達が駆け足でこっちに向かってきていたのだった。

"えっ?!ラース兄さん?!"

私が思わず声を上げるとその声に気付いた保護者達も自分の背後をみて驚いていた。

ラース兄さん達はともかくあの四人もそれなりに武装して来ていたからだ。

「コラ!お前たち!家で待ってろって言っただろうが!」

カジマルおじさんがそう言って後からきたラース兄さん達に注意をするのだった。

どうやらラース兄さん達は保護者達を呼びにいった際、家に残るよつに言いつけられていたのにそれに反してここへやってきた様だった。

カジマルおじさんがそうラース兄さんだに注意をすると...。

「わ、私達が行くって無理を言ったんです!」

「そうです!私達だって男です!戦えます!」

「対して役にはたてないかもしれませんが...。」

「それでも、自分達だけ大人しく待ってるなんてできません!」

なんと、あの四人がそう言ってカジマルおじさんに食ってかかったのだった。

言っている台詞はかっこいいことを言っているのだが...手足はガタガタに震えているため少し台無しだった。

しかし...その心意気はあのクソみたいな奴だったとは思えないぐらい素晴らしいものだったから聞いていて嬉しかった。

そんな彼らにカジマルおじさん達は溜息を吐きながらやれやれと言いながらも...。

「いいか。その心意気は素晴らしい。しかし、今のお前達では完全な足手まといだ。」

「それに、待つって言うことも大事なことよ。私達に何かあった時、残っているあなた達があとの対処をしなくてはいけないのよ?」

「皆んながここに来てしまっては意味がないじゃない。待ってろってって言う意味をちゃんと理解して行動しないと...。」

「ラース、ローダン、フレア。お前達ごついていながら...。と言ってもお前達も大人しく待っていられるタチではなかったなぁー。はぁー。」

「まぁ~今回はスノーが一人で全てやってのけたら良かったけどよ。毎回こうとはかぎらねぇー。」

「言われたことを守ると言うのも男しては大事な事だ。それができなんでは、いつになっても一人前にはなれない。」

"まぁ~今はこの残骸を持って帰らないといけないから人では多いにこしたことはないわ。"

"来たからには手伝っていけよ。"

保護者達が何を言っているのかわからないのか、ラース兄さん含めて四人は目をパチクリさせていたので、保護者達が視界の前を退いて...例の魔物の変わり果てた姿を見せたのだった。

それを見てラース兄さん、ローダン、フレアは嘆願の声を上げる一方...四人は白目を向いて倒れたのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

悪役令嬢に転生したので、剣を執って戦い抜く

秋鷺 照
ファンタジー
 断罪イベント(?)のあった夜、シャルロッテは前世の記憶を取り戻し、自分が乙女ゲームの悪役令嬢だと知った。  ゲームシナリオは絶賛進行中。自分の死まで残り約1か月。  シャルロッテは1つの結論を出す。それすなわち、「私が強くなれば良い」。  目指すのは、誰も死なないハッピーエンド。そのために、剣を執って戦い抜く。 ※なろうにも投稿しています

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです

ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。 女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。 前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る! そんな変わった公爵令嬢の物語。 アルファポリスOnly 2019/4/21 完結しました。 沢山のお気に入り、本当に感謝します。 7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。 2021年9月。 ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。 10月、再び完結に戻します。 御声援御愛読ありがとうございました。

冷酷皇子に嫁いだお飾り妃、話に聞いていたのと何か違う~デフォルトで溺愛ルートに入ってるんですけど~

恋愛
 ある日、美少女令嬢に転生したことにアリア・ラケウスは気が付いた。しかも、数日後には評判の悪い第一皇子ライン・サーナイトに嫁ぐことになっていた。  とにかく冷酷だという第一皇子、しかも外見も褒められたものではないらしく、転生早々大ピンチに。  しかし、嫁いでみたらあら不思議。とりあえず世間体を保つための結婚だと言われていたのに、冷酷皇子はアリアを溺愛し始めたではないか。至れり尽くせり贅沢三昧を与えてくる皇子に、アリアも皇子の評判を良くするため一念発起することにした。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

冷宮の人形姫

りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。 幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。 ※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。 ※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので) そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。

飯屋の娘は魔法を使いたくない?

秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。 魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。 それを見ていた貴族の青年が…。 異世界転生の話です。 のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。 ※ 表紙は星影さんの作品です。 ※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。

処理中です...