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第一章
1-143 過保護な保護者から
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あの日、私達兄弟は仕事を途中放棄して家に帰って来た。
いつになく不機嫌なブルーム兄さんと落ち込む弟ローダン。
そして怒りがおさまらない私と困惑するラース兄さんとフレア。
そんな私達の状況を見て母さん達は不思議に思いながらも何もいってこなかった。
母さんや父さんからしたら巣立ちをした子供達の事は子供達で解決させようと言うスタンスだったようだが、他の保護者達は違った。
いつもと違う私達のことが本当に心配だったので、個々で動いた様だ。
私達を問い詰めない代わりにギルマスや国王の所に直接赴き話を聞いて来た様だった。
ギルマスは状況を知らなかった様で何も話さなかった様だが、国王とその息子達から話を聞いた様だった。
私達が現場を途中放棄して帰った後国王と皇太子はあの場にいた王子四人を問い詰めた様だった。
最初は頑なに話さなかった様だが、皇太子が...
「真実を話さないのならお前たちとは兄弟の縁を切る!」
と言うと泣きながら今までに自分達が私達にして来たことを洗いざらい話したそうだ。
話を聞いて国王と皇太子はご立腹。
王子四人には無期限の謹慎処分を下したそうだ。
「こんな事で息子達がした事が帳消しになるとは思ってはいない。
あれからドラゴン兄弟とは連絡がつかないし...。
建設も暫く中断して貰ったよ...。」
「我が弟達がした事は人として最低な事をした。できれば直接謝りたいから連絡をつけて欲しい。」
国王と皇太子から聞いた話をそれとなく両親に話した様だが...。
"なら尚更子供達で解決させないとね。"
"そうだね。これから長い人生で色んなことがあの子達には待ち受けている。
少しずつ自分達で解決する術を身に付けていかないとね。"
"それに今回の事はあの子達の発案よ。人間界、ドラゴン族両方の代表である事を自覚してもらわないとね。"
"そうそう。それにあの子達ならちゃんとやれるさ。
なんたって根がいい子達ばかりだからね。"
"良すぎて不安になるけどね...。
でも、ちゃんと私達の性格を引き継いでくれてるから心配ないわ。"
両親の言葉に他の保護者は半分は納得したが、半分はやはり心配なので夕食の後私達に声をかけて来た。
「スノー、ブルーム、ラース、ローダン、フレア。ちょっと私に付き合ってくれるかしら?」
皆んなを代表してキリル姐さんが私達に話しかけて来たのだ。
私達は今でも本能的にキリル姐さんには逆らってはいけないと刷り込まれているため素直に応じた。
保護者達もそれを知っているからこそキリル姐さんに任せた様だ。
私達はキリル姐さんに促されるがまま家の外にあるテラスへと向かった。
他の保護者達は家の中で聞き耳を立てながら見守る事にした様だ。
テラスに着くとキリル姐さんは唐突に話を始めた。
「お節介だとは思うけどあなた達に何があったかは国王と皇太子から話を聞いたわ。」
キリル姐さんの言葉に私達は動揺してしまったが、キリル姐さんは笑みを浮かべながら言葉を続けた。
「大丈夫よ。あなた達を責める様な事は言わないわ。
それどころか褒めたいぐらいだわ。」
キリル姐さんの言葉に私達はえっ?という表情を浮かべキリル姐さんを見つめた。
「私ならその場にいた奴らを全て血祭りにあげてたわ。」
満面の笑みを浮かべて話すキリル姐さん。
本当にしそうで私達は絶句しながら顔色を失った。
「でも、あなた達はそれをしなかったわ。だから褒めてあげるわ。
でも、何日も職務放棄をするのは許されないことよ?それはわかるわね?」
私達はあの一件いらいギルドにも顔を出してないし、建設現場にも顔を出してないのだ。
それを指摘されて私達は小さくなった。
いつになく不機嫌なブルーム兄さんと落ち込む弟ローダン。
そして怒りがおさまらない私と困惑するラース兄さんとフレア。
そんな私達の状況を見て母さん達は不思議に思いながらも何もいってこなかった。
母さんや父さんからしたら巣立ちをした子供達の事は子供達で解決させようと言うスタンスだったようだが、他の保護者達は違った。
いつもと違う私達のことが本当に心配だったので、個々で動いた様だ。
私達を問い詰めない代わりにギルマスや国王の所に直接赴き話を聞いて来た様だった。
ギルマスは状況を知らなかった様で何も話さなかった様だが、国王とその息子達から話を聞いた様だった。
私達が現場を途中放棄して帰った後国王と皇太子はあの場にいた王子四人を問い詰めた様だった。
最初は頑なに話さなかった様だが、皇太子が...
「真実を話さないのならお前たちとは兄弟の縁を切る!」
と言うと泣きながら今までに自分達が私達にして来たことを洗いざらい話したそうだ。
話を聞いて国王と皇太子はご立腹。
王子四人には無期限の謹慎処分を下したそうだ。
「こんな事で息子達がした事が帳消しになるとは思ってはいない。
あれからドラゴン兄弟とは連絡がつかないし...。
建設も暫く中断して貰ったよ...。」
「我が弟達がした事は人として最低な事をした。できれば直接謝りたいから連絡をつけて欲しい。」
国王と皇太子から聞いた話をそれとなく両親に話した様だが...。
"なら尚更子供達で解決させないとね。"
"そうだね。これから長い人生で色んなことがあの子達には待ち受けている。
少しずつ自分達で解決する術を身に付けていかないとね。"
"それに今回の事はあの子達の発案よ。人間界、ドラゴン族両方の代表である事を自覚してもらわないとね。"
"そうそう。それにあの子達ならちゃんとやれるさ。
なんたって根がいい子達ばかりだからね。"
"良すぎて不安になるけどね...。
でも、ちゃんと私達の性格を引き継いでくれてるから心配ないわ。"
両親の言葉に他の保護者は半分は納得したが、半分はやはり心配なので夕食の後私達に声をかけて来た。
「スノー、ブルーム、ラース、ローダン、フレア。ちょっと私に付き合ってくれるかしら?」
皆んなを代表してキリル姐さんが私達に話しかけて来たのだ。
私達は今でも本能的にキリル姐さんには逆らってはいけないと刷り込まれているため素直に応じた。
保護者達もそれを知っているからこそキリル姐さんに任せた様だ。
私達はキリル姐さんに促されるがまま家の外にあるテラスへと向かった。
他の保護者達は家の中で聞き耳を立てながら見守る事にした様だ。
テラスに着くとキリル姐さんは唐突に話を始めた。
「お節介だとは思うけどあなた達に何があったかは国王と皇太子から話を聞いたわ。」
キリル姐さんの言葉に私達は動揺してしまったが、キリル姐さんは笑みを浮かべながら言葉を続けた。
「大丈夫よ。あなた達を責める様な事は言わないわ。
それどころか褒めたいぐらいだわ。」
キリル姐さんの言葉に私達はえっ?という表情を浮かべキリル姐さんを見つめた。
「私ならその場にいた奴らを全て血祭りにあげてたわ。」
満面の笑みを浮かべて話すキリル姐さん。
本当にしそうで私達は絶句しながら顔色を失った。
「でも、あなた達はそれをしなかったわ。だから褒めてあげるわ。
でも、何日も職務放棄をするのは許されないことよ?それはわかるわね?」
私達はあの一件いらいギルドにも顔を出してないし、建設現場にも顔を出してないのだ。
それを指摘されて私達は小さくなった。
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