ドラゴンなのに飛べません！〜しかし他のドラゴンの500倍の強さ♪規格外ですが、愛されてます♪〜

第一章

1-153 家に帰ると...

　王様達と契約を交わしてからは毎日私達兄弟は建設現場へと赴いた。

仲違いする前の状況に戻ったかの様に見えたのだが...。

意外にもトラブルが私達兄弟を待ち受けていたのだ。

あの日、久しぶりの建設現場から家に戻るとすでにトラブルは起こっていた。

なんと！！
家に帰るとクズ四人がいたのだ。

どうやら私達がギルドを出た後、王様と皇太子とギルマスとで話し合ってクズ四人脳力再教育についてどうしたら良いのか話し合った結果が...私達の保護者に相談してみては？とギルマスが提案したのだ。

私達が建設現場に行っている間に私達の家に訪問。

保護者達が勢揃いしていたので話を持ちかけたそうだ。

クズ四人を見て最初は保護者達は反対したのだが...私達から話を聞いていたより反省の色が見られたのと、王様と皇太子。

それにギルマスまで頭を下げてきたので渋々引き受けたそうだ。

クズ四人にはこの家の中ではクズ四人は一番下っ端である事をコンコンと説明をして、人としてまともになるまで我が家で教育する事になったと帰ってきた私達に告られたのだった。

それには私達は本当に驚いてしまった。

クズ四人はそれぞれエプロンを来て家の掃除やご飯の支度。
お風呂の準備などを保護者達から指導を受けながら動いていたのだ。

私達を見るとクズ四人は頭を下げて挨拶をしてきた。

たった数時間でこうまで変わるのか？という感じの本当に低姿勢のクズ四人だった。

あの俺様っていうオーラが消失して、オドオドした感じが全面に出ていたのだ。

何より見た目からして、王子であると知らない人からしたら全く王子らしくなくなっていたのだ。

それはエプロンを着ているからではなく雰囲気からして王族の覇気の様なものが消えていたのだった。

これには私達兄弟も驚いたが、私達が逆らうことができない保護者達がこのクズ四人の教育を引き受けたのなら私達は反対する事ができないので、とりあえず保護者達に任せる事にした。

"あなた達はいつも通りで過ごしてね。"

母さんにそう言われたので私達はただ頷きクズ四人の事はスルーしていつも通りに過ごす事にした。

少し居心地悪さを感じながらも私達はいつも通りにするのも...やはり互いが気になるのだ。

普通にしているつもりなのだがお互いに気にしてるのは家にいる家族皆んな気付いていたが、あえて気付かないふりをしてくれていた。

"ブルーム兄さん、どうする？"

"どうもこうもないよ。母さん達かわ絡むと無理だろう？"

"無理だね。私達四人が束になってもむりだね。"

"僕も無理だと思ってるよ。"

「ああ。無理だな。」

私達は溜息を吐いて少し落ち込みながら今後どうするのか頭を抱えるしかなかったのだった。